第53回 選句・コメント表   2023年11月
俳句 選句者 点数・記号 コメント・質問・自作の説明
1 虎退治来秋こそと猛牛士 ショルツ 猛牛士=オリックスバッファローズ、今秋は日本シリーズで虎=阪神タイガース退治ならず。
五嶋 トラキチの方には申し訳ないけれど、これには同感、です。
下河原 小学生からのファンだった「近鉄」が消滅して野球を見なくなりましたが、バッファローズは
オリックスが 引き継いでいますね。「猛牛士」で思い出しました。
村松 アンチ阪神ファンの思いですね 野球ファンではないけれど「阪神ファン」は好き
町田 タイガースvsバファローズ!上手いです。来秋もピタリ!
日本シリーズ!いいね。次の句も!
片岡 Q 日本シリーズ?
月足 38年ぶりの2回目です。お許しを
白井 でも 阪神の祈願だったので いいのでは?
白鳥 私は虎ファン。感激しました。
2 晩秋のどんでん返しAREつかむ ショルツ ㊗日本一! どんでん=阪神タイガース・岡田監督のニックネーム。ARE=優勝。
コテコテの関西弁がおもろいw
手塚 あれのあれ。優勝おめでとうございます。
白鳥 しびれたね!しかもいい試合ばかり。
月足 こちらも同様
大治 笑えます
白井 関西対決でしたね
3 秋想にロレンス追いて炭の街 ショルツ 大学英米文学科同窓会の今秋セミナーのテーマがDHロレンス、その出身地・炭鉱の町
ノッティンガムでした。英文学史上、労働者階級を描いた初の作家だったと知りました。
映画にもなった「チャタレイ夫人の恋人」は晩年の作品。「ロレンスっていやらしいこと
書いただけの作家だと思ってました」と堂々と発言した先輩が場を和ませてくれました。
月足 ノッティンガム紀行?
大治 ロマンと悲しみをかんじさせてくれる句です
下河原 Q 「炭の街」は何処でしょうか?
村松 Q アラビアのロレンス? ロレンスの波乱に満ちた激しい生き方に思いを寄せるということですか
町田 Q これは難しいです。
小野 夕張でローレンスというメロンブランデーを堪能?
手塚 アラビアのロレンス?炭の町?何を思われているのやら
白井 そうですすね ミサイルが やめてほしい
4 学窓の白菊清し鐘鳴りて ショルツ 場面はチャペルの鐘鳴る大学キャンパス。同窓会でご一緒のお嬢様な先輩は70代にして
清楚でお茶目。白いブラウス姿は白菊のよう。
広瀬 学窓って「学校」の事なのですね?作者が昔を懐かしんでふと一人で無人の母校を訪れて
詠んだ句と解釈しました。
小野 モルタルとかの白い壁、窓には白い洋菊があいますねー
久保田 鐘はチャイム?秋の学校の感じ、良いですね。
木原 ここに白菊を持ってきた理由が気になる。と言うか俳句全体がとても気になる雰囲気を
醸し出している。
白井 憧れの お嬢様学校からの鐘かね
片岡 よく分からないのですが、雰囲気があります。
下河原 なんかお嬢様の女学校をイメージしました。
町田 清楚な女学生のイメージです。
5 待ちわびた秋の日差しを楽しむ日 五嶋 やっと、というか急に、涼しくなって心地よくなったので。
広瀬 柔らかな秋の陽射し…良いですね~でもそんな穏やかな日は長くは続かず…夏日とか、
11月下旬の気候とか、、天候不順。
村松 日差しの嬉しい季節にやっとなりましたよね 穏やかな時間
ゆったりとした気分に気分になりましt。
ショルツ 同感。秋らしい日が待ち遠しかったですね。
白井 なかなかこない秋 その後一気に冬で
片岡 と思うもつかの間、寒いです。
下河原 今年は、「夏」からほんの少しの「秋」でもはや「冬」に突入しました。
6 アンコール秋の夜長のクラシック 五嶋 アンコールの連続は、秋の夜長にふさわしいです。
月足 ゆったりとひたりたい
白井 いいね 長夜 渋い
町田 秋の夜長にクラッシック!優雅な生活で羨ましいです。
下河原 Q クラシックは何を聞いたのですか?
