句会12月23日(土曜日)屋形船

木原

No.1  遠き日と同じ冬空母の手を

木原 幼かった頃、母に手を引かれて見たあの時と同じ綺麗な冬空。今は私が母の手をひいている。
白鳥 「母の手を」のあとに続くいろいろな動作を想像しました。
片岡 母の手を、と止めたことで句意は明確ではありませんが、幼少期の思い出の余情は、一層増したように思います。
ショルツ 子供時代は手を引いてくれたお母様の手を今度は引いてあげているのでしょうか。冬だからこそ手の温みをより感じる。
下河原 最初は航空母艦(冬空母)の句かと思ってしまいました。でも良く読むと趣のある素敵な句(冬空/母の手を)でしたね。 失礼しました。
大治 すごく気持ちが伝わる句です。今は年老いた母の手を引き、昔は母の手に引かれていた自分の姿がそこにありますね
白井 なんか じ~とくるね
村松 母親に手を引かれた子供の頃と母親の手を引いて歩く今 懐かしくて少しせつない
月足 思い出につながる冬空
町田 遠き日は自分が幼かった時ですね。冬空の季語がとてもいいです。手の温かさ心の優しさが際立ちます。

No.2  職退きて(しょくひきて)百日(ももか)過ぎしや木の葉髪

木原 完全にサラリーマンを卒業してすでに100日以上。髪は薄くなるばかり。
白鳥 実感としてはとてもよくわかります。別の季語ならガラッと雰囲気の違う句になりますね。
手塚 百日(ももか)という期間はお祝いなのか供養なのか人それぞれで意味深いです
ショルツ 退職後のありのままの自分を静かに受け入れている様子が美しい。
下河原 定年後100日が経過した状況を句にしたためたのですかね。なんかしんみり感に共感です。
大治 同じ想いをしている人が多いのでは、でもこれからの人生楽しみましょう
白井 これも じ、じ~としみてくる
月足 退職後百日、いろいろな想いのある中の木の葉髪
広瀬 時の流れの早さと、身体的な変化を哀愁をおびつつ詠んでおり、味わい深い句です。
町田 「木の葉髪」ってリアル過ぎな季語ですね。
小野 「木の葉髪」は季語なのですね? 閑じた様子が現れていますね。

No.3  冬日影轍横ぎる靴のあと

木原 冬日影という季語は冬の日影という意味ではありません。冬の寒々とした陽光の事です。轍を横切って行った人は誰?どこへ行ったのだろう。
片岡 私の中では、今では珍しくなった未舗装の道が浮かびます。ぬかるんだ泥の轍を構ぎってある誰かの靴跡。その詩情に新しさを感じます。
五嶋 「日影」と「横ぎる」の組合せが、この季節の表現にぴったりだと思いました。
大治 冬の道を歩む姿がはっきり目に浮かぶ句です
梅原 寒々しい冬の光景表現されてますね
白井 なんか いいね 冬ながーい影が
月足 霜の降りた道でしょうか

No.4  還暦の選りし(よりし)セーターローゲージ

木原 還暦過ぎたけど、ちょっと若々しいセーターを選んでみた。
白鳥 細身より暖かく過ごしたいね!
下河原 「ローゲージ」は太い糸で編んだ還暦のお祝いに貰った手編みのセーターですかね。
白井 赤のセータかね
久保田 Q ローゲージセーターを選ぶなんてお洒落だなあ。年輪を感じます。
村松 会社では着ないざっくりしたセーターを選んで次のステージに進むのですね
町田 ローゲージの意味するところは?派手ということでしょうか。

久保田

No.5  小春日やランチのお供に料理本

白鳥 自分でレシピを見ながら作るランチ。休日の充実感。
片岡 次の句とあわせると、料理好きだけど自信はない?
下河原 12月に入って本当に暖かい日が続していますね。
五嶋 小春日と料理本の組合せが、素敵です。
大治 料理本が効いています。
白井 ランチの研究かね
久保田 小芋をもらって何を作ろうということで、料理本を開きます
月足 夕飯はどの料理に挑戦しようか

No.6  小芋煮て右往左往の料理下手

白鳥 里芋料理にチャレンジしている様子が目に浮かぶ。
片岡 まずリズムはとても歯切れよいのに、句の言わんとする中味はグダグダ、そのアンバランスが面白い。
ショルツ かわいい。
大治 右往左往する姿が子芋とあいまっておかしさがでています
白井 いえいえ がんばって
久保田 しかし、煮物は苦手
村松 ひと手間余計にかかる里芋を料理する初心者が目に浮かぶようです
月足 悪戦苦闘しながらも、どんどん覚えていこうという感じがします
小野 風景と思い、両方が伝わってきます。

No.7  目を剥いてぎょろりと睨む金目鯛

白鳥 睨まれてもおいしくいただきたい!
片岡 目玉、好物です。でもアイツの目玉はでかいからなあ。
木原 確かに金目鯛の目は強烈だね。煮つけが大好きです。
ショルツ 活きの良い金目鯛のようです。
下河原 「金目鯛」が美味しそうです。
白井 そう 深い海の魚は目がでて でもキンメダイてどうやって取る? つりにしても100m下
久保田 煮魚も作りたいので金目鯛を選びます。
村松 今回のテーマは料理なんですね 皿の上の金目鯛が何だか楽しい
広瀬 金目鯛もこれから食べられる事を予見しているのでしょうか?「ぎょろりと睨む」という表現が、ユーモラスに金目鯛の気持ちを代弁しているなと思いました。
町田 「金目鯛」が季語なんですね。「お魚がにらんでこわーい!」と言う歳ではないので、睨み返して煮たんだろうな(次の句)と思いました。

No.8  煮魚とちょびちょびつつく紀州梅

手塚 美味しそうな食卓の風景です。ちょびちょびが良いです。
下河原 「煮魚」と「「紀州梅」の取り合わせも良いですね。
大治 正にいま煮魚料理を作っている姿が目に浮かぶ句です
梅原 煮魚に梅はベストマッチ
白井 そうそう 我が家でも煮魚の中に梅干しが
久保田 煮魚の甘辛には梅干しの酸っぱさが合います
小野 これも、いいんだけどねー

