・句会 7/26(土)  ☆中央大学理工学部(後楽園) 詳細はHP最近の投稿「7月企画(辻)」またはLINEのノートにて

ショルツ

No.1  猛突進サッシに勝てぬ熊ん蜂

広瀬 ユーモアのある良句です。でも「あれっ?季語がない?」と思ってしまったのですが、「網戸」が夏の季語らしいので広義には「サッシ」も夏の季語。そして「蜂」「熊蜂」は春の季語。この場合、サッシの役割りの方が強いのかな~ 一句会は色々勉強になります。
白鳥 こういう光景あるある!新任のころ、職場のガラスにぶつかって失神した雀を動物病院に連れて行きました(それを許してくれた教頭先生優しかった)。
ショルツ ふざけた句でごめんなさい。車にぶつかってきた虫から発想しました。
下河原 熊ん蜂に襲われたら怖いですね。昨今は、本物の熊も街中に多数出没していて怖いです。
月足 さすがの熊蜂も。でも、熊蜂はやさしい蜂
町田 クマンバチを熊ん蜂って書くと迫力と愛嬌が感じられ、この句にピッタリです。
五嶋 面白い瞬間を切り取った句!
白井 なんか面白い 描写ですね
大治 可愛らしい句 蜂は怖いものということをわすれさせてくれます
片岡 ユーモラスですが、「熊ん蜂」ともなれば迫力もあります。

No.2  戻り梅雨何を憂いて大泣きす

白鳥 今年の梅雨は「大泣き」どころか降れば「大号泣」でした。
ショルツ 梅雨明けかと思わせた猛暑の後、それを挽回するかのような豪雨雷雨。普通にシトシトと降ってくれないものか。。。
白井 そうですね
大治 もう熱帯雨林気候でスコールのようの雨が降り出すほんとに大泣きですね
小野 雷が鳴った日のことでしょうか。雨と対話するような句。素敵です。

No.3  不忍(しのばず)の弁天浮かぶ蓮の池

白鳥 蓮の透明感のある花が目に浮かびます。
ショルツ 不忍の池の蓮開花に出会いました。弁天堂を囲むように埋め尽くしていました。風鈴市も開かれていて、ちょっとした夕涼みでした。
木原 蓮の花が咲く時音がするらしいです。
下河原 上野の不忍の池ですか?
白井 上野公園で 今頃咲いてるかね
大治 今蓮の花が盛りです 朝早く見にいったのかな
片岡 弁天堂を蓮池に「浮かぶ」と描いた所が妙。

No.4  ひまわりや戦(いくさ)の原にただ笑みて

広瀬 古戦場跡の原っぱに何百年も群生し続けてきた向日葵は、その我欲故にいがみ合って戦う人間の愚かな姿を笑っているのだろうか?意味深な句だと感じました。
白鳥 ヒマワリは平和の象徴。映画「ひまわり」を思い出しました。これだけ天災が続くのに、あえてさらに戦争で破壊を続ける人類は馬鹿ですね。
ショルツ シャンソン歌手の友人が、Liveで名画「ひまわり」の主題歌を歌いました。あの戦場はウクライナだったと聞きました。中七を「戦の原に」か「戦の野にも」か迷いました。
木原 Q 戦(いくさ)の原とはどこですか。
梅原 対比がいいね!
下河原 古戦場に咲くひまわりが何かを語りかけてくれそうです。
月足 ひまわりは先の大戦でも今も、戦争と結びつく
村松 ひまわりは明るい印象の花なのに哀しい。この句はひまわり畑ではないのだろうけれどソフィアローレンのひまわりも思い出しました
手塚 どこの戦場の跡だろうか。ひまわりとの対比が印象的。
町田 平和がいいですね
五嶋 芭蕉の名句を思い出しました。
白井 ウクライナね 終わらいです
久保田 確かにひまわりは「笑て」という感じなあ。合戦後に行ってきたんですか?
片岡 深い句だ。この「笑み」に不気味さを覚えるのは私だけか。

小野

No.5  紫陽花の鷹揚ぶりや父のごと

白鳥 あの見事に丸い形が「鷹揚」なんですね。
ショルツ 紫陽花が鷹揚に見えたのですね。お父様と結びつく何かがあったのでしょう。
木原 お父様のおおらかな人格が偲ばれます。
下河原 4句ともお父さんを思っての俳句ですかね。どれも素敵です。
月足 お父さんとの長く大切な時間が感じられる4句
手塚 華やかさと鷹揚さを兼ね備えたお父様だったのですね。。
白井 そうですか お父さんごとくで 雨降らなくとも でんと構えてかね
五嶋 御尊父のお人柄が偲ばれます。
片岡 亡父を偲ばれた四句。いずれも思いの込もった良い句だと思いました。
小野 6月9日に父が亡くなったので、今回は父4部作にしました。子供の頃から紫陽花=鷹揚な父のイメージだと思っていました。多分、花の大きさが父の大きさを連想させたからだと思います。

No.6  初夏(はつなつ)に撮りし写真や娘(こ)抱く父

白鳥 お父さんが今の自分より若い頃の写真。長い人生の道程のひとコマ。
ショルツ お父さん一年生の喜び一杯の夏の様子。昔の写真の一枚一枚は貴重品。
下河原 自分が父親に抱かれている写真ですかね。
村松 幼い頃の作者を抱いたお父さまの写真でしょうか。淡々とした愛情と悲しさと。
月足 お父さんの嬉しそうな笑顔とその後の親子の大切な歴史のようなものも想像させます
白井 以前の写真ですかね
久保田 懐かしいねえ、切なくて嬉しいねえ。
大治 思いでですね、写真を整理していて見つけたのですね、嬉しい感情と悲しい感情が入り交る句です
五嶋 遠い昔の、大事な思い出。
片岡 赤ん坊の自分を抱く若き父親、夏の日差しの中でまぶしい光景です。
小野 初めての子ども(私)が生まれて、両親は一眼レフを買ったらしい。庭でTシャツ姿(下着?)で誇らしげに私を抱く父の写真。今ではセピア色。そこから作った句です。

No.7  逝く息の深く長くは遺言(いごん)かな

広瀬 通常は喘ぐ様な浅呼吸となってしまう今際の際に、ゆっくりと深く長く息をされた御父上はきっと最後の「生」を実感し満足して旅立たれたのでしょう!そして作者には言葉にせずとも伝わるものがきっとあったのでしょうね!
白鳥 とても悲しいですが、お父さんの人生の締めくくりをしっかり見届けてあげられてよかったと感じました。
梅原 悲しみと感謝の気持ちが伝わります
下河原 最後に何を語られたのでしょうか?ご冥福をお祈りします。
村松
月足 亡くなる時もお父さんらしく
手塚 厳粛なご臨終。ご冥福をお祈りします。
町田 「ありがとう」「十分な人生だったよ」かな
白井 そうですか 最後ゆるやかに 何かつたえたいことが
久保田 安らかにお眠りください。言葉にはならないお父様の気持ちが伝わります。
大治 見送ることができたそれはそれで荘厳で素晴らしいことだと思います
五嶋 そうなのだと思います。自分の父の最期の時を思い出しました。
片岡 「深く長く」生きなさい、とお父様の言葉を感じとったのですね。
小野 父は、亡くなる前の2日間はぐっすりと深い息をして眠っていました。この息に「深いことを語れる人でありなさい」という意味かもと。季語はありません。