7 霜月や桜の葉色紅(あか)緑 五嶋 桜並木の紅葉、徐々に進んでいて、まだ道半ば。
ショルツ 季節のちょうど裏側で紅葉を見せてくれる桜を秋に詠む意外さがいいですね。。
小野 桜の紅葉はたしかに点描のようですね。赤緑黄と謳われていない黄色までイメージできました
久保田 確かに桜って真っ赤にならないですね。
大治 紅葉の季節、紅葉やカエデではなく桜の葉に秋を感じる作者の感受性が素晴らしい
木原 鋭い観察力。
片岡 11月の桜、春の姿と重ねて私も楽しいでいます。
下河原 今年も紅葉は「紅緑」でしたね。
白井 そう 桜の葉ようやく色変わり
白鳥 紅緑って新鮮だなあ。あるよね!
8 今日やっと秋のスーツに袖とおす 五嶋 11月に入るまで春夏のスーツを着たのは、たぶん今年が初めてです。
手塚 今年の衣替えのタイミングは難しかったですね。
白鳥 わかる!異例の11月
ショルツ 長ーい残暑でした。
小野 今年は衣替えも、お布団換えも遅かったですよね。「やっと」にその気持ちが出ていますね
月足 今となっては、信じられないような暑い秋
大治 まだスーツを着る頑張って
白井 そうですね ようやく でもすぐコート
町田 11月の初めは半袖で汗ばむ気候でした。いきなり寒くなったけど、この後、秋になるのかなあ。
9 齢(とし)かさね色なき風に身をまかせ 広瀬 上から3つは、11月14日に65歳の誕生日を迎えるに当たり感じた事です。
秋の寂しさや憂いの意味を含んだ「色なき風」という季語を、
人生の晩秋に重ねて使いたかったのです。天命に身をまかせるという気持ちです。
ショルツ 「色なき風」が殺伐さではなく飄々とした達観を感じます。
五嶋 でも、まだまだがんばりましょう。
小野 色恋か… いえ、まだまだでっせ!
月足 色なき風、素敵な季語。齢かさねにも響く
木原 「色なき風」歳を重ねた私たちに似合う季語かも。
片岡 「色なき風」という季語にふさわしい内容の句、奥ふかく枯れている。
下河原 歳を重ねると確かに「色なき風に身をまかせ」の心境になりますね。
でもまだ時には「色?」も欲しくなりますね。
村松 人生のピークは過ぎ、これからは淡々と過ごして行こうという思いでしょうか
町田 「色なき風」って秋の風なんですね。清々しさと寂しさを感じます。
手塚 季語は分かりませんが「色なき風」が神妙です。
大治 まだまだ色を付けて行きましょうよ
白井 いえいえ 歳かさね 大人の色へなってますよ
白鳥 身を任せられる自由さが素敵です。
10 気がつけば前期高齢うす紅葉 広瀬 「うす紅葉」って本格的な紅葉でもなく少し中途半端な感じで…でもまだ落葉するには
時間があるので、前期高齢者の自分と近いな~と思った次第です。
木原 まだ前期です。染まるのはこれからです。「うす紅葉」との取り合せが良いですね。
白鳥 もうすぐきれいな赤に!
月足 老いの四句?罪深い呼び名
白井 そーなの 65~かね
11 薄寒や届いた介護保険証 広瀬 これはもっとストレートに、「介護保険証」が届いてショックというか、ざわっとした
というか、、なので、うすら寒いとかそぞろ寒を使いたかったのですが、時数の関係で薄寒に。。
五嶋 夏組の私には、梅雨入りとともに届きました。人生の一つの区切りの年齢を感じました。
久保田 薄寒さと介護保険証のテンションが合っていて沁みました。
手塚 同級生の心境は痛いほど良くわかります。薄寒です。
木原 冬の気配は届いたばかり。「薄寒」この取り合せもいいですね。この方季語の使い方が上手い!
