・奉行より  2025年11月のご案内 ・11/16日 句会 根津駅 12:00集合

久保田

No.1  半眠り朝の電車でFIGの香か?

白鳥 誰かが持っていたのか、フレグランスか?
片岡 Q FIGはイチジクと調べたらありました。でも、イチジクの香りが思い浮かびませんでした。どんなだっけ?
月足 FIGはいちじくでよろしいですか
下河原 Q 「FIG」は何ですか? ネットで検索すると「イチジク」と出ます。合ってますか?
白井 FIGはいちじくとありますが よく土手に育っておりますが そうですかねー
久保田 DiptiqueのFig(いちじく)の香りがかすかに香る。うとうとしていた電車の中。

No.2  朧月黒スウェットの油染み

手塚 なんかリアルで、季節感と臨場感が良いです。
広瀬 ○Q 昼間はあまり目立たない「黒服の染み」が、夜間の光で浮かび上がって見えてしまったという感じでしょうか?それで憂鬱な気分なのか?もしくはそれはそれでデザインっぽくて良しとしているのか?を聞いてみたいです。
白鳥 なんかわかるなー。目立たないしたいしたことじゃないんだけど、心の片隅で気になっている。
片岡 朧月は春の季語ですね。油染みのにじんだ感じと響きますね。
白井 なかなかの表現です 見え隠れの月 なぜが切なさが感じますが
小野
久保田 汚れが目立たない黒だけど、油染みだけは目立つなあ。

No.3  新月やギリシャ神話の星座見る

村松 星がきれいに見える新月の夜にギリシャ神話に思いをはせる豊かな時間を感じる
ショルツ 星空にロマンを見る☆
木原 月の出ていない真っ暗な空に見る美しい星座たち。
木原 月の出ていない真っ暗な空に見る美しい星座たち。
五嶋 確かに、月あかりがある夜は星座がよくわからない。。
大治 月と星座がくっきりと見れるのはこの時期でうかね、その一瞬を捉えた句ですね
梅原 ロマン溢れてる
下河原 新月の闇夜に星座を見ながらギリシャ神話を思い浮かべるのは素敵ですね。
白井 天馬 ペガサスかね?
久保田 月がなくて暗い空、星が綺麗です。

No.4  星月夜びろうどの声ラジオから

手塚 びろうどの声ってどんな声、きっと美しい声の持ち主
町田 びろうどの声に想像力が掻き立てられます。艶やかで滑らかな声だろうな。ひらがな表記で優しさも伝わります。
白鳥 深みのあるいい声なんだろうな。
片岡 美しい魅惑的な声、もしかして推しの声でしょうか?
村松 上の句と同じ時かな?満天の星とラジオからはびろうどの声 目にも耳にも心地よい
ショルツ ○Q ベルベットの声はNat King Cole。びろうどの声は誰でしょう?
木原 びろうどの声がわからなくて検索しました。ジェラール・スゼーというフランスの声楽家が出てきましたがいいのかな。無知ですみません。
木原 びろうどの声がわからなくて検索しました。ジェラール・スゼーというフランスの声楽家が出てきましたがいいのかな。無知ですみません。
月足 月のない夜、落ち着いた気品のあるパーソナリティの声がぴったり合っていると想像しました
下河原 びろうどの声という表現が柔らかな雰囲気を醸し出しますね。
白井 ビロード?かね いいね
小野
久保田 推しがラジオ番組を持っていて、毎回声を聴くのが楽しみです!同じく新月の日のことです。

広瀬

No.5  いざ投句スマホの灯火親しむ夜(よ)

大治 自分もよく布団に入って寝る前に投句するのでこの情景解ります
ショルツ 現代の投句風景。
木原 いい句、できましたか。
広瀬 季語「灯火親しむ」は秋の夜長に灯りの下で読書や勉学に勤しむという意の様ですが、現代の夜長の過ごし方は圧倒的にスマホですよね?バックライトに文字や映像が浮かぶのでこれ1台でインタラクティブに全てがOK!何なら投句もできちゃいます。「投句」と「灯火」で韻も踏んでみましたw
白鳥 昨今の「灯火」はスマホ!
月足 灯火親しむの灯火が、いつの間にかスマホのバックライトに
白井 夜中まで 句つくり ご苦労様です
久保田 私も俳句作りにスマホが欠かせない〜。

No.6  見て見てと笑ひて咲くや帰り花

ショルツ 猛暑の産物でしょう。かわいい句。
村松 季節はずれの花を生き生きと表現している
手塚 何の花が咲いていたのでしょう。誇らしげ。
広瀬 11月なのにマンションの生垣にポツポツと数輪のツツジが咲いて「帰り花」となっておりました。その一輪一輪が「私を見て!また帰ってきたよ!」と語りかけている様で。。。実は「歌ひて咲くや」と作句していたのですが、何故か間違えて「笑ひて」と投句してしまいました(汗)どっちが良かったのかなぁ~
片岡 可愛いらしい句です。
月足 帰り花は数は少ないですが、存在感があります
五嶋 「笑ひて咲く」、いい表現だと思います。
下河原 「見て見てと」の表現が良いですね。
白井 なんの花だろうね お孫さんの声?

No.7  色変えぬ松や色無き風わたり

大治 少し寂しさが伝わって来る句、やはり秋は色鮮やかが良いと思わせてくれる句です
村松 松の落ち着いた佇まいと風の軽やかさ、色を両方にかけることで対比が際立つ
手塚 この時期の針葉樹の松は黄葉しないことが・・・
広瀬 最初は好きな季語である「色変えぬ松」と「色無き風」でそれぞれ作句しておりましたが、なんか類想っぽい句ばかりで。。。悩んだ挙句、不変の「色変えぬ松」を主題(主季語)として、移ろう「色無き風」は取り合わせ(情景語)として一つの句を作る事に挑戦。自由に使える言葉が四文字しかない中で、主題を明確にする「や」と、「空間の拡がり」「時間の経過」の二つの意味を持つ「わたり」を選択して作句しました。「色」で韻も。
白鳥 「色」の使い方がおもしろいです。
町田 敢えての季語ぶつけですね。しかも「色変えぬ」に「色なき」どちらの季語も立っていて面白い挑戦だと思いました。
片岡 深まる秋の景が伝わります。
梅原 韻を踏んでテンポ良いと思います
下河原 紅葉しない松を見ての秋の感傷が心に響きます。
白井 紅葉しないけど 色付きの風かね?
小野

No.8  吾が思ひ点描となり吾亦紅

広瀬 吾亦紅って、花穂の部分に目を近づけると沢山の点(ドット)状の萼が集まっていて、引いて見ると細長く伸びた茎の先に付いている花穂自体もまた点(ドット)の様に見えて…まるで点描画の様。しかも色も「赤」とも「紅」とも言えない赤褐色で、そのハッキリしなさ加減は「自らの思い」「自らの人生」の様だと思った次第です。俳句をやる様になってから何となく中途半端に自己主張している「吾亦紅」に自らを投影し親しみを感じておりました。
白鳥 いろんな感情がだんだん収斂されていって最後には一つの点になり、腑に落ちる。目の前には吾亦紅。いい句ですね。
町田 風に吹かれている吾亦紅を想像しました。
片岡 Q どんな思いなのかな。
下河原 吾亦紅(われもこう)のかわいい花が目に浮かびます。
白井 奥深いね われもこう 母親の歌みたいで