広瀬

No.9  鴛鴦の契りに遵ひ(したがい)逆らわず

白鳥 異を唱えない、これが円満の秘訣。
手塚 仲良し夫婦の秘けつなのでしょう。微笑ましい限りです。
ショルツ 逆らいたい気持ちを抑えているような。。。
下河原 夫婦の情景を句にしたのでしょうか?「鴛鴦の契り」が良いですね。
白井 そうなんだけど、結局オスが独占欲がつよいとりみたい(From ダーウィンがきた)
村松 この伴侶を得た運命に逆らわず大切にする それとも単純に配偶者には逆らわないってことですか どちらにしても円満なご様子で何より
広瀬 「鴛鴦の契り」は私にとって「法令」以上に遵守すべきものです。妻に逆らってはいけません。

No.10  隙間風凌ぐ相づち見透かされ

白鳥 これ、機微をついてますね。いいかげんな相槌はよけいイラっとくるかも(笑)
片岡 「隙間風」が絶妙です。私もよく怒られます。また聞いてないでしょう?と。
木原 あなたの行動は見透かされているよ。
手塚 隙間風、凌ぐとはこれは微妙な関係ですけど
ショルツ 何やら穏やかでない雰囲気。
下河原 私は、良く妻の質問に生返事で返して叱られます。
大治 なんとなく愛嬌がある句でこの様な句をつくれる作者に脱帽
白井 ひょっとして 冬キャンプ
村松 いい加減な相づちを打ってるんじゃなーい!と思いますが 季語の使い方が上手
月足 しっかり聞かないといけないですね
町田 実際の隙間風と心情的なものと重なって面白いです。
広瀬 上記の様な私の姿勢を見透かされて、相槌をスルーと受け取られる様になってしまった今日この頃…決してそんなことはなくてリスクに敏感なだけなのに~

No.11  雑炊のやさしさ沁みる独夜かな

白鳥 人より雑炊のほうが癒してくれる夜もある。
片岡 大好きです、ふーふー食べる雑炊。泌みます。
木原 なんか暖かさと侘しさの両方が感じられるいい句ですね。
ショルツ 沁みる~~
五嶋 この句が醸し出す雰囲気が、素晴らしい。
大治 鍋の締めの雑炊の優しさ、美味しさ独夜がなんとも言えずマッチしています
梅原 雑炊の暖かさが表現されてますね
白井 どうしてこのスチエーション?なのかね
広瀬 やさしくされたい症候群?
小野 背景分からないけれど、そのやさしさはうれすぎ。

No.12  閃いた句を推敲し湯冷めせり

白鳥 推敲は暖かい部屋で。
片岡 何と言うか、句の尻っぽをつかんだら、やはり引き寄せるのに夢中ですよね。
木原 推敲しようとする姿勢が尊い。
下河原 作成した俳句を推敲されているのは、凄いですね。私は作れたらほっとしてそのままです。
白井 いい句たくさんで コーヒーさめちゃうね
久保田 推敲の時間を湯冷めで表現するのが素晴らしいと思います
月足 夢中な様子がわかりますが、健康第一で
広瀬 そのままの意味です。湯船で閃いた句を忘れない様に風呂上りに急いで書き記したり推敲したりしていたら、湯冷めをしてしまいました!
小野 推敲と湯冷め、その組み合わせが妙!

No.13  鷺と人じっと見つめる冬の水

白鳥 鷺は静止画のよう。人も動かず?
片岡 一本脚で立って流れを見つめる白鷺を土手から見つめる人。それは私かも。
木原 動かない鷺、そして作者もじっと見つめるこの瞬間がいい。
ショルツ こんな情景、冬の公園で見たことあるような。
下河原 冬の河岸で鷺と人が見つめあっている姿が美しいです。
白井 そう 小杉近く会社の前の小川(これも二ヶ領用水みたい) 鷺がジーっと 昼休み にらめっこしてる
村松 鷺も人も何を思って冷たい水を見つめているのでしょう
月足 静かな冬の水辺
町田 鷺と人が友達みたいで面白いです。
小野 冬の水に対し、目線が変わるのがおもしろい。

No.14  俗世抜け御苑の秋に浸かりたり

下河原 Q 「俗世」とは新宿の繁華街のことですか?
五嶋 御苑のこの雰囲気を体験してみたい。
梅原 都会の喧騒忘れたいよね
白井 いいね 小生まで 忙しく仕事の追われ
村松 人混みの中を抜けきれいな紅葉の景色に浸っているのでしょう
月足 新宿御苑?も人が多いかもしれませんが
小野 Q 音からすると「浸かりたり」(つかりたり)だよね? ひたかりたり??

No.15  人工芝どこに隠れるダンゴムシ

白鳥 雑草が生えなくていいけど、ダンゴムシには住みづらい。
手塚 人工芝とダンゴムシの取り合わせがユニークです。
下河原 人工芝にダンゴムシの取り合わせが面白いですね。
白井 ダンゴムシ コンクリートの下にいる
久保田 確かに隠れる所はないかも

No.16  うっかりと落とした枝に冬薔薇

片岡 手元が不如意で剪ってしまった、その罪悪感。
ショルツ せっかく咲いたのに!「ゴメンね」
大治 しまったという気持ちと冬薔薇の美しさがうまくマッチしています
白井 秋バラの花眼かね 花瓶にさしておけば
広瀬 自転車で急いでいる時にでも街路樹にぶつかって枝を落としてしまったのでしょうか?「冬薔薇」という言葉に、樹木の生命力に驚いた作者の気持ちが表れていると感じました。
町田 あるあるです。剪定も草刈りも「あっ、やってしまった」と切り落としてから後悔するんですよね。しかも、冬の薔薇は貴重なのに・・・

片岡

No.17  仏滅の次は大安冬の朝

片岡 当り前のことが、元気をくれた朝でした。
ショルツ 七転び八起さ!と、あったりまえの事を詠んで痛快。
下河原 冠婚葬祭の時は「大安」や「仏滅」を意識しますね。
白井 仏滅の次って 必ず大安? 一日我慢すれば いい事がで
月足 今日はいい事ある!