No.8  午後一時父営み終えて夏休み

広瀬 「営む」とは継続的に生活や家庭・仕事即ち「生きる事」を維持するという意。その終焉を「長い夏休みに入った」と詠まれた事に作者の御父上への敬愛を感じます。「これまで長い間本当にお疲れ様でした。ゆっくり休んでください!」という。。。
白鳥 「夏休み」とは、魂はどこかでまた営みの場を得るということですね。また幼い娘を抱くこともあるかもしれません。
木原 66回夏を経験したのでしょうけど、こんな気持ちの夏休みは初めてでしょうか。ゆっくりお休みください。
月足 大役を果たした以上の感慨
町田 「夏休み」がすごくいい。天国で虫取り網を持ってそう。
白井 そうですか
久保田 あー、お疲れさまでした。
大治 長い間ご苦労様との作者の声が聞こえてきます
五嶋
片岡 ご冥福をお祈り申し上げます。
小野 ほぼちょうど1時に亡くなった父。長い間家族を見守ってくれたことへの感謝の気持ちを表すなら、ゆっくり休んでね、です。素敵なロングバケーションへと旅立ったのだと思いました。中七が9音です。「終え」だと8音だけど、「終えて」にしました。

久保田

No.9  コンクリに雨垂れた跡梅雨の宿

白鳥 侘しい感じがいいです。「宿」は小さな旅館かな
木原 このままだと説明的なので、例えば下五を「桜桃忌」としてはどうでしょう。詩が生まれませんか。
白井 どこへご旅行ですかね
久保田 何となく物哀しい梅雨の宿です。

No.10  戻り梅雨傘点々と樹木葬

白鳥 雨は涙雨。「樹木葬」とあるのは故人の遺志どおりの埋葬ということですね。悲しいけれど納得のお弔いなんだろうな。少し寂しさのあるいい句だと思います。
下河原 戻り梅雨よ樹木葬の対比が良いですね。
町田 一瞬で映像に引き込まれました。最後の樹木草で急展開
白井 そうですか 私も近状で不幸が多くで
久保田 7年前だったかなあ、大切な友達を亡くしたのですが、この間神戸にあるお墓参りに行けました。亡くなったのも梅雨の合間で、その時のことを思い出して詠みました。
片岡 「樹木葬」を初めて知りました。司木としては憧れます。ずっと前にテレビで観たトルストイの墓を思い出しました。
小野 なんだか映画みたい。緑が雨に濡れて美しい。傘もところどころ明るく綺麗な色。詩がある。

No.11  梅雨晴れや改札越しのハイタッチ

広瀬 梅雨を楽しむことができる作者もやはり梅雨晴れの日はテンションが上がるのでしょうか?お友達を駅まで迎えに行って、再開のハイタッチなのかな?
白鳥 気の置けない友と別れるとき。「梅雨晴れ」と「ハイタッチ」がぴったり。
木原 お天気も気持ちも晴れ!
梅原 うきうきした気持ちが伝わります
下河原 Q ハイタッチは誰としているのかな?
村松 駅まで送って行って帰り際のハイタッチかな。小さい子供と祖父母の姿を想像しました
町田 このシーンは会った時?いや改札越しだから帰りにまたね!かな 考えて楽しい句です
白井 なんか ドラマの世界?
ショルツ 誰と誰かな? 久しぶりに晴れ晴れした気分で「おはよ~」かな?
久保田 たまたま駅で見かけた光景です。爽やかでいいなあと。
大治 晴れ間に浮き浮き そんな気持ちですね
片岡 「梅雨晴」の季語にピッタリの情景が浮かびます。明るく微笑ましい。
月足 どんな2人?またね!
小野 梅雨晴れとハイタッチが絶妙に合ってますね。しかも場所は駅の改札。女子高生かな。

No.12  洗い立てシーツにダイブ半夏生

白鳥 気持ちいいねー!「洗い立て」パリパリ
下河原 気持ちよさそうですね。
村松 気持ちいいよねー
手塚 シーツに太陽の匂いを感じます。
五嶋 気持ちよさそう。
白井 いいね 暑いですが おやすみなさい
ショルツ この時期こそパリッとしたシーツで!
久保田 気持ちいい〜!
大治 暑すぎる夏ですが、灼熱の太陽にさらされた干したてのシーツの気持ち良さ いいですよね
月足 気持ちいい!

木原

No.13  炎天の同間声降る坂ダッシュ

木原 多摩高陸上部時代シリーズ4部作。同間声→胴間声変換ミスすみません。キンタの怒号が響く夏合宿。本当にきつかった。
白鳥 勤務校の陸上部もよくやっていた。生徒が「坂がない学校がうらやましい」と言っていました。
下河原 昔は、真夏の炎天下に部活動で夏合宿をやっていましたね。
月足 胴間声でしょうか。現代の猛暑下でも許される?
手塚 坂道ダッシュか懐かしすぎます。
町田 「炎天」「同間声」「坂ダッシュ」暑苦しさの三重奏!すごい
白井 うーん ずーと前の話を思い出します
大治 先輩or先生の野太い怒鳴り声が聞こえてくる気がします
片岡 最近は熱中症を危惧してめったに見ませんね。我々の高校時代の部活四句!

No.14  蝙蝠(こうもり)の飛ぶ校庭でレーキ引く

木原 多摩高に入って初めて蝙蝠というものを見た。練習が終わりグランド整備をする空に蝙蝠が飛んでいた。
白鳥 田舎の学校の夕暮れ時。
下河原 「レーキ」は、土をならしたり。ゴミを捕ったりする道具なんですね。はじめて聞きました。「トンボ」と良く似た道具のようですね。
村松
手塚 若かりし日の夕暮れの風景ですね。
町田 レーキが冷気に
五嶋 晩夏の多摩高の校庭を思い出します。
白井 昔の事? トンボ引いてのグランド整備?? やってた
久保田 レーキ引くで、当時のアナログな感じがよく出ています。
大治 夏の一日野球の練習が終わった後の地ならし 蝙蝠が飛ぶがなんともいえない表現です
ショルツ 練習も終わる夏の夕方の静けさの中、トンボでなくレーキを使うのは幅跳びの砂か?

No.15  氷水(こおりみず)部活の主将譲った日

木原 自分は選手に集中したかったので部長にはなりたくなかった。エゴの塊のような青春ですね。影の部長と云われていました。
白鳥 引退した日でしょうか。帰りに食べたかき氷もなぜかしょっぱく。
梅原 懐かしき青春の句
月足 3年生が第一線を退く季節。いろいろな感慨が
町田 「氷水」快適だったのか?心の声か?
五嶋 季語が活きている、と感じました。
白井 これも昔? 生徒さんか 3年生引退?
ショルツ ドラマがありますね。主将を譲ったということは、主将を争ったということか? リーダーシップを取ろうとする精神、尊敬します。
片岡 忘れられない日が、ビニール袋の「氷水」と深く結びついた思い出。その本人にしか理解できない個の思い出が見事に表現されている。
小野 迸る汗と、日焼けした肌。氷水を差し入れるマネージャー。後輩に檄を飛ばすキャプテン。