大治

No.9  眠り覚め窓にかぎろひ名残り星

大治 部屋の東側の窓のカーテンを開けっぱなしで寝ると6時頃朝焼けで起こされますその時の句です。
村松 明け方の光が差し星がうっすらと見える かぎろひ、名残り星ときれいな言葉で作られた静けさを感じる句 「かぎろひ」調べました
手塚 かぎろひが季語なのですね。
広瀬 じんわりと情景が浮かんでくる良句ですね!「名残り星」だけでもニュアンスのある言葉ですが、それに「かぎろひ」と付けたのが素敵です。
白鳥 早く起きてしまったけれど、得した気分も。
町田 「かぎろひ」に「名残り星」を重ねていることで美しさが広がります。美しい句です。
片岡 かぎろいと残星、美しいとりあわせです。
五嶋 早朝の目覚めの情景が伝わってきます。
下河原 朝暗いうちにお目覚めですか?
白井 調査済み かぎろい は東の空夜明けの一瞬の光 山口百恵の蒼い時みたいな?
久保田 明け方の星と日の出が交錯する時間、私はほぼ寝ていますが、美しいでしょうね。

No.10  冬茜病の日々の日課かな

大治 もう18年程前になりますが大病を患い入院していました。病院の窓からみる夕陽を見ていて明日もこの夕陽が見えると良いなと思っていた日々が思い出されました
手塚 朝の夜明けを見るのが日課だったのでしょうか。
白鳥 どんなことも長く続くと「日課」になる。病んでいる時でも大事な生活の一部ですよね。
片岡 ご自身のこと、というより老父や老母を思ってのことかと想像しました。どんな日課だったのでしょう?
ショルツ どんな日課か?病と静かに向き合い夕方をむかえるひととき。
月足 療養の日々のことでしょうか、毎夕西の窓から夕焼けを眺め、今日を振り返る
下河原 Q 「冬茜病」とはどんな病?
白井 そう 茜が見える病棟ですか これからきれいですね
小野

No.11  秋の日やくるるは遠し一仕事

大治 人生を四季に例えると今は秋かな、もう一仕事人生を味わなければ、酒蔵巡りか仏像巡りか
片岡 つるべ落とし、に負けない、もうひと仕事するぞ、という意気込みの句でしょうか?
月足 こちらはなかなか終わらない仕事と日が短くなる秋の対比
下河原 どんな仕事なのかな?まだまだお仕事頑張って下さい。
白井 まだまだ昏るるには 仕事じましょう

No.12  暮れる秋友との出会い待ち遠し

大治 最近横浜の野毛界隈で酒友と飲むことが多く桜木町駅で待ち合わせます。その時に作った句で早く飲みたいという句です
村松 少し寂しい気持ちになる季節、友人と会うのがいつも以上に待ち遠しい
木原 早く会えるようになるといいですね。
白鳥 「病」ゆえに会えないのでしょうか。一日も早いご快癒を祈っています。
町田 早く良くなってください
ショルツ 指折り数えるその日、楽しくお過ごしください。
月足 晩秋に友との再会の予定。待ちに待った感あり
五嶋 一献が始まる時間が待ち遠しい。
梅原 人恋しい季節の句
白井 なかなか会えませんよね

ショルツ

No.13  秋桜の揺れる夕べに母となり

村松 あたたかくて静かな感動が伝わる句
木原 この句、大好きです。背景にさまざまな事が想像できます。自分の気持ちを直接書かずに、秋桜という主役の季語に託して読み手に伝えています。見事です。
広瀬 百恵ちゃんの「秋桜」が聴こえてきそうな温かくて優しい句ですね!あの歌はお母様に歌った歌ですが、ご自身がお母さんになったのですね~吾が子への愛情が溢れた句。
白鳥 赤ちゃんご誕生おめでとう。産んだ人への優しい気持ちが溢れた良い句です!何かに書き留めておきたいぐらい好きな句です。
片岡 娘さんがお孫さんを生んでくれたのかな?
ショルツ 娘が生まれたのが10月。その日はコスモスを思い浮かべる余裕はありませんでした。
月足 さだまさし作の秋桜は嫁ぐ前日、こちらは母となった時の思い出
下河原 なんか幻想的で良いですね。句意の解説が聞きたいです。
白井 お孫さん 登場かね いいね
小野
久保田 お孫さんが生まれたのでしょうか。秋組ですね。

No.14  奥白根金糸纏(まとい)て秋化粧

手塚 すばらしい奥白根の秋の風景
町田 金糸まといては木々が黄葉した様子でしょうか?日に照らされて輝いているのか、美しい情景です。
片岡 秋を楽しんでいますね。
ショルツ 草津白根山の紅葉。
五嶋 黄葉=金糸、なのですね、美しい。
大治 草津温泉にゆかれたのでしょうか、奥白根の山々の紅葉が目に浮かびます
梅原 描写が妙
下河原 紅葉時期の山を訪ねたいですね。
白井 そう 横岳あたりが冠雪はやいよね

No.15  群青の八ッ場の底や秋の里

村松 群青のダム湖の秋の景色はきれいだけれど底に沈んだ里を思うとちょっと切ない
木原 ダムの底に沈む村に思いを馳せているのだろうか。
手塚 八ッ場ダムの歴史も思い出します。
白鳥 八ッ場ダムの底が見えた?
町田 秋の里は水没した里のこと?
片岡 やんばダムの写真を見ると、確かにとても湖水が青いですね。
ショルツ 草津路の途中よく立ち寄る八ッ場(やんば)ダム。今回は泥流ミュージアムを訪れました。
月足 湖の底に沈んだ山里を秋に想う
五嶋 かつて政治に翻弄されたダム湖も、今は秋の静けさが。
大治 昔話題になった八ツ場ダムも今や景勝の地になりつつ ダムの道の駅で食べたソフトクリームの美味しさを思い出しました
白井 そう以前問題だった 八ッ場ダムね 結局完成かね
小野

No.16  つむじ風恋文横丁影追いて

手塚 恋文横丁を調べました。博識にあっぱれ
白鳥 渋谷道玄坂ですね。青春時代の「影」かな。
ショルツ 今は109横の看板だけになってしまった渋谷恋文横丁。帰国してしまった進駐軍兵士への恋文の翻訳、代筆業者がいたと聞きます。後年には学生の卒論代筆業もあったとかw
月足 久々の渋谷で、若き日の淡い思い出を振り返り
大治 昔は日本のいたるところに何とか横丁という飲み屋街がありました。今はそれも少なくなりそのノスタルジックな思いがつむじ風と影追いてに表現されていて感激 じぶんが一番すきなのは仙台の文化横丁でそこにある源氏というお店に入るのが仙台に行った時の恒例でした
下河原 恋文横丁は、昔道玄坂にあったんですね。大学のあった吉祥寺にはハモニカ横丁が有りました。
白井 渋谷ですか 先日ご案内いただきました