No.18  枯庭や子規臥(ふ)す部屋の大論争

片岡 子規は寂しがり屋で喰いしん坊。子規を慕う弟子が持ってきた団子などを、くちゃくちゃ音を立てて食べながら、病床の回りでは活発な文学論が闘わせられたそうです。そんな子規のいた部屋の硝子戸の向こうの庭に、鶏頭の赤い花が高く立ち枯れていました。
白鳥 あの部屋にあんなに大人数が集まって論争していたとは。想像するだけでも、ものすごい熱気です。そしてその中心にいた子規の熱量もすごい。
木原 あそこでいろいろな文豪が論争したのだろうな。
五嶋 自分は参加しなかったけれど、先月の句会の日の雰囲気がすごくわかります。
大治 子規庵に集う人々の姿、そしてその人達の俳句の議論が聞こえて来そうです
白井 谷中騒動?
村松 子規の生前どんなことを語り合っていたのか興味がありますよね
久保田 どんな論争が起きたのか気になります。
町田 あの部屋に実際に入って、いろいろ想像しちゃいましたね。枯庭(色が付いてない)と対比的に大論争をしている人たちが色付きの感じがしました。
小野 その場にいなかったとしても、イメージできるのが素敵。

No.19  凍(い)てながら手合はす仏白毫 (びゃくごう)金

片岡 寒い日でした。高い蓮台の上の仏像は手を合わされ、その台の脇に「世界人類が平和でありますように」と書かれた小柱が建っていました。
白鳥 仏様の白毫や頭の粒々は長い髪の毛なんだそうですね。
手塚 Q 白毫 (びゃくごう)金解説をお願いします。
下河原 「白毫金」の仏様が素敵です。
梅原 寒い中何を祈るのでしょうか
白井 仏様の頭についてるものだ! なんで右巻きなんだろう?
町田 寒空に手を合わせてくれていた仏像がありました。写真で確認したら確かに白毫が金色でした。何か意味があるのでしょうか?

No.20  築地壁(ついぢかべ)折り鶴隠くすその思ひ

片岡 授業が終わったあるとき、二人の女の子が大小の折り鶴を教卓に持ってきて、先生は戦争が嫌いだから、といたずらをするように笑って行ってしまいました。谷中の築地塀に菱形をうがち、折り鶴を飾ったのを見て、思い出しました。
白鳥 粋な仕掛けでしたね。
手塚 この間の谷根千吟行のときの塀のことですよね。
ショルツ どの窪みにもありましたね。壁にも祈りがありました。
下河原 Q 「折り鶴隠くす」の意味するところは?
大治 築地壁に折り鶴に託した思いはやはり日本文化の表れではないかな
白井 ちょっとわかりません?
村松 築地壁に飾られた折り鶴 日本らしい奥ゆかしさ
月足 細やかな日本の文化でしょうか
広瀬 「考えるな!感じろ!」と言いますが、私はこの句に深い作者の思いを感じました!
小野 Qコ 背景を知りたいです

小野

No.21  銀秋刀魚刃金の光宿し者

白鳥 お値段が高くなり、さらに眩しく感じます。
片岡 脂で輝くサンマ、食べてないまま冬になってしまった。お前はどこに。
梅原 秋刀魚に刃金を重ねたところうまい!
白井 サンマだよね でも太刀魚の方が ほんと刃物みたいに釣れる
月足 確かに刃金

No.22  枯れ花や垂氷のごとく時止まる

白鳥 「垂氷のごとく」すばらしい比喩ですね。
片岡 冬の凍った時間が見事に表現されていて一読好きな句となりました。
下河原 「枯れ花」を自分に置き換えると何かを感じられる句ですね。
大治 枯れ花、垂氷言葉が本当にきれいです
白井 なんか映画に 1シーンのような
町田 「垂氷のごとく時止まる」と言う表現が素敵です。芽が出て葉っぱが茂って蕾を持って花が咲いてと言う生長を終えて、枯れ花となり時が止まったのですね。

No.23  次世託す若武者の冬果報あれ

ショルツ Q 若武者は誰か?
下河原 昭和⇒平成⇒令和と時が流れ、次の世代はどんな世の中になるのでしょうかね。
五嶋 ぜひ、若者に日本の次世代を託したい。
白井 最近の若者はねー と いう歳に
月足 大谷くん?
広瀬 「ドジャース 10年 7億ドル」は果報以外の何ものでもありませんよね!
久保田 大谷のこと?

No.24  思春期の記憶のかけら拾う冬

木原 冬はやっぱり切ない思い出が蘇る。
手塚 はるか昔の記憶のかけらは一体どんな形ですか
ショルツ 何の記憶が拾えたのか? 冬の思い出でしょうか。
下河原 50年ぶりの中学校同窓会に参加して思春期のはじまりを思い出しました。
白井 なんだろう 小生はスキーかな
村松 忙しさがひと段落して思春期の頃を振り返る余裕が出てきたのでしょうか 人生の冬も良いものかと
月足 どんな思い出が拾えましたか

町田

No.25  柿落葉落とし物よと届きたり

梅原 柿の葉が散る様の表現が上手い
白井 そうですね 芸術的
月足 単なる落ち葉と違う存在感
町田 幼稚園の子ども達の届けてくれる物はシール・宝石(ビーズ1個)・ヒモ・木の実・・・そして届いた「きれいな葉っぱが落ちていました」