No.16  百日紅(ひゃくじつこう)風の音聴くラストラン

広瀬 四句とも部活の引退時の思い出でしょうか?百日紅に見守られている作者が風の音を聴きながらゆっくりと噛みしめながらグランドを周回するこの句に一番共感しました。
木原 百日咲くというサルスベリも散る日は来る。これが最後のレース。いつもは自然に聞こえてくる風の音を今日は自分から聴きに行く。
白鳥 「風の音聴く」すてきな表現です。サルスベリは夏休み後半の花。部活引退の達成感と寂しさが混ざった複雑な気持ちを感じます。若々しく、とてもいい句だと思います。
下河原 ラストランの思いが伝わります。
村松 最後の部活の日か最後の競技会の日か、青春!
月足 花の咲いている日数が長く、夏から秋も感じさせる百日紅がラストランの寂しさにつながる
白井 府中の競馬場ですか?
ショルツ スタート前の集中の様子が伝わります。「さるすべり」を「ひゃくじつこう」とよむ方がこの句には合うように感じます。

月足

No.17  大屋根のリングの地球土用凪

白鳥 万博ですね!
村松 大屋根リング確かに地球を思わせる。
月足 万博では、大きなパビリオンはことごとく入れず。小国というと失礼ですが、各国のパビリオンでつながりを感じられ嬉しかった一方多くの国が紛争等の当事国であることをあらためて実感
手塚 大阪万博の光景でしょうか。暑かったご様子。
白井 関西万博? 土用凧は?なんだどう たこやきだったりして
ショルツ 夏の万博見物でしょうか。長蛇の列がうだるよう。

No.18  のっけ丼鯖のおまけも津軽弁

広瀬 のっけ丼、鯖のおまけ、津軽弁など、津軽旅のひとコマが臨場感をもって伝わってきます。視覚と聴覚の両方に訴えてくる句ですね!
白鳥 大阪の次は青森か!
木原 ローカル感満載。
梅原 旅先の人情ほのぼのとした句
下河原 のっけ丼は、青森市場で食べれるんですね。
月足 青森ののっけ丼は美味しさと共にお店の人とのやりとりも楽しい
手塚 良いですね。青森ご当地料理。食べたいです。
町田 地方感が伝わる。津軽弁がいいですね。
五嶋 青森県の旅の思い出。
白井 弘前ですか 春に行きましたが この時点では春遅く桜全く咲いてなかったけど
久保田 青森!のっけ丼美味しいですよね。津軽旅の一コマ、日常の中の極上の表現ですね。
大治 青森の鮮魚市場ですか、美味しい魚をたんまり食べてズーズー弁の言葉が旅に花を添える
ショルツ 活きのいい鯖がさらに美味しく感じるお国訛り。
片岡 朝市でしょうか、活気が伝わってきます。

No.19  縄文の遺跡に息吹き夏の空

白鳥 三内丸山遺跡ですね。縄文人の「息吹き」を感じるよね!
木原 夏の空を眺めながら歴史をしみじみ感じる作者がいます。
下河原 Q どこの縄文遺跡ですか?
村松
月足 三内丸山遺跡のボランティアガイド(弘前大女子学生)のロマンあふれる語りに感動
五嶋 これも青森? 縄文の人たちも、同じ夏空を見ていたのでしょう。
白井 ここもいった 柱が高く だれが 何のため? 古人の想いが漂ってきました
大治 青森の三内丸山遺跡に行かれたのかな、寒い地方にも日本人の祖先が息づいていますね

No.20  夏旅の果て船室の折り紙

広瀬 Q もし下五を「折り鶴に」とか「折り鶴や」したら句意が変わってしまうでしょうか?
白鳥 船旅の退屈を折り紙でしのいでいる。長旅だったんでしょう。
下河原 飛鳥Ⅲも就航しましたが。豪華客船の旅ですか? 良いですね。
月足 初クルーズ、10日間お世話になりました
町田 何か心に残る句です。船室に残された折り紙が何を語るのか?孫との旅行が思い出に変わった証
白井 ひょっとすると 新潟のフェリーの中??
片岡 Q 「折り紙」に込められた思いは?
小野 東北旅行4部作でしょうか。帰路の船室の手持ち無沙汰の時間。旅を思い出しながら折り紙を折る作者。味わいもひとしおだろうな。

五嶋

No.21  薫風や都会で暮らす雀達

白鳥 雀、けなげで本当に可愛い。
木原 町中の雀たちは何を思う。
下河原 雀は、都会でもたくましく生きていますね。
五嶋 「20週俳句入門(藤田湘子著)」を読んだので、句の作り方を「基本」に沿って一からやり直してみることにしました。これは、仕事の行き帰りの街中でよく見る風景。
白井 暑いけど しょうがないよね
月足 都会ですくなくなった雀。見かけるとほっとします
久保田 まだ爽やかな風が吹く季節なのかな。スズメもホッとしてる気がします。
大治 都会で暮らすのは大変、雀も少なくなりました
月足 都会ですくなくなった雀。見かけるとほっとします
片岡 数が減りました。希少種として見るようになりました。

No.22  葉桜や公園に唯(ただ)水の音

広瀬 花見の季節にあんなに賑わった公園も、時を経て夏に入り暑さもあって人影もなく、ただただ涼しげに水(噴水?)の音だけが響いている…何とも抒情的な良句ですね。
白鳥 誰もいない公園。いい季節の日盛りに意外とこんな時間が。何もない空間を句のネタにする俳句センサーが素晴らしい。
木原 咲き誇っていた桜も今は葉桜に。花見の人々で賑やかだったこの公園も今は静寂。
村松
手塚 静かな公園の様子がしみじみと。
五嶋 猛暑日の日比谷公園にて。暑すぎて、桜の木に囲まれた噴水の周りにも誰もいない。
白井 暑くて 閑散の公園かね
片岡 花の季節の終わった静けさと落ちつきと少しの寂しさがよく出ていると思う。
小野 水は最初は噴水を連想しましたが、もしかしたらせせらぎかもしれませんね。音が入ったことで、返って静けさを感じさせる句です。

No.23  向日葵(ひまわり)や陽射しで熱し石の狛(こま)

白鳥 狛犬も熱中症。
下河原 石狛(こまいぬ)と向日葵(ひまわり)の対比が面白いです。
村松 狛犬まで熱くなるような陽射し、ひまわりが効いている。
町田 夏の日差しに焼かれて狛犬はさぞ熱いことでしょう。この句を読んで初めて狛犬に思いを寄せることができました。
五嶋 狛犬の背後に咲くひまわりと、青い空が、印象的でした。
白井 そうですね
月足 狛犬も大変
ショルツ 焼け石に水とはことのこと。向日葵が色を添えて、真夏の神社の情景。
月足 狛犬も大変

No.24  鮎釣りや川を愉(たの)しむ鳥の群れ

白鳥 釣り人に遠慮せず川で涼む鳥たちですね。
梅原 鮎釣りも楽し
下河原 鳥も鮎を捕って食べるのかな? 今が旬の鮎、美味しいですね。先日食べました。
五嶋 多摩川の鉄橋から見た一コマ。
白井 多摩川もそうだけど カワウがいっぱいで 黒の軍団 魚根こそぎ食べちゃうみたい
大治 鳥も人も鮎が大好きです
ショルツ 涼をとりながら釣って愉し、愉しそうな鳥を眺めて愉し。
片岡 清涼感がある。鵜や鷺などは、釣り人にとっては大変な困り者だが。