五嶋

No.17  秋の日や明治の杜(もり)に鳥の声(うた)

木原 型1。声はうたと読ませずこえのままで良かったように思う。
白鳥 明るい日差しに爽やかな空気。秋の清々しさを感じる句。
町田 声高らかに読みたくなる気持ちの良い句です。
片岡 明治神宮に行かれたのですね。春と違い、秋の鳥たちの声は空気の残響があります。
五嶋 付け加えることは何もありません。明治神宮での散歩の途中で。
ショルツ 澄み切った空気に鳥の声がどこまでも響く。
月足 明治神宮の森も深まる秋に鳥の賑やかなこと
大治 とても素直に作られた句でいいですね
白井 そうですか 秋の神宮ね

No.18  高倉の宝物殿や櫟(くぬぎ)の実

村松 歴史のある荘厳な建物とコロンと小さなクヌギの実どちらにも向ける作者の眼差しがすてき
木原 型2。芸術の秋に歴史を感じる。これが秋の醍醐味。
白鳥 「宝物」と「クヌギの実」が絶妙に重なります。
町田 高倉の建物に昔から収められた宝物と毎年土に落ちていく小さなどんぐりの対比が際立ちます。
片岡 私も入ったことがあります。馬車が小ぶりだな、と思った印象があります。
五嶋 実はこれも、明治神宮にて。歴史の教科書で見た弥生時代の高床倉庫と同じような形だったので、つい一句。(コンクリート製だったけれど。。)
月足 長きにわたり宝物を守る社殿と今秋の小さな実り。話飛びますが、今秋はクヌギの実の不作で熊が里に降りてくるとか
下河原 Q 高倉の宝物殿は、正倉院ですか?
白井 そうですか いいね

No.19  緑濃く雨滴(したた)るや菊花展

木原 型2。
手塚 秋の長雨と菊花展との取り合わせが良いですね。
片岡 明治神宮の菊花展、見事なんでしょうね。
五嶋 雨の日だったので、華やかな菊の花と、それを支える茎と葉/周りの木々 の緑、との色の対比が強く印象に残りました。
ショルツ 雨で葉色が濃く見えてしっとりとした風情。
大治 緑濃くで菊の花の色とりどりの対比が見事だと思います
梅原 雨に菊もまた良し
下河原 菊花展では、菊の花がきれいに咲き誇っていそうですね。
白井 そうですか いいね

No.20  朝寒(あささむ)や千鳥ヶ淵のボート場

村松 朝のボート場は誰もいなくて冬の寒々した空気が感じられる句
木原 型1。誰も乗らないボートが寂しげ。4句を通して俳句に真剣に向き合っている姿勢にリスペクト。
広瀬 凄い!全ての句に切れ字「や」が使われている!私は、閑散とした寒さまで伝わってくるこの句に一番共感(実感)を得ました!
白鳥 情景が浮かんできます。季語の選び方がすごくいいです。
五嶋 不思議な静けさでした。初めて歩いた、千鳥ケ淵戦没者墓苑を取り巻く形になっている、早朝の遊歩道で見た誰もいないボート場。
ショルツ お花見の時とはまた違ったピリッとした景色。
大治 桜の頃の喧噪がなく閑散とした千鳥ヶ淵のボート場の雰囲気が朝寒やに凝縮されテクニックに走らない感性に溢れたいい句だなとおもいました
下河原 絵になりますね。
白井 そうですか いいね
小野
久保田 オフシーズンのボート場の裏寂しい光景が朝寒が強調していると思います。

村松

No.21  待ちわびた秋はひととき駆け抜ける

村松 やっと秋になって過ごしやすくなったと思ったらもう冬?寒くなった
手塚 あっという間に冬を感じる今日この頃
広瀬 本当に日本の気候は確実に「二季」に向かって進んでいますね~ 「待ちわびた秋」という言葉も素敵ですし、実は「ひととき」を漢字で表すともちろん「一時」の使用が大半ですが、「一瞬」と表現する事も多々あるのです。この場合は「一瞬」ですかね~
白鳥 秋物の服はほとんど着ず、あっという間に寒くなってしまいました。
町田 本当にこの句の通りです。もうちょっと秋に居て欲しい。
ショルツ 実感!
月足 本当に、あっという間でした
五嶋 同感です。特に今年は。
大治 素直な気持ちをそのまま俳句にする いいですね
梅原 短い秋、同感です
白井 そうです この頃 秋は一瞬に過ぎて
久保田 日本も秋がほとんどない国になってしまいましたね。

No.22  初めての檸檬を齧る顔愛し

村松 1歳の孫と食事中、人の皿のレモンを手づかみで齧ってビックリしたような顔が可愛かった
手塚 ジジババは(孫の)反応を楽しんでいますよね。
広瀬 まだ幼いお孫さんが、人生で初めてレモンをかじった時の句でしょうか?目を閉じて顔をクシャクシャにしたその表情も、本当に愛しく愛くるしいものだったに違いありません。
白鳥 可愛いしかめっ面が目に浮かびます(笑)
片岡 レモンが晚秋の季語と初めて知りました。お孫さんの可愛い素直な反応! 自分の初体験を思い出しました。
ショルツ 美味しいものにたくさん出会ってこの世を楽しく生きてね。
五嶋 小さな手で、一生懸命真剣にやっている様子が、目に浮かびます。
大治 これも上の句と同様で小さい子が初めてレモンを頬張る時の瞬間を素直にとらえたいい句です
下河原 愛しいお孫さんが檸檬を齧っているのかな?
白井 これは お孫さんの表情? すっぱいね
小野

No.23  北国の街を彩る七竈

村松 北海道に行くと街路樹に赤い実がついたナナカマドが植えてあることが多い気がする、可愛くて好き
町田 ナナカマドの紅葉、赤い実!彩られる様子が浮かびます。
片岡 赤いたわわな実が美しい。どこの街ですか。
五嶋 赤く染まる街並みを見てみたい。
大治 上高地涸沢の七竈の鮮烈な赤の紅葉を思い出しました
下河原 Q 北国の街は、どこですか?
白井 ななかまど 紅葉の代名詞だね

No.24  目移りす実りの秋やパンの棚

村松 パン屋さんに栗やさつまいものパンが並んでいてどれを買おうか悩む
木原 食欲の秋ですね。塩パンあるかなあ。
白鳥 わかるー!「実りの秋」と「パン」の取り合わせが最高。
片岡 パン匂いとこんがりと焼けた生地の色、たまらん。
ショルツ 栗餡、マロンクリームあたりがいいなあ。
月足 どんな実りの秋と思えば、パン屋さんの棚に。楽しく秋を実感します
大治 パン屋さんではこの通りどれも食べたいとおもいますよね、それをストレートにえ言えるいいですね
下河原 美味しそうなパンが並んでいそうですね。
白井 いいね いろんなパン 食欲の秋 みんな買っちゃえば