No.26  立ち尽くす家の庭にも月ありて

白鳥 月はどこからでも眺められる。そしてどこにいても慰めてくれる。
片岡 月やあらぬ花や昔の花ならぬ、的な喪失感を感じます。もしかしたら、亡くなった親御さまの家なのかな、と想像したりします。
木原 いつもの家の庭なのだけど、この美しい月を見ると茫然自失。
ショルツ 「立ち尽くす」のは心配事? 月がそれを和らげてくれているのか。
下河原 寒くなると月も引き立ちますね。
大治 月明りに照らされた自分 何を思うのか
白井 庭の水に映った 盆の月かね
村松 立ち尽くすのは家とも人ともとれますね 住む人のない家の庭の寂しさに月のあかりが希望を与えている そう感じました
町田 月を見ながら「綺麗だなあ」と月に導かれるように外出したのに、帰って来たら庭にもすごく綺麗な月があって、当たり前なんだけど、改めて感謝しました。
小野 どの句もいいなあ。この句は「立ち尽くす」から始まっているのがいいですね。「え?なに?」と思わせる。そして、「なんだ、月か」と思った後に、「そうだよね」と思わせられる。

No.27  冬夜道巨大な影がぬと迫り

白鳥 なんだろう?誰だろう?
片岡 「ぬ」が透逸。夜道だから夕暮れの斜陽ではないが、何か朱いイメージが湧く。
木原 え?やばい!
下河原 暗い夜道に巨大な影が迫りくる様子がリアルです。
五嶋 冬の「巨大な影」は、すごくよくわかります。
白井 巨大な影とは?
村松 街灯の加減なのか巨大な影が迫ってくるように感じて驚く 冬の夜道だから句が締まります
月足 怖い、何でしょう。まさか、熊?
広瀬 凄く臨場感のある句!作者の感じた恐怖が伝わってきました!
町田 夜道で人とすれ違った後に、LED街燈の仕業か、大きな影が飛びかかってきたように感じ怖かったのです。

No.28  揚げ栗やそれぞれの酒溝の口

白鳥 溝の口という町への愛着を感じます。
木原 みなそれぞれの思いで飲んでいる。上五の「や」を「と」に変えると三段切れが解消されます。
ショルツ 揚げ栗ねえ、、、そういえば食べたことないような。溝の口の飲み会、いいな!
下河原 作者は、揚げ栗求め溝の口の酒場を梯子したのかな?
五嶋 「それぞれの酒」、いいですね。
白井 溝の口 どこだろう?
久保田 酒飲み集団(!?)みんなお酒のスタイルがあるのかな。
月足 友と集う街
町田 ビール、ハイボール、サワーと好きなお酒をのみながら、飾らない溝の口の夜。
小野 「それぞれの酒」が効いています。溝の口という具体性が臨場感につながってもいる。

梅原

No.29  はいポーズ袴ひらひら七五三

手塚 思いでの記念写真の一コマですね。
下河原 お子さんの訳ないですね。お孫さんの「七五三」おめでとうございます。
梅原 下の孫の七五三風が心地よい日和で一句
白井 いいね いいね
久保田 ○コ 可愛い!
村松 じっとしていられない五歳(四歳かな)11月の可愛い風物詩

No.30  4年ぶり駅乗り過ごす年忘れ

白鳥 忘年会の帰り?若い証拠です!
片岡 コロナ明けの忘年会、思えば自分も街も変化しているなあ。
木原 4年ぶりの忘年会だものね。失敗もする。
ショルツ 電車の乗り降りのタイミングを忘れるほど久々。嬉しさがにじんでいます。
五嶋 同感。。
大治 昔は二次会に行くと電車乗り過ごしていましたがそんな状況ですね
梅原 4年ぶりの忘年会で飲みすぎの果てに
白井 そうーですか お気をつけて
久保田 もう普通に忘年会ができるようになった状況がよくわかる句
月足 コロナ前に戻った?
広瀬 コロナで忘年会も久し振り、お酒を飲む機会も減ってめっきりお酒に弱くなってしまった作者の姿に共感します。ある意味、乗り過ごすことができる幸せ!
町田 忘年会、復活ですね。

No.31  窓開きうたた寝小春の昼下がり

白鳥 今年は小春日和が多かった。ちょっとだけ冷たい風が心地よく。
片岡 私も大好きな時間です。厚着してイスに10時頃座るのですが、太陽に照らされて一枚ずつ脱いでいき最後はTシャツになって読書します。
木原 中七の「の」は省いて中八を避けた方が良いかも。
下河原 最近いつも午後3時を過ぎると眠たくなり、直ぐ昼寝をする遊民です。
大治 小春日和まさにこの言葉がぴったり
梅原 20度超えの冬の午後まどろんで一句
白井 いいね いいね
村松 ほのぼのとした良い句
月足 気持ち良さそう、でも気をつけて
町田 これが気持ちいいんですよね。
小野 中七が八だけど、それを選択したくなる気持ちがよくわかる。

No.32  御堂筋歓声木霊する秋うらら

白鳥 A・R・E
ショルツ 関西ダービー、両チームに天晴~~
下河原 阪神の日本一のパレードの 一齣でしょうか。
梅原 大阪は盛り上がりましたね
白井 優勝すごかったと聞いております
月足 久々のパレード
小野 「木霊する」は「木霊す」でも良かった気がするが、「こだまする」にどの漢字を当てるか、悩んだだろうな?

手塚

No.33  遠山に朝行く月や散り紅葉

片岡 下弦の月は朝に白く残り、青く澄んだ空の下に色づく山がある。
木原 朝の月、いいですね。素敵な景が浮かびます。
手塚 朝明るくなって見える月は朝行き月、残月というそうです。
下河原 日本の美しい情景に共感します。
梅原 晩秋の早朝の様子が浮かびますね
白井 そう これから 満月近くだと 沈む夕日が 今年は海に沈む夕日 竿先からみたく?
村松 朝の空に残った月と散っていく紅葉 しんとした静寂 綺麗

No.34  子規庵や二軒長屋の糸瓜棚

白鳥 子規庵、あの界隈でよく保存されていましたね!
木原 シンプルだけど素朴な描写がいいなあ。
手塚 先日の谷根千での吟行での一句です。
ショルツ ひっそりと下がっていましたね。
下河原 私も「子規庵」に行きたかったですね。
白井 子規さん へちま忌に ですか?
月足 しっかり糸瓜もありました
小野 情景が浮かんでくるのがすごい!