白井

No.25  酷暑にて気になる過去も置き忘れ

白鳥 家のエアコンが壊れた友達が、暑すぎて全ての感情が鈍磨したと言っていました。案外それもいいかも。
木原 Q どんな過去でしょうか。
下河原 最近の酷暑は、過去の記憶を消し去りますね。
手塚 気になる過去が気になる。
町田 もう、酷暑じゃなくても、全て忘れて平穏に暮らしています。
白井 痴ほうの前兆がきております 初めてのスマホを含めカバンロスト(松本で車キーもで帰れず) 暑いせいばかりではないようで
大治 その通りですね
ショルツ そうか!暑いから忘れていいんだw
月足 気になる過去が気になります
片岡 ユーモラスでいい。どうでも良くなりますね。
小野 意味深。背景を知りたいです。

No.26  熱風やここで休めと揺れるユリ

白鳥 熱風に負けず凛と咲く百合、いいね。
梅原 下五良し
村松 暑さの中咲く百合の花、一休みしなさいと言われたような気がしたんですね
白井 ちょっと6月から暑いし 膝痛再開と体調不良でした 坂の途中の木陰に百合の花が
久保田 無理は禁物の表現にユリを使うのが素敵です。
大治 心温まる風景描写ですね
月足 ユリは炎暑でも凛としてます

No.27  紅沁みし白き雲間に土用干し

白鳥 美味しい梅干しになあれ!
下河原 紅白の対比が面白いです。
村松 紅沁みし梅を干しているのですよね。
手塚 土用干しという季語が想像力をかき立てます。
町田 「紅沁みし白き雲間」詩的ですがちょっと謎です。
白井 今年は梅雨が明けてないのに 梅干しております 湧きがる入道雲と一緒に
片岡 Q 「紅泌みし」とは何でしょう?

No.28  ローカル線青田が騒ぐ風の道

広瀬 青田風によって田んぼ一面が揺れ動いている様に見える「青田波」を「青田が騒ぐ風の道」と詠んだ表現が上手いと感じました。ローカル線という言葉とも響き合ってのんびりとした雰囲気が伝わってきました。
白鳥 いいなあ!こんな旅。まさに日本の夏休み! 一服の清涼剤のような、とても素敵な句です。
木原 一両編成のディーゼル機関車が青田の波の中疾走していく。
下河原 ローカル線のりたいですね。ここ何年も乗っていません。
町田 「風の道」大好き。青田が騒ぐがよくわかります。
五嶋 この風景を見てみたい。
白井 常陸のローカル線に乗って水戸まで 風がまだ青田を揺らし だいだらぼっちが息吹きかけたように
大治 この句を読んで越前福井朝倉氏の故郷一乗谷に行った時のことを思い出しました 一乗谷に行くためにローカル線の無人駅におりたった時の風景がまさにこの句と同じでした。思い出を呼び覚ましていただきありがとうございます
ショルツ 電車が通るたび、風が吹くたび、それぞれの騒ぎ方をするのでしょう。青田と取り入れ前と音の違いを比べてみたい。
片岡 車輌の両脇に斜めに道ができていくのでしょうか。見たことはないはずなのに、なぜか見たように感じさせてくれました。
小野 季語が主役を張っている。青田に風が吹くと、確かに騒いでいるように見えますね。

梅原

No.29  炎天に照らされ光るすべり台

暑さが伝わってきます
白鳥 滑る部分の鉄板が絶対熱くなっている。夏休みなのに子どものいない公園。
木原 熱くて滑れません。炎天が主役として立っています。
梅原 昼最中亜、暑さで誰もいない公園で一句
村松 熱くて子供も滑られない、ただ炎天に晒されるだけのすべり台。
五嶋 滑り台の金属の熱さまで伝わってくる感じです。
白井 このすべり台で遊んだら お尻が赤くはれるよね そんな子いまいないよね
ショルツ やけどにご注意!
月足 やけどに注意
片岡 誰もいない公園の「炎天」の静けさ。

No.30  油照り行列外まで米騒動

白鳥 「油照り」ってすごい言葉。そのうち「油揚げ」になったり。熱いさなか米を求めて並ぶ人たち。
梅原 近所のスーパーでも備蓄米行列始まる
下河原 相変わらず米騒動が続いていますね。風がなくてじりじりと暑い「油照り」という季語は初めて知りました。
手塚 備蓄米で大騒ぎ。今の季節感を実感できます。
白井 そうでですか 進次郎くんのおかげで出回ったが(たまに行く三浦走り水の釣り宿の娘が同級性で写真が貼ってある) 全く関係なく失礼しました
ショルツ 消費量が多いお宅は大変でしたね。
町田 「油照り」という季語がすごくいいし、リズムもいいです。
月足 深刻さが伝わります
小野 風刺が効いていますね。油照りに人々の苛立ちが表されているようです。

No.31  早々と誘いのライン暑気払い

白鳥 暑さも飲む口実に(笑)
木原 ビールの量が増えました。
梅原 梅雨最中で暑気払い!
下河原 昨今の情報伝達は、LINEが主力ですね。
五嶋 これは、嬉しい知らせ。
白井 そう 暑気払いですが 払えないようね もはや災害だ
久保田 生ビールですか!?
大治 暑気払いばかりやれねば ということですね
ショルツ 誘ったり誘われたり、続々!
月足 暑中に入るはるか前からの猛暑

No.32  川べりの風心地よき夏の暁

広瀬 最近は朝方以外は涼しくない日が多いから実感します!明け方に川べりに座って涼んでいる心地よさが伝わってくる句です。
白鳥 せめてこんな涼風がときどきは吹いてほしい
梅原 この季節の日課、早朝散歩で一句
下河原 夏の暁時の川べりは本当に心地よさそうです。
白井 いいね そうです ほっとする瞬間ですね
大治 水は涼を招くまさにそんな情景になっていますね
片岡 水の流れのありがたさ。川には風の道があります。

町田

No.33  凱風や三連単に語呂合わせ

白鳥 アルアル!最後は運頼み
下河原 町田記念の3連単ですかね?もう少しであたったのに残念でしたね。
手塚 凱風初めて知りました。競馬場は気持ち良かったでっすね。
白井 5-7-5で買った? 買えないか
大治 3連単難しいよね
ショルツ 競馬にもってこいの素敵な季語。当たりましたか?
町田 当たれば1年分の皆の飲み代になる。凱風という季語が凱旋につながれば
小野 語呂合わせばけんというのがあるらしいですね。

No.34  汗甘し寝る子抱きて父と母

広瀬 客観的に家族愛を詠んでいることで、より深い愛情が伝わってきました。親の傍らで安心しきっている子供の姿が「汗甘し」と表現されており、同様の光景が世界中に見られる普遍性の高い良句だと思いました。
白鳥 幼子は汗をかいても可愛い。これが中高年だと真逆だからフシギ。
木原 熱帯夜。
村松 無防備に眠る子供を抱いた父母、汗も甘く感じるほど可愛いのでしょうね。
白井 暑いよね 赤ちゃん体温高いし がんばってください
大治 親子の情愛これに勝るものなし そんな句かな
ショルツ 大泣きしてやっと寝た赤ちゃんに二人して振り回される幸せ。
町田 夕方の散歩で出会った親子4人。父も母も眠った子を抱っこして、大変そうだけど幸せそうでもありました。
月足 夏の暑さと子を愛しむ両親の想い
片岡 「汗甘し」に独特の感性を感じます。
小野 明快なシーンは浮かばないのですが、「汗甘し」に愛情が溢れている感じがしました。