村松 「薄寒」と介護保険証(老いを感じさせる出来事)がよく合っていると思います
寒い、寒い
白井 そー 要介護にならないように
片岡 この「薄寒」も内容にそい、かつ、詠み手の心情に合います。
下河原 私も「介護保険証」を貰った時少しショックでした。(母の分だと思って開けました)
白鳥 なんだか季語にぴったり。上手な俳句だと思います。
12 爽秋を進むバギーの孫笑みて 広瀬 今年にしては珍しい秋晴れの爽やかな休日に、孫のベビーカーを押しながら散歩した時の句。
対面で孫が笑ってくれるのは至福の時間でした。
小野 「爽秋を(過ごす)」なんだろうけど、「爽秋を進む孫」にも読めました。それも良いですね。
大治 孫は可愛いし励みになります、それをかんじさせてくれる句です
白井 いいね いいね
ショルツ 「爽秋」「進む」がお孫さんの成長を表して、希望を感じます。
木原 お孫さんとのお散歩、気持ち良さそうです。ただ動詞が二つ入っていて少し落ち着きがないのと、
孫は可愛すぎて俳句が甘くなってしまう(私も含めて)。そして切れを入れるともっと良くなるかも。
僭越ですが次のようにしたらどうでしょう。「爽秋を進むバギーや笑窪の子」
下河原 バギーを乗り回すお孫さんがかわいいですね。
町田 「うす紅葉」「薄寒」「爽秋」「色なき風」と秋の季語を駆使して、
感情を読み込んでいると思いました。
白鳥 可愛い!
13 生姜湯や朝一番のストレッチ 小野 私のルーティン(にしたいこと)はストレッチと少しの筋トレ後にヨーグルトドリンクを
飲むことなのですが、生姜が季語だそうなので、生姜湯にしました。
ショルツ 身体の内も外もポカポカしてきます。
五嶋 健康第一、日々の積み重ね!
広瀬 爽やかな秋の一日の始まりに、心身ともにリフレッシュしている様子が伝わります。
月足 きりっとするスイッチ。健康第一
大治 朝一番が効いています
木原 新陳代謝が上がりそう。
下河原 朝風呂も良いですね。私は温泉に行った時しか朝風呂にはいりませんが・・・
村松 朝一で生姜湯とストレッチ 健康的な生活 そして何かお洒落な感じ 見習わなければと思いつつ
怠け者の私は真似できないだろうな…
町田 「生姜」が季語なんですね。読んでいて気持ちの良い句です。
白鳥 生姜湯で体を温めるのがストレッチ代わり。「今日も一日頑張るぞ」という前向きな気持ちが
伝わってくる。
白井 おー がんばって
片岡 目覚め後のルーティンでしょうか。私は筋膜マッサージからのストレッチ、そして太極拳です。
14 夕霧や傘閉じゆきて金曜日 小野 先週の金曜日、降っていた雨が上がった夕暮れ時に、傘を持って交差点を渡る都心の人々を見て
作った句です。飲みに行くのかなぁ?と。
手塚 雨上がり夕霧の中を歩いている景色がいいですね。
木原 金曜日の夜、作者はどこへ行ったのだろう。
片岡 どこかホットしている作者に共感を覚えます。
下河原 Q 「金曜日」の意味するところは?
白井 うーん ようやく金曜日?
15 天高しポケットに曲どこへ行く? 小野 新車に乗って早1カ月少々。天気が良いとどこかにドライブに行きたくなります。
「ポケットに曲」はスティーブ・ジョブズが言った言葉「ポケットに1000曲」からです。
広瀬 今年はこんな風に爽やかな秋晴れの日が少なかったので、音楽を連れて散歩に行きたい気持ち…
大共感です!
久保田 今はスマホで音楽聴けば良いから身軽だね。爽やかな秋の空気感が伝わってきます。
白井 秋 外出 ♪いいね:雪解け間近の北の空に向かい
○Q どこへ行きました?
ショルツ 好みの曲を聴きながらのお散歩、いいですね。
月足 ポケットにスマホ?さてどこへ
大治 青空の下なんとなく出かけたくなる気持ち解ります
16 迷子鹿ひた走る背の頼りなさ 小野 ゴルフ場で見た迷子の子鹿。走りに走るんだけど、柵から出られずパニックに見えて、
かわいそうでした。
村松 心もとなく走る子鹿の華奢な後ろ姿に寄せる作者の眼が優しい
ショルツ お家に帰れるといいですね。
月足 頼りない様子が浮かびます
白井 鹿 道路にふらふらと ひかれなけばいいねと
下河原 早くお母さん鹿に合えると良いですね。
町田 「鹿」ではなくて、何となく「人」と読み替えて受け取りました。
白鳥 早くお母さんのところへ!