No.35  冬日向母となる娘の布団干し

白鳥 お嬢さん、もうすぐママに?目を細めて見ている作者を感じます。
片岡 お腹の大きな嬢さんに代わって、親御さんが布団を干して上げているのでしょうか。「母となる娘」への思いが温かいです。
手塚 娘が出産で里帰りしています。無事女の子を出産。
ショルツ 身重の娘さんの世話に愛情が溢れています。
五嶋 わりと最近結婚したひとり娘がいるので、いろいろと考えさせらる一句、です。
大治 母になる娘への愛情がそこはかとなく伝わって来る句
白井 いいね お孫さんまち
村松 お嬢さんの里帰りの準備かな お嬢さんへの思いが伝わってきます
月足 頑張れ、娘さん。想いが伝わります
広瀬 孕っているお嬢さんに対する愛情と気遣いを感じる句!世代を追うごとに引き継がれて欲しい子の気持ち!冬日向の温かさと重なりました。。
久保田 作者の娘さんへの愛情が感じられる句ですね。冬日向もほっこりしていて良いです。
町田 母の優しさが出ています。なんて、私も干してあげてるかも

No.36  ふぞろいの松笠ならべ冬飾り

手塚 ひまらや杉の松ぼっくり(シダーローズ)を拾いました。
下河原 何故か「ふぞろいの 林檎たち」を思い浮かべました。
大治 もうすぐクリスマスそんな気分にさせてくれる句です
白井 蘇鉄の冬がこい?かね 最近我が家は笠不要 これも温暖化の証拠
町田 ふぞろいと言う言葉に弱い(笑)。自然体でいい感じ!

白井

No.37  ドリア成る民家の屋根に暗夕立

白鳥 Q もしかしてドリアン?
手塚 Q ドリア成る? ドリアン??
ショルツ ○Q ドリアンはドリアとも呼ぶのですか? 強烈な匂いにめげず食べてみたい。
下河原 Q 「ドリア成る」の意味は? 南国フルーツ王様ドリアン?
白井 マレーシア工場近くの光景です 民家の軒上にドリア実が そこに激しくなったスコールが
村松 庭木がドリアの家にスコール 見てみたい
町田 Q ドリア?ドリアン?もしかして、キウイ

No.38  叔父の見し続くヤシ畑青葉潮

片岡 前の「ドリア」といい日本ではないようです。マレーア?
手塚 どこか東南アジアの風景のようですが。
ショルツ Q 夏の季語なのは南国だから?
下河原 「青葉潮」は湖ではなくて黒潮なんですね。
白井 マレーシアKL空港着陸時 とても強いスコール?かで 一度旋回マラッカ海峡の海と陸のゴムのきでした
村松 戦争に行かれた叔父さまに思いを寄せての句でしょうか
月足 前句とこの句は常夏の国でしょうか

No.39  帰りらばジャパンアート柿落葉

白鳥 Q 「帰りらば」がわからなかったです。
片岡 常夏の世界から晚秋の日本へ、お返りなさい。
大治 上二句との対比で日本の良さを表していますね
白井 帰国して まず目に入ったのが 紅葉 特に柿の実の下の葉
月足 柿落葉の模様は日本的かも
町田 帰りらばが難しいけど、帰り道という感じで読みました。柿落葉は綺麗でいっぱい散っているのかな、まさしくジャパンアート。

No.40  やうやくに遅きもみじに朝陽さす

白鳥 今年は2週間以上紅葉が遅かったですね。
木原 美しい景の見えるとても良い句だと思います。せっかく旧かな遣いで趣をだしているのだから「もみじ」も「もみぢ」にした方が良いと思います。上五の「に」は説明的になるので「の」の方が良いかも。
下河原 マンションの庭のもみじもようやく赤くなりました。
五嶋 最近のもみじの紅葉は、確かに遅い。
梅原 年々紅葉の時期が遅くなる実感
白井 12月になって ようやく紅葉が赤く そこに遅い朝陽が
広瀬 季節のズレに拠る奇跡の一瞬!…みたいな~
久保田 陽の中の紅葉、綺麗でしょうね。

五嶋

No.41  風が舞う歩道の枯葉鬼ごっこ

手塚 枯葉の鬼ごっこ絵本のようです。
ショルツ そうそう!鬼ごっこに見えることがあります。
下河原 何故か五輪真弓の「恋人よ」を連想しました。枯れ葉散る夕暮れは・・・
五嶋 カラカラと音を立てて、枯葉が走り回っていました。
大治 枯れ葉の鬼ごっことてもすてきな表現でいい句です
白井 いいね 子供の風景 昔ながら
町田 落葉が遊んでいるようで、軽快な感じがしました。

No.42  黄と赤の落ち葉の小舟目黒川

白鳥 花筏ならぬ落ち葉筏ですね!
木原 美しい目黒川。桜の季節も良いけど、落ち葉の季節も良さそうですね。
片岡 童心のある可愛い句です。
下河原 「落ち葉の小舟」の表現が素敵です。
五嶋 前の句の続きです。川沿いの歩道から川に目を転じると、綺麗な落ち葉が川をゆらゆらと。
大治 この句も上の句と同じで小舟が素敵な表現
梅原 桜もいいけど紅葉もいい目黒川
白井 桜の葉だね そうとても芸術的色
村松 色とりどりの落ち葉が目黒川に浮かぶ様子が見えるようです
月足 春は花筏を冬はこんな風景を楽しめる川

No.43  青空や蜜柑を包む緑の葉

白鳥 自然の青と黄と緑の眩しさ。
片岡 光のある映像美があります。
五嶋 空の青、みかんの黄、葉の濃い緑、のコントラストが綺麗だった。
大治 自分の庭にも同じ光景が。蜜柑の黄色、葉の深緑、空の青のコントラストが鮮やか
白井 青空 黄色みかん 緑の葉 昔の湘南電車の色ですね
村松 四句とも視覚に訴える句ですが特に目黒川の句とこの句は色彩に溢れている
広瀬 ブルーとオレンジとグリーンのビビッドなコントラストが、冬のクリアな空気感と相まって素敵な句に収斂されました!