No.35  半夏雨ぱらぱら散らす夜の木々

白鳥 少しは気温下がったかな
下河原 「半夏雨」美しい響きの季語ですね。でも大雨のことなんですね。
白井 半夏生毎年そだてているお宅が会社近くに 今年は暑くて 枯れ葉てそう もはや半夏でなく
五嶋 いろいろ特異な言い伝えがある半夏生の時季の雰囲気を感じます。
久保田 ぱらぱらって雨が降ってくる時がありますね!
町田 俳句を作りたいなあと思って夜、庭に出たらぱらぱらと雨が・・・そうかこの音は木々が奏でているのかと改めて感じました。
片岡 風が吹いているのですね。

No.36  夏よ来い塩分チャージに降圧剤

広瀬 準備万端!ですね!夏に臨む作者の決意が、川柳の様な軽やかなリズムに合わせて明るく伝わってきました!
白鳥 開き直って酷暑を迎え撃つ気概がナイス!「降圧剤」で若さにまかせてではないとわかるし(笑)。気持ちいい句!
木原 健康第一。負けるな。
梅原 気を付けて夏を乗り切ろう
下河原 熱中症にご注意下さい。
白井 いいね 歳とると覚悟だけはありで でも歳だから無理せず エアコン下で
五嶋 両方必要なのは、よくわかります。
ショルツ 準備万端ですね! 年齢が感じられ(*´艸`*)
町田 塩分を控えめにと言われ、その上降圧剤を飲んでいるのに、夏は至る所に塩分チャージのタブレット。これってどうなの
月足 くれぐれもご自愛願います

下河原

No.37  青芝に盃かわす砂煙

白鳥 府中競馬場でしょうか
梅原 楽しい酒
下河原 競馬場の芝生で皆さんが日本酒で酒盛りしていた様です。私は見ているだけでしたがあっという間に日本酒が空になりました。二次会の溝の口では、私もミモザさんと盃をかわしました。\\\\\\\\
手塚 これも競馬場での吟行の様子ですね。
白井 競馬場?かね
大治 ビールでは無く皆で盃で日本酒飲みましたね
ショルツ ご機嫌な競馬の楽しみ方!

No.38  日焼けした肌に浸みいるメントール

白鳥 これは痛気持ちいいってこと?
木原 ひやひや感ありますね。
下河原 競馬場では、直ぐに日焼けするので長袖着ていたのですが、暑くて少し腕をまくっていたらそこだけひどく日焼けして家に帰ってからシーブリーズを塗ったのですが、凄く浸みました。
白井 いいね テンポよい句 そう
五嶋 海に通った時もあった、若い頃を思い出しています。
片岡 「日焼け」もこの数年はしたことがありません。最後は半ズボンで釣りをしたときでした。「メントール」ではなく、アイスノンで一晚中冷やしました。

No.39  羽抜鳥吾を見つめる瞳かな

広瀬 ○Q 羽抜鳥に見つめられて何か思うところがあったのでしょうか?何かを懇願するような瞳に何を感じたのか?または羽抜鳥とご自身を重ねたのか?句意を聞いてみたい作品です。
白鳥 まさか「同類ですね」なんて? 鳥の目を見つめる作者、すごいです。
木原 Q どのようなシチュエーションなのだろう。
下河原 マンションの一角の同じ場所にいつも1羽のハクセキレイがいて、私を眺めてくれますのでいつも目を見て挨拶を交わします。ハクセキレイはあまり人を怖がらないので、近づいて観察出来ます。
村松 換羽期のちょっと見栄えの悪い鳥にみつめられた作者は何を思ったのでしょうか
手塚 またマニアックな季語を使いますね。
白井 とや のことですね なんかちょっと見つめられると ある種の勘違い的に 愛しくですかね 私は毎朝亀に
大治 なんかユーモラスを感じる句なのですがそれでよいですか
ショルツ 物悲しいと感じるのは人間の勝手か、ありのままの生き物の眼差しと目が合った瞬間。
町田 羽抜鳥は季語なんですね。何かを語りかけられた。「元気だそうね」
月足 羽抜鳥という季語を知りました。作者との心の交流はいかに
片岡 鳥と目が合うという経験はなく、まして「見つめ」られたことはない。それがこの句を、どこか象徴的な創作のように感じさせます。
小野 ご自宅で飼っているインコが換羽しているのでしょうか。手乗りしている風景が浮かびました。

No.40  旱魃(かんばつ)や令和も江戸も米騒動

白鳥 まさに「米騒動」。打ちこわしが起こらないところが違うね。
下河原 NHKの「べらぼう」でもコメ不足が取り上げられていて、今も昔もコメ不足になると状況は変わらないんだなと思いました。
白井 そう 米は支持者からもらうので なーんて 言ってみたい 未だ古ココ米手も入らず
五嶋 人も社会も、実はあんまり進歩しないものなのか。
久保田 早く収集してほしいです。
ショルツ 自然の驚異は昔も今も。
月足 今も主食でかつ世界で人気の日本食のベースの米不足

手塚

No.41  夏帽子あの娘の顔も母となり

広瀬 「炎天下に帽子も被らずに走り回っていた作者のお嬢さん」が、ちゃんと帽子を被ってお化粧もしてお孫さんの面倒を見ている様子や、それを満足気に見ている作者の姿が目に浮かんできました。
白鳥 娘あるいは昔から知っているお嬢さんが気がつけば一人前の母親に。ドキッとした瞬間に幼い頃からの長い年月もこめられていて、とてもいい句ですね。「あの娘も母の顔になり」では?
木原 いつのまに娘も母の顔になっている。時の流れに幸せな無常感。
下河原 子供の成長は早いですが、私たちが歳をとるのも早いですね。
手塚 退職された職場の女性と久しぶりにお会いして
白井 いいね いつの間にか 歳が人をつくるで 皆成長していて 減衰は我が家家系と御身のみだったりして
久保田 良いねえ。娘さんの自覚と変化をさりげなく切り取った句。
大治 微笑ましい気持ちにさせてくれます
町田 「夏帽子」という季語がいい!麦わら帽子を被っていた幼い頃が思い浮かびます。
月足 お母さんらしい顔に。含蓄があります
片岡 幼児から娘さんへ、そして「母」へと変化を見てきた女性。「夏帽子」がその変化の要(かなめ)となっている。
小野 帽子をかぶっている人はお嬢さん? 親として子どもの成長を感慨深く見つめているのか。素敵な句ですね。

No.42  白日夢風がふわふわ合歓の花

白鳥 合歓の花に「白日夢」がぴったり。なんとなく浮世離れした花ですね。
下河原 なんか異次元の素敵な状況をイメージします。
村松 風に揺れる合歓の木が夢の中の景色のように儚く見えたのでしょう
手塚 合歓の花ってなんか浮世離れしているので
白井 そーかねむの木は 昼寝てるので 気持ちよく夢みてる? ちがうよね
ショルツ ふわふわ感が夢にも花にも。
月足 合歓の花の印象がよく出ていると思います
片岡 最近、日立のCMにあった「この木なんの木気になる木」の大樹が、アメリカネムノキだと知りました。

No.43  吟行は夏至の日ながに競馬場

白鳥 吟行と競馬場のマッチングがナイス!
梅原 楽しい吟高行でしたか
下河原 競馬場吟行楽しかったですね。
手塚 競馬場で吟行も乙なもんです。
白井 ご苦労様でした
ショルツ こんな吟行する俳句グループあるんでしょうか?w
町田 是非来年も行きたいです。