17 ひやおろし氷落として泡絡み 久保田 ずに絡む描写でひやおろしの滑らかさを表現したかったのですが、
通じたかな?氷を落とすと泡が立た
五嶋 こういう酒の飲み方は、知らなかった。今度やってみます。
月足 この飲み方もおいしそう
白井 いいね ボトルが凍ってのかね いいね
村松 グラスの酒がきれいで美味しそう 下戸なのが悔しくなる句です
下河原 Q 日本酒に氷を落として飲んでいるのですか?
ショルツ Qコ 泡が絡むのはこのお酒の特性?
手塚 お酒の話ですよね。そそられます。
白鳥 たまらんね!
18 走る子やスマホでキャッチ秋の蝶 久保田 アサギマダラ祭りでは、小さい子たちはみんなスマホで蝶を撮ろうとして大騒ぎでした。
広瀬 この作者は状況描写力があり映像再現性が高い句を詠まれすね~3句とも良いです!
こんな句が詠みたい。
大治 今時ですね
木原 秋の清々しい光景が浮かんできました。
白鳥 「スマホでキャッチ」がいいですね!
小野 網で取るのではなく、スマホで写真を取った?
白井 蝶の名前 スマホで検索?
下河原 最近は、自然保護も有り蝶もスマホで採集ですかね。
町田 躍動感を感じます。走りながら秋の蝶を撮っているんですね。
19 天高しコスモス越しの名無し山 久保田 アサギマダラしを見に熊野古道の近くの田辺市というところに出かけたのですが、
ちょうどコスモスの季節で、その先に山がきれいに見えまた。
観光地未満住宅地以上の里山の情景を詠みました。
ショルツ 「名無し山」と名付けてしまったのが愉快。背の高いコスモスは遠景に映えます。
小野 想像:コスモスの咲くベランダから、コスモスの高さより高いところに山が見えている。
大治 空の青とコスモスのピンクそして山の黒のコントラストが粋です
片岡 スマホでカシャ!でしょうか。
下河原 情景が目に浮かびます。秋の「コスモス」素敵です。
町田 コスモス越しの名無し山がいいなあ、「あっあの風景だ」と誰もが思い描ける日本の風景です。
月足 秋らしい光景
白井 コスモス街道?? ♪コスモスの花は今でも咲いていますか
20 冬隣裂けたデニムの膝小僧 久保田 電車で向かい側に座った若い子のダメージデニムから膝小僧がのぞいて、
妙に寒々しく見えました。こんなことでも冬を感じるんだなあ。
広瀬 この作者は状況描写力があり映像再現性が高い句を詠まれすね~3句とも良いです!
こんな句が詠みたい。
小野 ああ、わかるわかる。寒そうなんだけど、それでもやるのは若いからですね。寒くないの?
と思う一方で、どこかうらやましい。
手塚 目のつけどころがユニーク。冬隣の季語が効いています。
木原 着眼点が面白いと思いました。
村松 寒くないのかなと思いますが若さの爽やかさを感じました
冬隣 で秋の季語?
白井 ようやく 冬物取り出して?かね
片岡 何となく寒そう、これ年取ったってことかな。
白鳥 ダメージデニムも今は寒そう
21 じじばばの祝いの締めの藷ごはん 月足 米寿のささやかなお祝い
五嶋 暖かい雰囲気が素敵です。何のお祝いなんだろう?
久保田 リズムが良くて、好きです。素朴な藷ごはんが締めのほのぼのとしたお祝いの席の感じが
表現されていると思います。
白井 主役は? イモですか? どこの風習だろう
下河原 「藷ごはん」食べたことないです。食べてみたいです。
村松 じじばばのお祝いとさつまいもご飯 ほっこりした感じが重なっていいなあ
町田 温かい家庭の味のイメージで、お祝いの会も温かいものだったんだろうなと推察されます。
ショルツ 特別なおイモなのかな?難しい漢字。
小野 芋でなく、藷にこだわりを感じます。結婚記念日の会食?
片岡 さつまいも入りごはん、米寿・卆寿にふさわしい。
白鳥 「いもごはん」でしょうか。この字にしたのは?
22 何度目の厠駆け込み秋の夜 月足 急性胃腸炎。いつ夜はあける?
みにつまされます
ショルツ 切実。
白井 よる何度もで 最近そう どうしよう
下河原 最近、私も厠が近いです。これも老化ですかね。
白鳥 なぜ?何食べた?