月足

No.25  奥州の萩の散りぎわ伽藍跡

村松 伽藍の跡、萩の散りぎわ、無常を感じる景色
白鳥 毛越寺が思いかびました。萩との取り合わせがいかにも東北らしい。
片岡 地面をピンクに染めて散る萩。万葉人にも愛された花の由緒が、古寺の跡に似合います。
ショルツ 萩はつぼみより散りぎわの風情が勝ると思わされました。
月足 平泉の毛越寺を10月に訪ねた際、盛りを過ぎた萩と平安大伽藍跡を思って。
五嶋 平泉の秋の静けさ、でしょうか。
大治 伽藍跡の寂しい風景に萩が散っている光景、寂しさを際立たせるのか、そこは読む人の心次第
梅原 秋の寂しさ感じます。
下河原 奥州の伽藍跡は、どこを旅しているのかな?
白井 中尊寺かね いいね 秋

No.26  秋夕焼これは残してこれ捨てる

木原 断捨離ですか。秋夕焼けとの取り合せもいいですね。
広瀬 衣替えをキッカケにして「断捨離」に挑戦しているのでしょうか?気が付くともう夕方に…私は一日で終わらなくて断捨離自体を断念した経験が何回もあり…未だにほとんど進んでおりません。
白鳥 生きていくには取捨選択が必要!
町田 今まで取っておいた物も、新たな仕分けの時ですね。
片岡 人生の秋だなあ。
月足 年ばかり重ねているが、いい加減取捨選択しないと
下河原 断捨離をしないといけない歳になりましたがなかなか出来ていません。
白井 捨てるの大事 断捨離中ですか 私はいまだできない
久保田 この決断が難しい…

No.27  散髪はあえて短め冬に入る

木原 「あえて」がいいです。読み手にいろいろ妄想が広がります。
手塚 良いですね。冬を迎える心意気が。
白鳥 年末のイベントに向けてさっぱりと。「あえて」が効いていますね。
町田 冬に向かう強い決意が感じられます。期するところがあるんですね。
片岡 Q その心は?
ショルツ Qコ 何か含みがあるのでしょう。その心境は?
月足 肌寒くなってきたけど、髪を短めにしてパリっとしよう
大治 最近短髪にしているのでこの気持ちわかります
白井 そう 寒くない? 少なくなった?毛糸の帽子がいいか
小野

No.28  団地修繕足場をはずし冬浅し

村松 修繕の足場もネットも外されてすっきりした気分に冬浅しの季語が合ってる
木原 歴史のある団地なんだろうな。初冬の何気ない風景がいいです。
白鳥 これもその景色がリアルに浮かぶ句です。季語がいいですね。
月足 古い団地のリニューアル。明るい外装になり、初冬の晴天に映える
下河原 マンションの大規模修繕が終わったのかな。
白井 長い修繕だった でももう秋ですか

白井

No.29  天井仰ぐ 微かに聴ゆ 秋の鐘

村松 何を見ているのか天井を仰ぐ作者の耳に響く鐘の音、しんとした空気を感じる
白鳥 部屋の中で聴いているのでしょうか。晩秋の寂しさを感じます。
片岡 「天仰ぐ」で字余りもなく、より風情が出るように思うのですが…
月足 教会でしょうか。旅愁を感じます。四句とも、五七五の余白はなしがよいのでは。
大治 鐘の音が聞こえる処に住んでいる、新しい街の自分の家ではない光景です
梅原 中七良しです。
下河原 秋とお寺の鐘は、ベストマッチですね。
白井 初めての長期入院 術後足が動かず 天井を仰ぐだけ 遠くから 鐘でなく 帰りのチャイムですが聞こえ

No.30  窓越しの 朧の月よ 帰す想い

手塚 Q 帰す想いといのは?
白井 手術前日 上弦の月 また上弦までに戻れるかね と

No.31  夕焼けと 遊んだ頃の ひざ小僧

木原 誰もが経験したあの日々。ノスタルジックでいいです。
広瀬 毎日、陽が落ちるまで走り回って転んで生傷が絶えなかったあの頃が懐かしいですよね~ 今は心の生傷がどんどん増えて重なって…瘡蓋になり何とか平穏を保っていますが、それを剝がしたらまたジクジクと。。。
白鳥 私も子どもの頃は夕方まで外で遊んで膝小僧は擦り傷だらけでした。しかも赤チンで真っ赤っかだったー
町田 小学生の頃の私のひざ小僧は怪我だらけ。夕焼けまで遊びまくっていた。
片岡 いつも夕方に入るお風呂で、膝小僧のすり傷がしみました。
ショルツ すり傷につけた赤チンやブランコや滑り台にぶつけた青アザが見えます。
月足 夕暮れまで遊んでも遊び足りない頃は半ズボン、膝小僧が白くなってた。夕焼けは夏の季語なので、「冬夕焼(ふゆゆやけ)と」がよいかも
五嶋 かつての「あの頃」を思い出します。
下河原 子供の頃、日暮れまで外で遊んで転んで擦りむいた思い出が甦ります。
白井 術後 3日でギブスみたいな包帯とれ いままで貼ったこのない大きいな絆創膏が膝に
小野
久保田 可愛いけれど擦り傷だらけのひざ小僧が浮かびます。

No.32  秋深けて 初めて娘に 気を使い

村松 ずっと守ってあげる立場だったのに歳を経て娘に気を遣うこともある、そんな感慨に人生の秋も深まっているようでこの季語がいい。
手塚 どういった心境の変化でしょうか。気になる
白鳥 今まで気を遣ったことがないくらい、仲が良かったんですね!
片岡 うーむ、娘さんとの微妙な関係性がよく出ていますね。私は息子二人なので、あまり気をつかったことないなあ。
ショルツ 「秋更けて」でしょうか。季節の移ろいが娘さんへの心情にも微妙にかかわるのか、繊細な描写。
大治 Q 娘にきを使うこと何かな
下河原 Q なんで娘に気を使っているかな?
白井 娘夫婦が突然見舞いに 老いてはですね

No.33  軍拡や一気に迫る冬の夜

白鳥 戦争への想像力のない人がたくさんいて、本当に怖い。
町田 どうなっていくんでしょう
片岡 恐ろしすぎる。
月足 大きな流れは想像以上に早く変わりますね。国際情勢は、冬、雪解け、春など季節感で比喩されると再認識
下河原 日本は、平和な時代が80年経過しましたが、少しきな臭くなってきましたね。
白井 そうでずね ちょっと右寄り?きの総理が でも人気ある 私的にはむげの笑顔がきもい

No.34  外堀や行き交う列車秋の色

村松 列車も景色も秋の色
広瀬 JR中央線のボディラインの色は、オレンジ(快速)・黄色(各停)とまさに秋色!紅葉や黄葉の色ですよね~ 風景が目に浮かんできました~
片岡 赤や黄の列車が紅葉した樹々を思わせるのですね。
月足 中央線の赤、総武線の黄ですね
五嶋 Q 中央線快速と総武線普通のすれ違い?
ショルツ 都心の紅葉狩りは中央線、総武線で。
ショルツ 都心の紅葉狩りは中央線、総武線で。
白井 「はーる色の電車にのって」 でなく 黄色 オレンジかね