No.44  冬木立LEDに巻き付かれ

白鳥 お昼見るとグルグル巻きでなんだかな…ですよね。目の付け所がナイス!
ショルツ 木々にとっては迷惑なのかもしれません。
下河原 確かにLEDに巻き付かれた木々は少し可哀そうですね。
五嶋 この季節のライトアップは、もちろん素晴らしい。ですが、昼間たまたま見たら、LEDをつなぐ電線が木がんじがらめに巻きついているので、これは、木にとっては結構迷惑なのではないかな、と思った次第、です。
白井 そう 巻きつかれたのが良いのか 木にとって複雑な心境かも
月足 木はどう思ってるのか
久保田 私も常々、LEDの人工的なイルミネーションが施される木々はどんな想いなのか考えていたので、この句にいたく同意します。
町田 本当に巻き付けられて、どう思っているのだろう。

ショルツ

No.45  子規庵の名残りの糸瓜一つ居て

白鳥 風情のある庭に存在感。
村松 「名残りの糸瓜」に早逝した子規への思いを感じました
木原 一つ居てが淋しさも醸し出して良いです。
片岡 「居て」とした所に、亡くなった庵の主を偲ぶ思いを感じます。
ショルツ ポツンと一つでも存在感がありました。
下河原 「子規庵」の「糸瓜」は俳句になりますね。34番目の句でも出ています。
大治 糸瓜は文人墨客のイメージを彷彿とさせてくれます
梅原 名の頃の糸瓜いいね!
白井 子規さんの命日がへちま忌というのは調べましたが 詳細を船の上でお願いします
月足 よく残ってました
久保田 この季節に糸瓜が残っている異常気象と侘しい感じが伝わってきます。
町田 そうです。糸瓜の句が重なりました。

No.46  落ち葉踏み忠吾通いしいろは茶屋

白鳥 鬼平のいた世界。江戸情緒を感じる。
村松 鬼平犯科帳読み返そうっと
木原 鬼平の世界ですね。
片岡 谷中の岡場所、いろは茶屋と調べて分かりました。鬼平の粋なシーンを心に浮かべて歩かれていたのですね。
手塚 谷中のいろは茶屋。鬼平犯科帳の舞台でした。
ショルツ 鬼平犯科帳の密会場面の舞台。あそこだったんですね! *忠吾は易々と色香に迷ってしまう鬼平の部下同心。尾身としのりさんが唯一無二。
下河原 Q 「忠吾通いし」の意味は?
五嶋 池波正太郎の世界、ですか?
大治 池波正太郎 鬼平犯科帳の木村忠吾がまた長谷川平蔵に怒られている姿が目に浮かびます
白井 谷中のお茶やさん そうですか? 鬼平のほっこり坊やね
広瀬 好きな女性に会うために、雨の日も風の日も暑い日も寒い日も同じ道を通いつめる忠吾のピュアな思いが伝わってきました。
町田 茶屋の意味を教えてもらって、感慨深いです。落ち葉踏みがいいですね。

No.47  菊祭賞(め)でられたしと咲くでなし

手塚 丹精を込めた菊も良いですが、やっぱり自然の姿が一番ですね。
ショルツ 菊祭に出展されている菊の数々はどれも見事。金賞、銀賞とランク付けするのは人の勝手じゃないかなぁといつも思います。
白井 えー よくわかんない 逃げ馬 最後の逆転?だった??
月足 菊花自身の気持ちは確かにそうかも

No.48  キムチ鍋ハフハフピリリじんとくる

白鳥 相当辛口ですね。寒さも吹っ飛びそう。
ショルツ 説明するまでもなく、そのまんまw
下河原 キムチ鍋辛そうですね。
白井 いいね 今回食べたのかね
久保田 ハフハフピリリがいかにもキムチ鍋!

下河原

No.49  声響く南無阿弥陀仏年の暮

片岡 これもいいものですね。
下河原 12月2日に母の四十九日の法要を無事に終え納骨をしました。もともと父の三回忌の法要を予定していた日でしたので 父と母と一緒に法事をしました。
五嶋 この雰囲気、すごくよくわかります。
大治 声明が堂内に響くのは正に極楽浄土の雰囲気を醸し出すそんな世界を感じます
白井 どなたか ご不幸ですか
村松 どこからか聞こえる読経の声 師走の町に似合う
月足 報恩講のお勤めでしょうか
久保田 お寺の光景でしょうか?実際に南無阿弥陀仏が聞こえて来そうです。

No.50  待ち焦がれ極楽浄土で冬うらら

白鳥 あちらに行くのはまだ早いですよ。この世の極楽を味わっているならOK!
下河原 納骨の日は、十二月にしては本当に穏やかな日和で父は、母が来るのを心待ちにしていたのではないかなと 思いました。
大治 生死に着する心がなくなるのは仏に近づく第一歩(道元禅師)
梅原 極楽浄土も四季ありや
白井 これも ご??
町田 冬うららって気持ち良さそうですが、極楽浄土を待ち焦がれているって?

No.51  複視眼ブレインフォグの冬霞

白鳥 コロナの後遺症でしょうか。私はそのうち病気でなくても頭に霧がかかりそうですが。
手塚 この作者の今の心境は状況はどうなのだろう。今回の句全部が気になる。
下河原 朝起きたら、両目で見ると映像がダブって見えた(片目では問題ないのですが・・・)ので慌てて眼科に行ったのですが、 原因不明でしたので次に脳神経外科で見て貰いました。脳のMRIを撮影したら、神経や血管には問題ないが、 1ショットで影が見つかりました。慌てるような状況では無いので3ヶ月後に再度MRIを取って変化状況を確認する と言われてしまいました。但し、今の複視眼の症状には直接関係は無いとのことでした。
白井 そうそう ブレインフォッグ 昨年コロナにかかり なった これまだ治らない
ショルツ モヤモヤが晴れますように。
月足 冬霞はそのような感じかもしれませんね
広瀬 冬霞で先が見通せない不安な様子を、「複視眼」と「ブレインフォグ」という不安定な言葉をこれでもかと重ねて表現されていると思いました。
町田 ブレインフォグっておしゃれな言葉かと思ったら、大丈夫ですか?