23 霜月や仕舞えぬままのエアリズム 月足 ヒートテックへの衣かえが早すぎ、エアリズム再登場
広瀬 霜月とエアリズムのミスマッチが良いです。今年的な句。
小野 うまーい! 臨場感もありますねー
手塚 あっという間にヒートテックの季節です。
大治 まさにこの句のとおり、秋がなくなりつつあるね
木原 今年は本当に季節の変わり目が分からないです。
村松 本当に活躍しましたよねエアリズム
白鳥 言えてる!また暑くなるかもしれない。
下河原 Q 「エアリズム」はユニクロですか?
白井 暑い日つづき 冷たい下着 そのまま いつになったらヒートテックへ
24 下の子の写真少なめ七五三 月足 愛情は同じなのに枚数は少ない
ショルツ 反省。言い訳:子供二人の世話が大変でねぇw 上の子のは撮りすぎていまだに整理できていない。
木原 そうなんだよね。分かる分かる。
片岡 ほんとに、どうしても、ね。
久保田 兄弟あるあるだね。
大治 何処の家でも一緒ですね
白井 そう そう かね
町田 あるあるですね。三女になるともっと少ない・・・
白鳥 たしかにね(笑)
25 アンドロメダ姫はいづこや星月夜 手塚 秋の星座の物語です。星月夜の季語を使ってみたかったので。
月足 星月夜を見上げ、神話の世界に
大治 星に願いを込めるそんなきもちかな
白井 秋空ながめで いいね
下河原 秋の星座「アンドロメダ」は、確かにお姫様(女王様)ですね。星雲が有名ですね。
村松 星の輝く夜にギリシャ神話の世界に遊ぶ 素敵な感性
町田 ロマンティストですね。
26 シタールが脳波にしみる夜長かな 手塚 シタールはインドの楽器です。
ショルツ きっとα波が出ていることでしょう。
五嶋 シタールの音、好きです。インド料理とあわせたら、なお良し。
小野 「シタール」「脳波」の組み合わせがおもしろい。それだけで非日常感を感じます。
「夜長」が季語なんですね。
木原 シタールって楽器なんだ。初めて知りました。脳波にしみるような音なのですね。
町田 聴いてみました。本当に脳に染み入る音ですね。面白いです。
いや、脳波にしみるのか・・・脳波の波形のような音か
月足 ゆったりした音色が秋の夜長に似合います
白井 シタール? どんなおとかね 一弦みたいな
下河原 「シタール」調べました。北インド発祥の弦楽器なんですね。誰が引いているのかな。
白鳥 ラヴィ・シャンカール。娘のほうが私は親しい。
27 昇る日に二拝二拍手冬隣 手塚 早朝散歩の途中。思わず拝みたくなります。
広瀬 早起きがきちんとできて偉い!!太陽礼拝?朝ヨガですね!?
久保田 朝日に手を合わせる時の、二拝二拍手のリズムが良いです。
木原 冬を前に朝日にお祈りしたのですね。
片岡 一日、一日が有難くいとしい。そんな気がします。
村松 思わず拝みたくなるほどきれいで気持ちのいい日の出
冬隣いいね
白鳥 早起き!これも、「一日頑張るぞ」っていう気持ちが溢れた句。
ショルツ 日の出時のピリッした空気に拍手を響かせ!
小野 朝日に二拝二拍したことはないけど、お辞儀とか手を合わせるはしたことがありますね。
敬虔な気持ちになるところが日本人っぽい。天照大神。。。
白井 なんのお参りかね ?
下河原 昇る日に拝礼すがすがしいですね。
28 沈む日に繁るオリーブ実もつけず 手塚 我が家のオリーブの木は身をつけません。
白井 オーリブは雄雌あるようね? 我が家も実がつかないで枯れた
片岡 オリーブは西の世界のものだからか、夕陽と合いますね。
白鳥 なぜ?夏が暑すぎたからか。
29 アルペンの天空の路色づきぬ 大治 紅葉にちなんだ四句です。アルペンルートにあるロープウエイからの世界です。
五嶋 秋のアルプス山行?うらやましい!