No.44  お疲れと背中がかたる夏合宿

白鳥 やっと終わったーー
木原 疲労で声も出ない?元気出していきましょう。
手塚 夏合宿は楽しいもんじゃありません。ね。
白井 昔の 夏合宿というと 苦しい思いしかなし で あの頃は人を思いやる気など・・
五嶋 若き日の思い出。
大治 疲れたよね もう二十四時間戦えないよね

村松

No.45  紫陽花や水たまり踏む子の笑顔

広瀬 「紫陽花」と「梅雨」は定番ですが、その季節感を「水たまり」と「子どもの笑顔」を使ってポジティブに表現されたあたりは、お上手だな~と感じました。
白鳥 子どもってなぜか水たまりに入るね。
木原 幸せな微笑ましい景が浮かんできました。子供は水たまり踏みたがりますね。
下河原 子供の無邪気さが感じられます。
村松 バシャバシャと水たまりを踏んで楽しそうに満面の笑みを浮かべる孫、この後長靴の中まで泥水まみれで我が家に来た。
白井 長靴をはいた子 わざと水たまりに そして笑顔に おじさんには到底まねできないが うらやましいね
五嶋 子供にとっては、きっと梅雨も鬱陶しくないのでしょうね。
久保田 この気持ち、今もわかります!
大治 紫陽花とこの笑顔の対比が素敵です
町田 本当に子どもは水たまり大好きだね。
小野 カメラは足元の長靴を映し、子の笑顔を映し、パンするとそこに紫陽花が見える雨上がり。

No.46  片陰を探して進むベビーカー

白鳥 誰もがみな日陰に行きたいけれどベビーカーが優先。
木原 お子様のためにもそうしてあげて。
梅原 注意する季節到来
村松 このままです。孫もベビーカーを押すので日傘を差せない婆も暑い!
白井 そうですね おじさんはすでに作年 日傘デビュー 今年はもっと新品かうかね
五嶋 猛暑のやり過ごし方は、まさにこれ。
月足 信号待ちは、はるか手前でも片陰で。地面に近い赤ちゃんが心配

No.47  キャンプの火時を戻して囲み居り

白鳥 「時を戻す」のは半世紀前に?
下河原 伊豆の句会合宿の焚火を思い出します。
村松 河津キャンプは高校生の頃に戻ったかのような時間だった。
手塚 焚火というのはなぜ郷愁を誘うのですかね。
白井 なんか焚火を見て 皆で いいね
大治 まさにこの気持ちです
ショルツ 火には不思議な力がありますね。
片岡 高校時代が戻ったようでした。

No.48  明け易き夜に置き去りの吾一人

広瀬 眠れないまま夜明けを迎えてしまった作者の様子が描かれていますが、「置き去り」という言葉に少しだけ人生への思いや孤独感が感じられ、作者に句意を尋ねてみたいと思いました。
白鳥 寝そこなうと本当にひとりぼっち。「置き去り」が、眠れない夜が明けてしまった焦燥のあとの諦めを絶妙に表現しています。いい句です。
下河原 Q なぜ一人だけ置き去りにされたのかな?
村松 眠れないまま夜が明けてしまうとちょっと焦るような気持ちになる。
白井 我が家は 我以外は ずーとねてます
ショルツ 眠れぬ夜がもう明けてしまうと焦るというより達観した様子。
町田 「明け易き夜に置き去り」という表現が絶妙です。早朝騒がないようにします。
月足 何かの思いの持ち越し?
片岡 私は三時半頃に起きるので、「置き去り」というより夜を少し早く脱ぐ感じです。

広瀬

No.49  銀翼や雲峰割りて来たる友

広瀬 前回、再会した友を空港で見送った体験句を詠みましたが、句意が全然伝わらなかったのでリベンジ句です。実際には駅で友を迎えたのですが、空港で友を見送った時の状況から「もし空港で迎えていたらこんな感じであろう」と想像して詠みました。映像のインパクトから強い感情への展開を意識して構成してみました。
白鳥 友遠方より来る、飛行機で。
下河原 「遠方から友来る」ですかね。
白井 お友達どこから どう きたんだろう? とてもとおくだよね
ショルツ 飛行機に乗って訪ねてくる友人。仙人のような趣。
町田 リベンジ句ですね。久しぶりに遠くから来た友を迎えるわくわくした気持ちが伝わります。
月足 遠方の友でしょうか。楽しからずや
片岡 飛行機で会いに来てくれた友。ありがたい。
小野 これはリベンジ句?

No.50  万緑を裂いて過ぎ去る馬蹄音

広瀬 近景の青芝や遠景の山並みという「万緑の風景」を褐色の集団が切り裂いて一瞬で駆け抜けていく様子を詠みました。まず視覚が揺さぶられ、馬の集団が近づいては一瞬で過ぎ去る様子を「馬蹄音」という聴覚をフックした言葉で表現しました。目で始まって耳で終わり、夏の匂いや振動体感までもが余韻として残る「五感ドラマ」が伝われば嬉しいのですが、、、
白鳥 これも府中でしょうか
木原 迫力が伝わってきてとてもいいです。
梅原 臨場感のある句
下河原 「鹿毛栗毛(かげくりげ)」という表現が素敵です。
村松 馬の疾走感!
白井 競馬場 ふさふさ緑のなか 返し馬の蹄の音 過去陸上部のウインドスプリントかね
五嶋 競馬場の雰囲気がリアルに伝わってきます。
久保田 威勢いい場低音が聞こえてくるよう。
大治 万緑とは力が入った句ですね
町田 緑の木々を背景に馬たちがコーナーを回って来た感じ、そして一瞬で目の前を通り過ぎる感じ。数秒の経過が良く伝わってきました。
月足 その迫力、実感してみたかった
片岡 近づき、コーナーを曲がって去ってゆく轟き。あれだけでも馬場を見る価値はありますね。
小野 「万緑を裂く」とはすごい! 迫力のあるシーンをスローモーションで見せられているような印象を持ちました。

No.51  鹿毛栗毛(かげくりげ)夏空駆けて風となる

広瀬 府中だけに「中央フリーウェイ」のオマージュ。「この道はまるで滑走路~夜空に続く~♪」を「この馬場はまるで滑走路~夏空に続く~♪」と。前句より視点を上げて、様々な馬の毛並みが風にたなびいている様子から、そのまま風になってしまうのでは?と想像してみました。
白鳥 馬の疾走の迫力と爽やかさを感じます。
下河原 馬の走る描写が素敵です。
手塚 鹿毛栗毛か。いかにも競走馬が疾走する様子ですね。
白井 最後の追い込みは 飛ぶよね
大治 本当にサラブレッドは颯爽としてカッコよかったですね この句のとおり
ショルツ 目の前のサラブレッドの疾走は迫力満点でしょうね。
月足 実際に身近で体験しないと生まれない句

No.52  明易や微睡む君を抱く光

広瀬 夏早朝の柔らかな日差しでふと目覚めると、隣で微睡む大切な人を柔らかな光が包んでゆく…自分もこの光の様に優しく包む事のできる存在になりたいもの…できてはないからこその希望を詠んでみました。ささやかでも愛情や幸福感が表現できていれば嬉しいです。
白鳥 夜明け時、隣に眠る人への愛しさが溢れています。
木原 よからぬ事を想像する自分が恥ずかしい。
村松 愛情深い眼差し
手塚 明易の時間帯、微睡むという描写、手練れです。。
白井 そうだよね この歳では明るくなると起きる 熱帯夜でようやく涼しくなる 朝方に目がさめです おかげ昼ねーむーく
ショルツ 早起きか?不眠か? いずれにせよ眼福ではありませんか!