No.35  秋風や御苑を抜けて神宮へ

村松 爽やかな句 走る人の姿を想像してしまう
木原 やっと清々しく走れる季節が来ましたね。
白鳥 秋風の行先が見えているようでおもしろい!
町田 気持ちの良い秋風!どこまでも吹いていけ。御苑、神宮の地名がいいなあ
五嶋 新宿御苑と明治神宮の森は、ほとんど隣同士なんですね。このあたりは意外と緑が多い。
大治 公園巡り 秋の風景を堪能したのでは
下河原 新宿御苑から明治神宮へ秋風が吹き抜けて行くんですね。
ショルツ 実景と疾走感を感じます。
ショルツ 実景と疾走感を感じます。
白井 これまた ランニング? ひざ気を付きて
久保田 紅葉が綺麗なコース。美しい光景が浮かびますね。

No.36  銀杏や鼻をつまんだ小学生

木原 大人になれば、これがとても美味しい物だと分かるのだよ。
手塚 可愛いですね。銀杏の匂いは強烈ですね。
白鳥 これは「ぎんなん」と読むのだとすぐわかりますね。あの匂いも秋の風物詩。
片岡 これもレモンの句と同じく、幼少期の記憶へと導かれる句です。匂いと記憶、独特の体験です。
月足 子供は概して好きではないかも
大治 銀杏の実の匂は嫌ですね、それを素直に読んだ句でうまいと思います
梅原 情景良く浮かびます。
下河原 確かに生の銀杏は匂いますね。でも炒ると美味しいです。
ショルツ 黄色い銀杏並木の大きさと小学生の小ささの対比。この時期ならではの情景を視覚、嗅覚、滑稽さまで伝えてくれる。
ショルツ 黄色い銀杏並木の大きさと小学生の小ささの対比。この時期ならではの情景を視覚、嗅覚、滑稽さまで伝えてくれる。
白井 切られなかった イチョウ並木でしょうか?
小野

片岡

No.37  秋ともし森の暗がり点々と

村松 暗い森に点々と見える灯り、静かで神秘的な印象
木原 森の暗がりに見えるものは何だろう。
片岡 森と動物たちの四句です。
広瀬 作者の家も山(森)の中に在るのでしょうか?そこから見える山(森)の中に点在している家々…それぞれの家族の生活にまで思いを馳せられる良句ですね~
白鳥 家が散在しているのでしょうか。秋の夜らしい趣のある光景ですね。
月足 森に抱かれた日々が生む四句と拝察。しんとした森の深い闇の中にぽつぽつと灯りが見える。秋の深まりを感じます
五嶋 家の灯りの暖かさに、気持ちが救われる感じがします。
大治 公園の道にてんてんとする街灯の寂しさそんな雰囲気が伝わってきます
梅原 自然の描写きれいな句
下河原 秋の夕方にだんだん暗くなり灯りがともる情景が良いですね。
白井 秋を灯すは 紅葉に葉でしょうか?
久保田 真っ黒な盛りに灯りが点々と見える、ホッとします。

No.38  鹿鳴く哉つつ闇の夜の思ひこめ

片岡 何であんなに切ないんだろう。
手塚 真っ暗闇をつつ闇というのですね。勉強になります。
広瀬 Q 「思ひこみ」ではなく、「思ひこめ」に込めた思いは??
白鳥 Q 「哉」を漢字にしたのはなぜでしょう?
町田 「つつ闇」調べました。格調高いです。
月足 静かで長い秋の夜
下河原 Q 「鹿鳴く哉つつ」はどこで切るのでしょうか?
白井 わかりません なんの思い 恋?

No.39  名月や猿も猿酒醸(かも)す樹々

木原 綺麗な月が真っ暗なで静かな森を照らしています。
片岡 こんな想像をしたら楽しくなりました。
手塚 猿酒造株式会社といのが存在するらしい。猿酒飲んでみたい。
広瀬 「猿酒」…知らなかったので調べたら、すごくファンタジックな気持ちになりました。森の中では毎日様々なモノやコトが生成されているのですね~ 「名月」「猿酒」「樹々」も響き合っております。
月足 猿も月見を楽しんでいる
下河原 「猿酒」なるものがあるんですね。
ショルツ 伝説か? ありえなくもないと思わされます。愉快な光景。
白井 お猿も 自前の酒で 乾杯ー

No.40  呼びかはす梟や谷明けそむる

村松 フクロウの声そろそろ夜が明ける 自然の中の時間の流れ
片岡 河津の家の傍らで夜明に鳴くフクロウ。すると遠くの方で応える鳴き声。しばし、そのゆるやかな応答に聞きいりました。
白鳥 夜明け時フクロウの声に耳を澄ます。孤独を楽しむ大切な時間だと感じました。
町田 谷の夜明け、梟が何か神秘的。句またがりのリズムが合っています。
月足 静かに時は流れ、夜が明けてくる。
ショルツ 早暁の生き物を感じ取る場所、時間に居合わす豊かさを感じます。
白井 夜明け前の闇夜の世界かね
小野

木原

No.41  閉店の貼紙街に二日月

木原 すっかり寂れてしまった街に細い月が。わびしさが募る。
広瀬 二日月の「糸の様に細い形状」には儚ささえ感じられて…「閉店」の寂しさと響き合っております。店主の思いや客としての作者の思いが投影されているかの様。。。
白鳥 昔からのなじみのお店かな。時の流れが身に染む。
町田 閉店の貼紙に消え入りそうな二日月がぴったりきます。
月足 行きつけだった?閉店の名残惜しさ、それまでの交流、街の雰囲気など、いろいろ浮かびます
大治 昔通ったお店に行ったら閉店 えーという気持ちが思わず見上げたら二日月 印象深いですね
梅原
下河原 このところ、何故か通いなれたお店がが閉店しているケースが多いような気がします。
白井 二日月で 夕方のわびしき 街なみ
小野
久保田 閉店の張り紙を見るたびに心が痛むのは皆同じですね。

No.42  柿たわわ緩きカーブに潦(にわたずみ)

村松 たわわに実った柿の木と水たまり 何でもない秋の風景なんだけど穏やかな気持ちになる
木原 雨に打たれた柿の枝がたわわに実った柿で弧を描く。緩いカーブの道には水たまり。
手塚 潦(にわたずみ)なんと美しい日本語でしょうか
町田 「潦」なんて難しい言葉をすごい
片岡 どこか山林の林道に、秋のしめりの象徴のような水留り。上手だなあ、と感嘆しました。
下河原 「潦」をにわたずみと読むんですね。難しい。
ショルツ 新しい言葉を知りました。
白井 にわたずみとは? ゆるきカーブの﨑かね?