No.52  寒き夜や頭上カンカン鳴響く

片岡 昔あった火の見櫓を思い出しました。
木原 もしかして4句ともコロナ後遺症の句ですか?
下河原 前の句の脳のMRIを撮影中の時の状況です。
白井 何の音だろう 半鐘? 火事?
ショルツ Q 鳴り響くのは何でしょう?
町田 大丈夫ですか?

大治

No.53  箱根路の紅葉は何処異邦人

白鳥 今年は紅葉が遅いもんね。
下河原 観光地は何処もが外国の方が増えましたね。
大治 11月半ば白濁湯を求めて箱根の温泉に一族旅行をしてきました。箱根登山鉄道の乗客の半分以上外国の方でした。紅葉を見る度に歓声が
白井 異邦人と言えば 「子どまたちが 腕を伸ばし 夢までゲット」 現在の年より気分
村松 箱根の紅葉も今年は遅いのかな インバウンドの方たちはちょっと残念
月足 大変な混み合いで今は近寄り難い

No.54  雪化粧大涌谷の黒卵

白鳥 一つ食べると寿命が7年延びるというあれですね。
ショルツ 子供時代、烏の卵と信じていました。
下河原 「大涌谷の黒卵」久しく食べていませんね。寿命が延びる黒卵を食べて元気でいたいですね。
五嶋 箱根に旅したあれこれを、思い出しています。
大治 11月なのに大涌谷は吹雪、その光景です。
梅原 久しく食べていませんが美味しいよね
白井 そうそう 1個で7年 5個特売で35年 でも後35年で 100歳だ
村松 白と黒の対比が印象的
広瀬 白と黒のコントラストが印象強く、硫黄の臭いまでもが伝わってくる句です!
久保田 雪の降る中の黒卵。白と黒の対比が良いです。
町田 黒卵と雪化粧の取り合わせがとてもいいです。

No.55  湯けむりや芒もなびく箱根の湯

手塚 Q
片岡 箱根シリーズも仙谷原辺りの宿に着いたのでしょうか。芒原を見ながらの白濁湯、温まりそうです。
木原 箱根に紅葉を見に行かれたのですね。
ショルツ 芒さらさらいい湯だな♪、、、と。
大治 芒を見ながらの露天風呂風流でした。
白井 そうですか 仙石原すすき

No.56  ぬる燗の暖かさかな露天の湯

白鳥 温泉の温度もお酒で表現。けっこうぬるめ、ゆっくり浸かってね。
手塚 この時期はぬる燗でしょう。
片岡 あえての「暖かさ」で暖い冬の日を表現したのかな。
下河原 温めの湯の露天風呂にゆっくりつかりたいですね。
大治 自分の好きなぬる燗の温度は42度露天風呂の温度も同じ42度でした
白井 いいね いいね 風呂ざけ
月足 暖かさの尺度もお酒ですね
町田 露天風呂にはいってもぬる燗を思うのですね。それとも飲みながら・・・

村松

No.57  子規庵にひっそりと咲く杜鵑草(ほととぎす)

白鳥 ほととぎす、「ひっそりと咲く」が似合います。
片岡 私も見ました。小さな可憐な花でした。
下河原 「ホトトギス」の花は素敵ですね。祖母の庭に咲いてました。
梅原 子規庵いいですね
白井 そうですか うちの庭には大ぴらに
ショルツ
村松 子規庵にホトトギスという名前の花を植えたのは子規を慰めるためかそれとも偲ぶためなのか 小さな花を見て思いました
町田 ほととぎす咲いていましたね。

No.58  吾子を看る覚悟に寄り添へ石蕗(つわ)の花

白鳥 子規のお母さんのことでしょうか。
手塚 「覚悟に寄り添へ」というのはどのような心境でしょうか。気になります。
片岡 吾が子の最期を看取った子規の母親への詩と読みました。「子規が逝った夜、苦しみによじれた体を仰臥(ぎょうが)に整えるとき、母はその肩に触れ(サア、も一遍痛いというてお見)と言った。眼からぽたぽた雫が落ちた。」神野紗希『日めくり 子規・漱石』
下河原 「吾子を看る覚悟」とは? しんみりする句ですが解説を聞きたいです。
大治 石蕗の花言葉と覚悟がこの句の主題ですね
白井 お孫さん 一日あづかる? つわぶきはぽつんと咲いてうる中??
ショルツ お孫さんを看病するお子さんを見守る心を石蕗の花に託しているのでしょうか。
村松 まだ若い子規を見送る覚悟を持った母親には慰めにもならないだろうけれど、それでも庭に咲くツワブキが目に入っていたらいいなと思います
月足 看病する母の気持ちに
広瀬 「吾子を看る覚悟」…何やら重篤な状況なのかと拝察しました。「困難に負けない」という花言葉を持つ「石蕗」の力を借りてでも何とかやり切りたいという悲痛な決意を感じました!
町田 「つはぶきはだんまりの花」という句があります。冬に静かに咲いている石蕗の花はこの覚悟に寄り添うにピッタリだと思いました。

No.59  黄葉(もみじ)散る我が入る墓を語らひぬ

白鳥 メメントモリ 最期の日から今日を見る視点。
木原 そろそろそんな話をする年頃です。
下河原 Q NHK俳句で旧かな使いの俳句のことが話題になっていますが難しいです。「語らひぬ」の意味は?
五嶋 いろんなことを考えさせられる、名句、と思います。
大治 まだまだ就活の様な気持ちになるのは早いですよ。人生の楽しみはこれから
白井 そろそろ 終活 まだはやいかね
ショルツ 谷中墓地でかなり声高に墓談義した覚えがありますf^_^;
村松 谷中霊園の大きなイチョウの木は見事な黄葉でした お墓の話題には散っている方が似合う気がして嘘つきました
月足 こんな話題も出てきますね