大治

No.53  杉古木涼風吹くや苔の上

白鳥 少し高い所にある古刹でしょうか。こんな「涼風」を今もっとも欲しています。
木原 静かな自然の中を涼やかな風が吹いていく感じがとてもいいです。ただ三段切れが少し気になります。
梅原 別世界
村松 堂々とした杉の木の間を吹く風、爽やか
白井 大きな杉の木下で は まだ比較的涼しいですが
五嶋 歴史あるお社の境内の一コマか。
久保田 山道ですか?参道ですか?暑い夏も鬱蒼と木立に入ると涼しいね。
大治 吟行でも行った鎌倉の覚園寺に行って来ました。杉の大木の下苔むしているところに爽やかな風が吹いてきたのでそんれを読んでみました
ショルツ 花粉に悩まされても夏はありがたい。
月足 苦労して遠くまで出かけないと出会えない涼風。杉古木、苔で、涼風がリアルに
片岡 次の句と同趣だと思いますが、この句の方が具体的で実感が湧きました。
小野 杉古木、苔、涼風のコンビネーションが涼しげで、そこに居合わせた作者は季節感と共に自然を味わっているよう。

No.54  ひんやりと苔むす寺の散歩道

広瀬 上の句とも被りますが、上は杉が生い茂り、下は苔が群生している参道の様子が良く表れている句です。酷暑の日でもほっとする場所ってあるのですね~
白鳥 この「ひんやり」もいいですね。
下河原 苔寺の清涼感が滲み出ています。
白井 どこのお寺だろう? 西芳寺?
大治 覚園寺を歩いた時の情景です
町田 夏はこういう所を散歩したいです。コンクリートにアスファルトじゃなくて。

No.55  乱れ飛ぶ蝙蝠の影怪しげに

白鳥 これはちょっと怖い
下河原 蝙蝠が飛んでいる様は、不気味ですね。
手塚 蝙蝠もなかなか見かけなくなりました。はりの季節
白井 そう 先日会社の受付にコウモリの死骸が どこに住んでいるんだろう?
大治 2階のベランダで夕涼みをしていると無数の蝙蝠が乱れ飛んでいました。バットマンでは無くドラキュラを思い出し怪しげな気持ちになりました
片岡 Q 実際には「蝙蝠の影」を見ることはなかなかありませんね。心象風景でしょうか、それともどこかでご覧になったのかな。

No.56  さあ来いとビール片手に駿馬かな

白鳥 競馬場の躍動感と高揚感が伝わってきます。ビールを飲んでいる時点で結果はダメでも楽しいよね。
木原 ビールは欠かせない。
下河原 皆さん競馬場で沢山飲んでいましたね。
白井 さー きた? なかなかだよね
大治 競馬場の吟行の一場面
ショルツ ビールが主役に読めますw お馬さんが主役?
町田 「さあ来い」ってなんか叫びたくなってしまうあの高揚感が蘇りました。
月足 ビール片手も競馬の醍醐味

白鳥

No.57  苔あおき立禅の杉永平寺

白鳥 初めての永平寺拝観。大勢の若い僧が観光客には目もくれず修行をしていました。
下河原 福井県の永平寺は、行ったことが無いので一度行ってみたいですね。
村松 永平寺の杉を立禅と表現しちゃうのか。なんかすごいな。
手塚 なんだ立禅の杉って。瞑想の一種ですか
白井 永平寺へ いいね そう修行した?
大治 永平寺参道の杉木立、そして苔むすてらの庭 まさに厳しい修行の場
ショルツ 清冽な永平寺の氣。立禅の僧と杉が清々しく厳しく対峙する姿。身が引き締まります。
片岡 永平寺を訪れたことがありません。「立禅の杉」が似つかわしい。
小野 「立禅の杉」という表現、オリジナルでしょうか。永平寺の杉にぴったりの表現だと思いました。

No.58  見えずとも葉陰に蛍空に星

広瀬 「見えないから存在しない。」と決めつけている人間の愚かさを良く表した句だと思いました。蛍も星も、確かに昼間でも存在しているし、夜も周囲の環境で見えたり見えなかったりするのですね!ある意味哲学的!?
白鳥 四季の森公園に蛍狩りに行くも何も見えず。仲間の一人が「光らなくてもいるのは確か」。慰めになってません。
木原 蛍の光と星の光の取り合せが響きあっています。
梅原 空想もまた楽し
村松 葉陰の蛍も昼の星も見えないけれど確かに存在している。こんな視点を持てるのが羨ましい。
白井 なんと風流な??
五嶋 いい情景です。
久保田 気配を感じたのでしょうか。
大治 蛍と星の対比が良いです。金子みすずの詩を思い出しました
町田 見えないものを見る力!勉強します。
月足 うっすらと葉から透けて見える?あるいは間接照明、いずれも幻想的
片岡 何か禅問答のようですね。

No.59  川舟のたゆたう先に夏至の夜

白鳥 6/22(夏至?)大学時代の友人がボランティア船頭をする和船で江東区横十間川を遊覧しました。日暮れが待ち遠しかった。
下河原 夜の川の美しい情景ですね。
白井 のんびり川あそびととは これ風流ですな
大治 船外機の無い手漕ぎ船ですね これが鵜飼の船なら最高ですが
ショルツ ゆったり舟遊びする夏の宵の風情。いいですねー

No.60  最後の夏コースロープを今日張りつ

白鳥 去年卒業した教え子(水泳部)の話がネタ。高3の夏はせつない。
木原 Q いろいろな事が頭を浮かぶけど、作者の説明を聞きたい。
下河原 コースロープが人生を想像させます。
手塚 コースロープをたんたんと張っている映像が印象的
白井 競泳プールですか?
ショルツ Q 水泳ですか?
町田 水泳もするんですね。
月足 現役最後の競技会の準備中の感慨

No.61  材力と過ごした月日夏の夢

あっとゆうまの45年
広瀬 辻教授の句ですね!「シニアのための材料力学」がヒントとなりました。本当に長い間お疲れ様でした!「目に青葉もういいだろう楽隠居」も良い句ですね!
白鳥 「材力」…材料力学あるいは才能と力量だそうです。頑張って働いた月日ですね。
木原 材料力学が人生の大きな部分を占めていたのですね。そんな日々ももうすぐ。。。
下河原 長きにわたるご指導お疲れ様でした。
村松 熱心に研究に勤しんだ日々も過ぎてしまえばあっという間だったのでしょうか。
白井 材力とは? 難しいね 大変ごくろうさまでした
月足 7月句会の舞台、材料力学教室?本句の一端をうかがえるでしょうか。お世話になります
片岡 Q 「材力」とは富豪?どなたでしょう。作者ご自身?
小野 Q 材力=材料力学? 「材料力学」とは、機械や構造物がどのように力や荷重を受けて変形したり、破壊したりするかを研究する学問byGemini