No.43  ボサノヴァのすべるシンバル檸檬噛む

木原 人生なんていろいろ、思い通りにならないものさ。ジャズ喫茶でレモンティーのレモンを思わず噛んだあの日。
手塚 すべるシンバルと檸檬のすっぱさが絶妙です。
片岡 カッコイイ!
白井 音楽のこと?
小野
久保田 滑るシンバル、素敵ですね。

No.44  定年や秘色(ひそく)の空に昼の月

村松 薄青の空に昼の月、定年を迎えた心もとなさと静かな落ち着きとを感じる
木原 現役の頃は平日の昼間に空を眺める事などなかったなあ。あれ、月が出てる。
広瀬 「秘色の空」この言葉も知らなかったので調べました。「青磁の神秘的な薄い青緑色」との事。。。そこに昼月が浮かんで… もう一つの意味は「色即是空」。こうなると高尚過ぎてコメントも難しいですが、どちらの意味であっても「定年」とは響き合っております。。。
白鳥 仕事をやめたからこそ見られる昼の月。見とれる一方で、一抹の寂しさを感じているような気もします。
町田 「秘色」も知りませんでした。秘密の色事!ってびっくりしだけど、神秘的な美しさからきているのですね。秘色の空に昼の月と定年といろいろ想像させてくれます。
片岡 青磁色の空に白い月。「定年」の語が深く響きます。
月足 秘色は青磁を模した薄い緑色とありました。
五嶋 そう、昼の月をゆっくり見られるようになるのが、定年。
大治 なんとなく人生の大きな部分が終わってご苦労様と励ましたい気分です
下河原 「定年」と「秘色」の対比が素敵です。
ショルツ 昼の空、月を眺める時間を持てるようになった感慨。 この時期の晴れともつかない薄曇りでもない空色に心が落ち着きます。
白井 これまた しぶいね 秘色とは 定年の昼空にはちょっと合わないかね まだまだこれから

小野

No.45  竈馬(かまどうま)残り2分や走り切れ

木原 Q 句意を教えてください。
白鳥 カマドウマは跳ぶものだと思っていました。走る姿を想像するちょっと怖い!
町田 Q 難解です。虫とウルトラマンの対決か!
片岡 羽ももたず、鳴きもせずに跳ねる姿が、走り切る姿と合いますね。
月足 残り2分とは、定時間で距離を争うのでしょうか。とにかく頑張れ!
下河原 Q 「カマドウマ」は最近見たことが無いです。残り2分やの意味は何ですか?
ショルツ Q 竈馬(かまどうま)は昆虫のようですが、「走り切れ」だと馬のようでもあり。
白井 どこの洞窟 私たいがいの虫 ゴキブリ等まったく問題ないが このウマ 子供のころ穴倉にいっぱいあって 唯一苦手
小野 先月、セントラルスポーツに入会。ランニングマシンで目標時間(25分)を走ろうともがいている自分を鼓舞している時の模様です。

No.46  鷹渡るロック魂拳上ぐ

村松 荒ぶる魂?勢いを感じる句
木原 鷹とロックいい取り合せですね。
手塚 鷹渡るの季語とロック魂の不協和音OR調和
町田 「鷹渡る」と言う季語が力強さを増していると思いました。
月足 野外フェス?秋空の下、聴衆もノリノリ!拳上ぐに臨場感あります
梅原
ショルツ Qコ 私には思いつきませんが、だれのライブかな?
白井 なんとなく ビートが効いた 飛び方?
小野 鷹渡るという季語、本当は、傍題の鷹柱にしようかと迷ったのですが、絵が浮かばないと思い鷹渡るにしました。鷹柱は、秋にタカの仲間が上昇気流に乗って円を描くように高く舞い上がり、南へ渡る様子を表す季語です。高市総理大臣が米国艦船ジョージワシントンで右手を上げて歓声に応えた時の様子がロックローラーを彷彿させ、この人、上昇気流に乗りそうだなと思い詠みました。「歓声を掴む拳や鷹渡る」と迷いました。

No.47  黍嵐(きびあらし)身を低くして去るを待つ

村松 こちらは静かに強風をやり過ごす様子ですね 上の句と対で鑑賞すると興味深い
広瀬 黍嵐も、熊も、「身を低くして(頭を防御して身体を丸めて)去るを待つ」のがベストですが、最近は異常気象や異常地政とも相まって、もう何が起こっても驚きません!一生身を低くしていなきゃいけないのか?とも思える日々です。
白鳥 これは大事な処世術ですね!
片岡 一陣の風、秋の風。絵になります。
下河原 人生でも嵐が過ぎ去るのを身をかがめて待つ状況もありました。良き思い出です。
ショルツ 嵐の激しさが表れています。
白井 そうだね 世の向かい風は 耐えるしかないね
小野 5月に始まって10月末には1次納品が終わるはずだった案件がとんでもなく遅れ、パートナーのせいにもできないので、私が矢面に立つことに。ってことで、10月は針のムシロの日々が続きました。生きていると、こういうこともあるよね。
久保田 自然現象なのか、怒りの嵐なのか、意味深な句です。

No.48  秋空や波越え叫ぶ遊覧船

白鳥 Q 「叫ぶ」は遊覧船の汽笛のことかな?
片岡 かなり波が高いイメージですが、大丈夫でしたか。
五嶋 空は高く、波は船が軋むほど強い。。
大治 遊覧船の悲鳴が聞こえてきそうな緊迫感が伝わってきます
下河原 Q 作者は、どこの遊覧船に乗っているのかな?
白井 どこの遊覧船かね
小野 10月上旬に石川県に行きました。能登入口で遊覧船に乗ったのですが、ちょうど台風前後で海が荒れていて、ジェットコースターのようでした。台風の合間ですが、お天気は良く、空の青と海の青が目に刺さる気持ちの良いひとときでした。

梅原

No.49  秋の空ブルーのスモークキューピッド

白鳥 ブルーインパルス!
月足 なるほど、ブルーインパルスのアクロバット飛行のひとつなんですね。爽快な青空に白いハートマーク
片岡 Q はたしてその実態は?
梅原 入間基地航空祭で一句
下河原 ブルーインパルスですね。
白井 いいね スモークキュービットとは これまたいいね

No.50  秋気澄むそぞろ歩きの神宮前

村松 爽やかな秋の一日、のんびり散歩もいいなあ
町田 秋気澄む、そんな日の散歩は最高です。
片岡 空気がうまい!
梅原 表参道の待ち合せ前に散策
ショルツ 週末は裏道も人をかき分けて歩きます。そぞろ歩きは平日がいいかな。
白井 ひとりぶらりお散歩中

No.51  秋深し二度寝楽しむ心地よき

村松 春よりも暖かな布団の良さがわかる季節、二度寝も気持ちいい
木原 そろそろ布団を出たくない季節。
手塚 確かに。この時期の二度寝は心地よい。
広瀬 肌寒くなった晩秋は朝起きるのが辛いです。そんな時は眠気に負けて二度寝するのも本当に心地よいです。今は週末しか二度寝はできませんが、無理やり自分を奮い立たせて出社しなければならない朝には「早くいつでも二度寝を楽しめる様になりたい!」と心底思います。
白鳥 同世代の友人の間では「今不可能なもの、それは二度寝」と話題です。
五嶋 この気持ち、よくわかります。
大治 仕事を終えた人だけが味わえる気持ちがとても表れていていいなと思います
梅原 起床時刻30分遅くなりました
下河原 昼寝は心地良い季節ですね。運転手として買い物に行って車の中で寝るには丁度良い季節になりました。
ショルツ これこれ!
白井 いいね いいね ごゆっくり