No.60  新旧の店賑はひて冬の町

白鳥 あの日の谷中銀座をぴったり言い表していますね。
片岡 実に谷中らしい。
白井 いいね 改装開店?
村松 谷中銀座昔ながらの店と今風な店とが混在していて楽しく歩きました フロランタン専門店でお土産買って帰れば良かったー
月足 谷中銀座、再訪します

月足

No.61  ショートメールで母を偲ぶ句届き冬

白鳥 胸に迫る句だったのでしょう。
手塚 ショートメールで届くところが今時ですが、寂しさが際立ちます。
下河原 母を偲ぶは共感です。
白井 おとしよりへの連絡ですか?
村松 ショートメールは今どきですが亡くなった人を思う気持ちは不変ですね
月足 亡母のお友達より、命日に頂きました
久保田 伝えるは変わらないけれど、
町田 ショートメールで句を届けてくれた人は誰だろう・・・勝手に推測しましたが、謎です。

No.62  バンドネオン谷中銀座に冬の夕

片岡 あのにぎわいが甦ります。
ショルツ 質屋おぢさんw いい味出してましたね。
下河原 谷中銀座に響き渡るバンドネオンの音色を感じます。
白井 いいね
月足 実際は、アコーディオンでしたが
町田 忘れていました。谷中銀座のワンシーンが蘇りました。

No.63  煤逃げや句会お台場屋形船

白鳥 「煤逃げ」という語を初めて知りました。大掃除からも逃げているようで愉快な言葉ですね。句会も口実?笑
木原 私も掃除嫌い派です。
手塚 「煤逃げ」という季語をはじめてしりました。良くこの季語に出会いましたね。
片岡 「煤逃げ」の季語、初めて知りました。みなさんのお影でぜいたくな年の瀬です。
下河原 Q 「煤逃げや」の意味は? 12月の句会の屋形船楽しみです。
大治 煤逃げという言葉面白いですね、自分は煤招くで年末の掃除の分担はお風呂・洗面所・トイレです
白井 そう 今度楽しみ
村松 12月の句会参加者のための句ですね 煤逃げという季語おもしろい 使ってみたいです
月足 実際は、12/23までに大掃除します?
広瀬 「煤逃げ」調べました!年末大掃除の邪魔になるからと外に(逃げるように)出ていること、、まさに私、我流の為の句だと思いました!今、それが現実となっております!
町田 「煤逃げ」面白い季語です。

No.64  一年の計を果たせず春支度

白鳥 予定はしょせん未定。でも想定外のいいこともあったはず。
ショルツ 同感。「果たせたことある??」と反省しかない。
五嶋 同感。。
大治 みんな同じですね
梅原 身につまされる句です
白井 そうだね
月足 また今年も

白鳥

No.65  白き穂に陽がうたた寝す枯れすすき

白鳥 枯れたススキ、モフモフの穂。
木原 長閑な小春日和の感じがいいですね。
片岡 白い穂の中で晚秋の光がたゆたう、晴れた日。
下河原 情景が目に浮かび素敵です。
大治 小春日よりの感じがでてほっこりする句です
梅原 描写うまい
白井 いいね いいね おひさまがまったりで
ショルツ 小春日和の温みをこう描くか?!
村松 すすきが日を浴びて光る様子を陽がうたた寝って表現しているのがすてき
月足 まさにそんな風景です
町田 開いたススキの穂が日に当たっていると、本当に温かそうで、陽がうたた寝していると言う発想がいいですね。

No.66  転がって笑いとまらぬ青蜜柑

白鳥 青い蜜柑が落ちて転がり、部屋の外まで行ってしまった。
下河原 小さい青いミカンが転がって行く様子をお子さんが眺めて笑っているのですかね。
五嶋 明るい、元気をもらえる句。
大治 転がってがいいです
白井 箸が転がってものお年頃ですか ね
ショルツ 青蜜柑を思春期のティーンエージャーとみたのか。笑うわけない蜜柑がキャーキャー笑うのが見えるようですw

No.67  武勇伝鍋の豆腐も煮詰まりぬ

白鳥 宴会の長い自慢話。
手塚 なるほど話好きの方との団らんですね。
片岡 話は長いがそれなりに面白いのでいいのだけれど、煮詰まっていく豆腐にハシをのばしても失礼にならないタイミングが難しい。
白井 鍋があるんだ?
ショルツ 語るわ語るわw 「豆腐も」ということは、聞かされる頭の中も?
村松 鍋が煮詰まるほど熱心に武勇伝を語る人 語られている方もお預けですね
月足 早く食べたい
久保田 武勇伝は披露し始めるとキリがない、という感じを「豆腐が煮詰まりぬ」で表現する作者のセンス、好きです!
町田 それ程長い話だったんですね。

No.68  留学生の祖国の戦火月凍つる

白鳥 今年の三月にイスラエルに帰った留学生。帰国したらすぐ兵役に就くと言っていました。彼女も「国のために」ガザ攻撃を担っているのかと考える夜。
手塚 ウクライナ、ガザの戦争はいつ終わるのか。
片岡 見上げる凍ったような月は祖国の街をどう照らしているか、その横顔に思いはかる。
下河原 ウクライナもパレスチナも大変ですね。本当に月が凍ります。早く平和が音づれることを祈念します。
白井 そうですようね 早く終息しないか
月足 早く終わってほしい
広瀬 攻め入った国も、攻め入られた国も、その国の国民には罪はありませんよね!「月凍つる」という言葉が、私には「月も凍ってしまう程の長期戦」という意味と、「ゾォーッと震撼するほど残酷な蛮行」というダブルミーニングに感じました。
久保田 近しい人の祖国が戦争に巻き込まれていると思うと、急に戦争が身近なものになる。早く収まってほしいです。