No.62  梅雨の朝厄年表に歳は無し

明治神宮に厄日を書いた表がありましたが、66歳はもう表の上限から外れてました
白鳥 厄年って61歳で終わりなんですね。もう厄はないのか、それとも毎年厄年か(汗)。
下河原 この歳になると厄年もなくなり、いつお迎えが来てもおかしくない歳になりました。
村松 ふと見た厄年表に自分の歳がない。安心したっていうほどおおげさなことではないけど悪くない気分。
手塚 還暦過ぎれば皆一緒ですね。
白井 もう 還暦すぎれば 厄年はなしで すべて吉歳
久保田 気持ち良くわかります。
大治 この句笑えます
ショルツ 一句会初詣の代々木八幡でもこれを確認し、笑い合いましたっけ。
月足 人生百年時代、厄年の追加あるいは繰延が必要
片岡 未来を恐れることなく、「朝」を迎えられる幸せ、平安。
小野 神社などに行くと、つい目がいってしまう厄年表。作者の安堵感が伝わってきます。

No.63  目に青葉もういいだろう楽隠居

江戸時代は50で楽隠居。伊能忠敬は楽隠居後に測量を勉強して、日本地図を作ったらしい。私の理想です。
白鳥 もう十分!気楽に自由に生きよう。嫌なことはしっかり断って。
木原 はい。もういいと思います。
梅原 まだまだこれから
下河原 楽隠居良いですね。
手塚 そんなこと言わないでもうひと頑張り
白井 いいね 楽かどうか?は わかりませんが
五嶋 「もういいだろう」は、同感。
大治 そうたっぷりお金があれば楽隠居が一番
ショルツ Q 「もう楽隠居しても」いいだろう? 頑張りすぎですか?
町田 「目に青葉」って有名なこれでもか季語もりもりの句ですね。説得力があります。もういいです。
月足 お疲れ様です

No.64  灼熱や亀も暑いか水の中

亀の甲羅干しは大抵岩の上とか他の亀の上ですが、水の中にいて甲羅の上だけ水の上に出してました。
白鳥 我が家の亀も日向ぼっこをせずにずっと水中にいます。
白井 うちの亀は どんなに暑くとも 日なたにいるね
大治 甲羅干しができない程暑い、まさに亀の気持ちになった句
ショルツ 確かに、これだけの酷暑だと水中でも涼し気とは思えませんね。

片岡

No.65  昭和めく日めくりめぐりて桜桃忌

白鳥 太宰治は昭和に生きて昭和に亡くなった人でしたね。
木原 難しい忌日季語4部作にチャレンジした作者に頭が下がります。。太宰治は作者にとって昭和そのものだったのでしょうか。
梅原 昭和も古なり
下河原 忌シリーズ4句ですね。「桜桃忌」は太宰治の命日ですか。今年は、昭和100年だそうですね。
村松 時代に左右されない感情を表現することが上手な作家ですが、確かに昭和感あります。
白井 再度でた 太宰さんの 入水日でか? やっぱ色男はちがいますね
久保田 日めくり、懐かしいです。偉人めぐりの句ですね。
ショルツ 〇〇忌の連作、理解が及びませんが、桜桃忌は何とか。
片岡 桜桃忌は、生れた六月十三日とする歳時記と、入水後に発見された十九日とするものとがあるようです。 「桜桃忌です」と友達が六月十九日の朝、日めくりカレンダーの写真をLINEにくれました。昭和から、永い文学つきあいになる友人です。
月足 忌日の四句。日めくり曆も遠くなりにけり

No.66  思ひいづ神代のことを業平忌

広瀬 伊勢物語…まさに「神代のことを思ひいづ」ですね!この四句すべてが格調高いです。全体的に「作者ならではの時代感」が表現されていますが、私はこの句に一番共感を得ました。
白鳥 在原業平の辞世の歌「つひにいく道とはかねて聞きしかど…」は身につまされます。1000年以上経っても人生は同じ。
木原 在原業平は伝説の歌人。
白井 業平さんが雷神に?ですか
大治 平安時代とはその語句のとおり戦も殆ど無く平和な年代で風雅に生活ができた、今や戦争が怖い
片岡 長いです、授業のプリントみたいですみません…。 古典教科書の伊勢物語にあった「芥川」は、天皇の后となるべき深窓の姫を男が雨の夜に盗み出す話でした。 高校のときから好きだった謎めいたこの話と、史実としての「在原業平」との間にはさまざまな陰影がからみます。 そして、伊勢物語の七十六段には、五十代となり、翁となった彼と二条の后をめぐる、両者晚年の後日談がのっています。 二条の后が大原野の氏神に詣でた日、御供したなみいる貴人たちに交って、老いた業平もいました。多くの人がお宮で褒美の禄(ろく)をもらいましたが、彼もまた、「御車のあたりに、なま暗き折に」たっていました。すると、二条の后は御車の後しろの御簾(みす)より、彼に衣を授けたのだそうです。そのとき、その御衣(おんぞ)を肩にかづいて詠んだ歌が、 「大原や小塩の山も今日こそは神代のことも思ひいづらめ、としのびやかにいひけり。」とあります。 二人にとって遠い「神代のこと」…、そんな思い出を、想い出した日でした。

No.67  義父しのぶ墓碑の空の字鑑真忌

白鳥 鑑真といえば空薫の雅と強い意志。お義父さんは鑑真和尚のような方だったのですね。
木原 Q 空の字と鑑真を取り合わせたこころを教えてください。空海がらみ?
下河原 「鑑真忌」は高僧鑑真の命日ですね。
手塚 空の字と鑑真忌がもっとも親和性を感じる
白井 そうなんだ お墓の文字は鑑真さんがもってきてくれた?
五嶋 「空」のインパクトが強いです。
大治 鑑真和上の命日なんですね、6月6日は唐招提寺で国宝鑑真和上像が年1回だけ公開されます
ショルツ 義父様と鑑真和上の壮絶な一生を重ね合わせた感慨が漂います。そして「空」。
町田 顔真卿の字をお手本に真似をして書いたことがあります(書道クラスの時かな?)勢いがあり品があり堂々としていたように覚えています。きっと素敵な墓碑ですね。
片岡 義父は十七年前の父の日、その未明に亡くなりました。 結婚した最初の夏、すでに妻には長男がお腹にいましたが、義父が大阪空港に勤めていて暫く会えていませんでしたので、関西に訪ねました。法隆寺などを車で案内してもらったなかで、唐招提寺の境内の日盛りが忘れられません。 航空関係に一生を捧げた義父は、仏教的意味を込め、この石の中には何も無いよと、「空」という一字のみ墓石に刻みました。 中国は満州の北の果てで、少年時代を過ごした人でした。
月足 空の墓碑銘から、お義父様と鑑真和上に想いが
小野 戒名に「空」の文字が入っているって、いいですね。
小野 戒名に「空」の文字が入っているって、いいですね。

No.68   撲(う)たれては言(こと)を立てたり楸邨忌

白鳥 鰯雲人に告ぐべきことならず。四句とも亡き人をしのぶ季語ですね。教養の深さハンパない!
下河原 「楸邨忌」は知りませんでした。昭和・平成時代の俳人加藤楸邨の忌日なんですね。
手塚 うたれて?ことを立てる?解説お願いします。
白井 すごい みんな知らない忌ばっかりで 本当のこと言える?か わかりません
片岡 戦時中、軍関係者から恩義を受けたと、終戦後に排難され、たたかれた加藤楸邨は、戦禍の残骸のなかで「雉子(きじ)の眸(め)のかうかう(こうこう)として売られけり」という句や、病に苦しんだなかで「鮟鱇(あんこう)の骨まで凍(い)ててぶちきらる」などの、自虐を越えた力強い句を詠んでいます。その生き様を思って作りました。
月足 楸邨の俳句世界、真摯な生き方に触れてみたいと思います