No.52  秋時雨時間つぶしの喫茶店

木原 贅沢な時間ですね。
白鳥 昭和の雨宿りですね。やや暗い店内はレンガの壁でポトスの鉢がいくつか。店長の好みの音楽が流れていたり。今はスタバ、全く趣がない。
月足 むかしながらの喫茶店が浮かびます。時雨と時間の漢字の関係もおもしろい
片岡 生活の中の、ふとしたゆとり、愈されます。
大治 暇な時間を何でつぶすか、人それぞれであることを考えました
梅原 秋の雨宿りで一句
下河原 なんか情緒のある喫茶店のようですね。最近は、情緒のある喫茶店が少なくなってしまいました。
白井 いいね いいね ゆっくり行こうで
久保田 所在なさが伝わってくる好きな句です。

手塚

No.53  秋霖やいろはもみじのひと雫

村松 しとしと降る雨が止んだ後の紅葉の葉に溜まった雫がきれいだったのでしょうね
木原 雨に濡れるもみじも美しい。
手塚 黄葉前のもみじなので、あえて、いろはもみじとしました。
広瀬 「いろはもみじのひと雫」という言葉が、激しい雨ではなくシトシトと長く続く秋霖を上手く表しております。雨に林の「霖」という字は「木々が生い茂る様に雨が降り続く」という意味らしいですが、命の息吹も感じさせる素敵な漢字ですね。そういえば「雨に下」の「雫」という字も見た目の通り素敵な漢字。
白鳥 一雨ごとに色づく紅葉。雫も紅色を光らせている。繊細な句です。
五嶋 こういうしっとりした風情も、もう一つの秋らしさ、ですね。
片岡 紅葉と秋雨は似合いますね。
梅原 きれいな句ですね
月足 雨の紅葉も風情があります
下河原 絵になる美しい情景ですね。
ショルツ 新しい、美しい季語を習いました。
白井 秋の風景で いいね
久保田 霜と紅葉、綺麗でしょうね。

No.54  秋晴れや笑顔にばえる天守閣

手塚 先日の大阪万博の帰り道で。
片岡 なめるアングルで、ハイ!チーズ! かな。
月足 秋晴れと立派な天守閣、明るい秋の光景
下河原 Q どこのお城の天守閣ですか?
ショルツ 「ばえる」が効いています。どこの天守閣でしょう?
白井 映え天守は?どこかね

No.55  黄昏の夕空晴れて街は秋

手塚 夕暮れ時の風景に秋を感じました。
五嶋 テンポが良くて、曲をつけたくなるような句。
大治 晴れた日の夕焼けが待ちを包み込むそんな情景が浮かんで来る句です
片岡 高台から見下ろす遠景のよう。
下河原 秋の夕暮れは、どこか物寂しいですね。

No.56  爽やかや天神様の朝日浴び

村松 天神様の境内で朝日を浴びる清々しさが伝わってくる
手塚 「爽やか」は春ではなく、秋の季語ということで
白鳥 気持ちいい朝。秋ならでは。
町田 秋の朝の気持ち良さが伝わります。天神様の加護も頂けそう。
大治 朝の陽を浴びる爽やかな一日の始まりですね。毎日こうだとよいのですが
白井 いいね

町田

No.57  幼な子の命まあるく天高し

村松 のびのびとして明るい気分になる 子供の可愛らしさや気持ちのいい秋の日を感じる
木原 「命まあるく」がオリジナリティがあっていいです。天高しとの取り合せもいいと思います。
白鳥 お子さんに対する深い愛情を感じます。
町田 まんまるな弾む心、ぴょんぴょん跳ね回っている体、空の高みに跳ね上がれー
片岡 優しく、そして哲学的に深い。
月足 自然の営み、命の大切さを思いました
下河原 小さい子供の未来は、希望に満ち溢れていますね。
ショルツ 「まあるく」の描写に、深く納得。また、「まるく」でなく「まあるく」が良い。
白井 お孫の句 いいね

No.58  陽を弾く秋霖明くる朝の街

手塚 陽を弾くの表現が斬新です。
広瀬 長雨が止んだ翌朝の風景は、きっと街全体がキラキラして長いトンネルを抜け出たような気持になっている事でしょう!でも私の頭の中ではダ・カーポの「結婚するって本当ですか」が響いたのですが…まっこの歌も「区切りをつけて次に進もう!」という希望の歌にも聞こえるので良いよね~
白鳥 雨上がりの秋の朝の、明るさと爽やかさが溢れる句。
町田 秋の雨上がりの街、強い朝陽が眩しくて全てが輝いて見える。好きな季節です。
大治 陽を弾くという言葉使いが句の中で生きていて言葉使いの妙です
梅原 自然の躍動を感じます
月足 朝、冷たい雨に雲間の朝日が輝く景と見ました
下河原 「秋霖」はしみじみとしたすばらしい秋の季語ですね。
ショルツ 自分が弾くのか誰かが弾くのか、陽気なメロディーが聞こえる雨上がりの朝、いいですね!
白井 秋の風情が ぐー
久保田 霜で輝く街。少し寒いけど美しい光景ですね。

No.59  秋霖や純文学の一頁

木原 雨の日は静かに読書。いい時間です。
手塚 純文学の一頁が印象的。
広瀬 美しくて潔い句です。ひらがなが「や」と「の」だけですが、この選択しか考えられないくらいフィットしてます。文字面からくる印象も、「秋」と「純」以外の漢字がほぼシンメトリーでビューディフル!
白鳥 読書の秋だもんね
町田 漱石山房記念館に行って、久々に純文学を思い出しました。1ページずっと降り続く心情描写・・・
大治 読書の秋 この一言
片岡 『邪宗門』を読み終わりました。句の作者さんは最初の一頁の期待を詠まれたように思え、それに共感しますが、今の私は、最後の一頁の、静けさのなかに感動が迫ってきた瞬間が忘れられません。
ショルツ 秋雨の日、文学に浸る豊かさを感じます。
白井 冷たい秋雨の中 読書かね
小野

No.60  赤銅(しゃくどう)に紅を差したり柿落ち葉

村松 暗い赤と鮮やかな赤入り混じった落ち葉の情景
町田 柿落ち葉を拾って、一物仕立てに挑戦しました。命のない無機質な色に紅の色が美しい。
五嶋 確かに柿の落ち葉はこういう感じ。鋭い観察眼だと思います。
大治 柿の葉の紅葉を捉えた素敵な句
片岡 写生の本分を尽くして見事。
下河原 「柿落ち葉」は初冬の季語ですね。まだ枝に柿の実がひとつふたつなっているのかな?
白井 そう 柿の紅葉葉 二つと同じはない ふしぎ

