<奉行より> ・投句開始 10月3日(土曜日)〆切10月10日(土 ) ・選句&コメント 〆切10月17日(土曜日) ・吟行 10月25日(日 ) 深大寺&神代植物公園探訪(12:00 京王線調布駅集合 詳細別途) ・句会PM 3:30頃 開始予定(調布「蕎麦とカフェひととき」 )
秋麗や仕事を終えてひとり酒
天気図に三つの渦や秋晴るる
多摩川に光の華や下り鮎
境内に雅楽の調べ良夜かな

          
鈍色(にびいろ)の長月明けて空の青
残月や終(つい)の住処(すみか)の格子窓
秋麗や国の頂(いただき)陽(ひ)に映ゆる
朝靄を裳裾に聳ゆ秋穂高

          
くるぶしのソックス強し秋祭り
目擦りて階下望めば秋の声
嘘つきと言い放つ日の吾亦紅
起きるまい朝のあらがい秋隣り

          
山詣ゴクリパチリの七合目
溜め息にふと応へるは木犀香(か)
釣瓶落とし吾子待つ家へ影を踏み
吾子の子と遊び疲れし夕月夜

          
三角巾(さんかくきん)解きて仰ぐや秋の雲
秋晴や チラシの「祭」 跳ね踊る
澄月や歌の一筋能登照らす
雨上がる暗渠の口や鳳仙花

          
朝日浴び虹に見惚れるすすきかな
朱に染まるサルビアの蜜遠い空
曼珠沙華長雨続き雨月かな
雲飛ぶや車窓に浮かぶ月探す

          
里山の鷺の白さや秋の雲
雨上がり池はあめんぼばかりなり
蜘蛛の巣を枝で払いて進みおり
長雨や会釈を交わす墓参り

          
鰯雲散歩の足をふととめて
ガタガタと網戸の騒ぎ野分かな
漆黒の甍に響く虫の声
野分過ぎ江ノ島越しの茜富士

          
見つからぬ古き手紙や二十日月
野にひとつ人に摘まれぬ鬼薊
分度器の半円の列すすき原
芋がらのカレー即興の旅行中

          
ドジャースのキャップのつばに赤蜻蛉
手水舎(ちょうずや)のひしゃくに陽射し秋の蝶
頂きの霧の駅舎に古(ふる)ポスト
ジオラマの踏切の音秋思の夜

          
山澄みて祈祷の太鼓響きおり
古地図手に江戸と東京秋日和
歳重ね隣で夫(つま)は栗を剥く
神馬行く神輿の列に先立ちて

          
唐突に訃報齎す夜寒かな
おもかげが居間に鎮座すくつわむし
迷宮や都会の密林解夏の風
冷(すさ)まじや息を整え狙い撃ち

          
雨降山(あふりやま)千の秋あり苔の露
御社(みやしろ)の龍鱗動くや白き風
白露や蝸牛の子等の透ける殻
雨止まり谷戸に満ちたり秋の風

          
すすき立つ群青の一葉月陰る
秋桜の散歩するかに澄んだ空
久しくも鳳凰踊る秋渡御(とぎょう)
巡り咲き冷風香る金木犀

          
鉄塔の先を曲がれば蕎麦の花
他愛なき笑顔と笑顔秋の暮
長雨に諦めかけて今日の月
そこここに初茸のぞく混ぜご飯

          
梨のつゆ空に満ちけり今日晴れて
単線の線路に遊ぶ石たたき
蛾を喰みて落としまた喰む石たたき
雨つづく音の底には柳散る