下河原

No.61  秋深しむしゃぶりつくすパンケーキ

木原 Q 「むしゃぶりつくす」が面白い。秋深しと取り合わせたこころを教えてください。
白鳥 パンケーキの食べ方としては非常に斬新!
町田 食欲の秋
五嶋 食欲の秋、真っ盛り。
片岡 虫のよう(笑)。
月足 食欲の秋!
下河原 ランマークのクイーンズタワーにあるハワイアンレストランで妻とパンケーキを頼んだらもの凄い量のクリームが乗ったパンケーキが出て来てびっくりしました。
ショルツ 食欲の秋!
白井 いいね 食欲の秋

No.62  秋涼や臙脂(えんじ)の杜に初参上

広瀬 どの句も10月の吟行の思い出ですね?私はこの句に一番共感しました。早稲田に訪れたのは大学受験以来で約50年振り?(落ちたけどw) 歴史と文化を感じさせるキャンパスは「流石!都の西北!」と思いましたよ~
五嶋 「えんじ色」の漢字を初めて知りました。
梅原
月足 早稲田の杜ですね
下河原 10月の吟行で初めて早稲田大学の構内に入りました。以下3句はその時の吟行でのネタからです。
ショルツ みんなで歩いた早稲田キャンパス、愉快でした。
白井 どこかね 山間の神社が目に浮かびます

No.63  爽籟(そうらい)や淑女囲んでミルクティ

木原 淑女達は何のお話をしているのだろう。興味津々。
手塚 なんとも優雅な光景ですね。
白鳥 「淑女に囲まれ」でしょう!(笑)
町田 屋外で爽やかな秋風の音を聞きながらのミルクティ。いいですね。淑女囲んでとは数人で?
片岡 かしこまって、少し背筋が伸びて、でも「ミルクティ」でホッとする。
月足 村上春樹ライブラリー?
下河原 早稲田大学国際文学館村上春樹ライブラリーの中のカフェで一句会の女性陣(我流さんもいましたが)に囲まれて、お茶(アイスチャイを飲んだのですが)を楽しんでくつろぎました。
ショルツ この流れからくると、ミュージアムカフェでご一緒した私も「淑女」の一人? チャイラテで温まりました( ^^) _U~~
白井 爽籟とは 秋の風の音を笛をたとえ としております なるほど
久保田 爽やかな秋のお茶会の様子が伝わって来ます。

No.64  秋暮れて都市のオアシス路電かな

村松 都電良かったよね アトラクションのひとつみたいだった
白鳥 東京の昔から変わらない魅力を再発見しましたね!
五嶋 路面電車が走る街は、確かにほっとする情景ですね。松山市?
大治 路面電車ほどノスタルジックな乗り物はありませんよね。以外と路面電車が走っている街が多いんですよ
片岡 夕暮れの、おばあちゃんの原宿散歩を思い出します。
月足 路面電車はどの町のものも味がある。荒川線もいいですね。今度はさらに飛鳥山から三ノ輪橋に向けてでかけるのも良いかも
下河原 早稲田大学の後、60年ぶり(昔、渋谷から赤羽橋まで乗って以来)に都電に乗りました。
ショルツ 都電、乗りたかった~~( ノД`)
白井 東京の都電ですな 夏はバラの花が咲いた町屋へ御神輿担ぎに行ってます
小野

白鳥

No.65  日の名残り破蓮(やれはす)の影塗りかさね

村松 破れた蓮の葉が重なって影を落とす。言葉の選び方で冬の寂しさが強調されている
木原 「破蓮」この季語初めて知りました。観察力、描写力見事だと思います。
手塚 破蓮の季語が深い、風景なのか人なのか
白鳥 ネタが尽き、読んだ本から題材を借りました。カズオ・イシグロ「日の名残り」謹厳実直な執事が勇気ある選択を避けてきた自分の人生に気づく話。
町田 破蓮という言い方を知りました。秋の夕方、破蓮の影が水面に何重にも映っている場面なんですね。目の付け所がすごい。
月足 夕暮れに破蓮の影、無残な蓮の葉と小説「日の名残り」にもつながる悲しい物語とも
五嶋 冬に向かっていく、晩秋の風情がよく伝わってきます。
梅原 下五いいね
下河原 「破蓮の影」秋の風雨に打たれて破れたハスの葉の様子と、その寂しい秋の情景を表現した季語なんですね。
ショルツ 褪せていく情景、移ろいも秋の感慨。
白井 情緒があり いいね いいね 夕方 かれた蓮田んぼ 影 お見事でーす

No.66  逆光の鬼柚子君のかくしごと

広瀬 「逆光をバックにした鬼柚子」のアップを想像…凄いインパクト!!穿った見方かもしれないけど、「君」とは大切な人の事かな?なんとなく「私は知ってるけどね(まぁ許してるけど)」というニュアンスを感じました。もし「鬼柚子君(くん)」というキャラクターだとしたらごめんなさいm(__)m
白鳥 近所に実っている鬼柚子の激しい凹凸に、平野啓一郎「ある男」の登場人物の辛い過去を重ねました。妻は夫の死後彼の戸籍が他人のものだったことを知ります。最後の二行で泣けました。
月足 鬼柚子は柚子に似ているがミカン科でとても大きく果皮がごつごつしているとWebで知りました。隠し事もありそう
片岡 逆光の影と秘密の親和性の発見。素晴らしい。「鬼柚子」が利いてますね。
ショルツ 隠し事のない人生なんて、、、。
白井 えー えくぼの秘密?

No.67  主人公死して本閉づ羊雲

木原 結末は主人公の死だったのか。思わず見上げる空に羊雲。
白鳥 同じく平野啓一郎「決壊」最後主人公は電車に飛び込む。めっちゃ暗い話だった。
片岡 これも一冊を読み終えて、この世界にゆっくりと戻ってくる感覚が伝わります。
下河原 「君」が亡くなってしまったのでしょうか?
ショルツ 余韻を様々に想像させる句。読書している人:点から羊雲:大画面への広がりが見事。
白井 ちょっとわかりなせんねー
小野
久保田 本を一冊読み終えたのか、途中でやめたのか、どちらなのかな?

No.68  君のいない四季ひとめぐり柚子実る

村松 大切な人を亡くして一年、まだ喪失感は消えないのに何もなかったかのように柚子は実る
木原 もう1年経ってしまったのか。いろいろあった1年だけど、大丈夫。私は元気です。
手塚 思い人が亡くなられて1年。心中いかばかりか。
広瀬 種から育てると10年以上、接ぎ木苗の植え付けでも3年かかる柚子…きっと大切な方と一緒に育てていたのでしょう… 実った柚子を見て「結実した事に対する喜び」「大切な人と共に喜び合いたかった後悔」の気持ちはあるでしょうが、時間と自然は人の気持ちとは関係なくどんどん経過&進化をしていくものだと捉えて前向きな気持ちにもなっていれば良いな~と感じました。
白鳥 父の一周忌。去年は看病に通いながら柚子ジャムを作っていました。
町田 1年前、柚子が実る頃に君は亡くなったんですね。
月足 この一年間の長さ
大治 無常その一言ですね
片岡 心の穴に実る黄色い実。
下河原 Q 前々句と合わせ「君」とは誰のことなんでしょうか?
ショルツ 柚子で別れを思い出すのですね。
白井 そう 何もなかったように時は流れますね