手塚 雄大な風景描写がすてきです。
片岡 三方に白と紅に色づいた岩塊、一方に光を受けたダム湖。雄大でした。
下河原 アルペン(北アルプスですか?)の天空の表現良いですね。
村松 紅葉の山歩き 情景が浮かびます
町田 「アルペン」で壮大な自然、「天空の路」で山を見上げている様子がわかり、尚且つ最後の
「色づきぬ」でいっぺんに句に紅葉の色が付いて感動しました。
白鳥 立山黒部のアルペンルート。「天空」が似合う。
小野 「アルペン」「天空」で、空気が薄くて、標高の高い場所特有のピリッとした雰囲気が伝わります。
月足 北アルプス?紅葉先取り?
白井 また 河童橋近く?
30 もみじの葉下照る道に友四人 大治 本当は乙女がいて欲しかった
ショルツ 友人との紅葉狩り、話し声、笑い声が聞こえます。
月足 紅葉色に照らされた中、四人でどこへ
白井 四人組? いいね
片岡 美しかった。心に今も色とりどりです。
下河原 友人4人(男女混合?)で紅葉の道を歩いたのですか?良いですね。
白鳥 仲良し四人組で。
31 明日までは紅葉散らすな黒部風 大治 風に願いを託す
広瀬 黒部滞在最終日前夜の切実な気持ちが表れていますね~「紅葉散らすな!」
ストレートでとても良いです。私も燃えるような紅葉を見てみたいです!
月足 花や紅葉を訪ねる旅程は賭けですね
ショルツ 明日が紅葉狩りですね。
白井 黒部ですか けやき平だね
32 酒進む刺身のつまに紅葉燃ゆ 大治 真っ赤な紅葉の葉が一葉あるだけで刺し盛りが美味しく感じられますそしてお酒も
小野 紅葉4部作ですね。窓の外の紅葉と、お料理に添えられた紅葉の両方がいい感じで
浮かんできました。
久保田 燃える紅葉がつまなんて秋ならではの光景ですね。
木原 いい感じで飲んでますな。
白井 いいね いいね 富山の肴にもみじ葉
村松 料理に添えられた紅葉の一葉 私はお酒ではなくご飯が進みます
町田 何でもお酒が進みそうですが、つまに「紅葉燃ゆ」が素敵です。
紅葉をつまみに飲む酒は格別?
月足 秋の贅沢
手塚 どこにいてもお酒が進む方では?
片岡 日本海のブリの舌にとけるアブラを地洒で喉に流す。美味しかった。
下河原 酒と紅葉も合いますね。
白鳥 粋な盛り方。いいねえ!
33 イヤホンを外す十字路秋思なお 木原 秋になるといろいろ物思いにふけりがち。ウォーキング途中思わず交差点で
イヤホンを外して考え込んだ。
白井 そうですね 街路樹の紅葉にも は とする美しさ
片岡 「なお」が深い。
34 「神様来た!」巫女見て叫ぶ七五三 木原 数え五歳の孫はとにかくじっとしていない。七五三のご祈祷の際、神様が出てきて健康を
お祈りしてくれるのだよ、と言い聞かせた。巫女が登場。孫が「神様が来た!」と叫んだ。
この人は神様ではなく神様のお手伝いをする人ですけど。
五嶋 お孫さんのひとこと、かな?可愛らしい。
広瀬 すごく臨場感とリアリティがあって、そしてとても可愛い句です。
この句を読んでとてもほっこりとした気持ちになりました。
手塚 巫女さんをはじめてみたインパクトが伝わります。
白井 いいね いいね
村松 可愛いなあ 「巫女さん見て神様って言ったのよ」って大きくなっても言われるんだろうな
ショルツ www 巫女さんが神様なら神主さんは何様なんでしょう?
小野 叫んだのは子どもね? 私も自分の七五三で、巫女さんを神様だと思ったことを思い出しました。
月足 お孫さんの一言!?
下河原 巫女を神様と叫んだのは七五三のお孫さんですか?良いですね。
町田 「神様だ」と5音にしたいところだけれど、きっと子供が言ったそのままなんだろうな、
と思いました。
白鳥 子どもはおもしろい。可愛い!
35 放課後の影踏みする子落葉風 木原 影の長くなる季節となってきた。風も冷たくなりつつあるが、子供達はそんな事おかまいなしに
校庭を駆け回っている。
ショルツ 放課後の子供はこうあってほしい。ゲーム目がけて一目散に帰宅、、、という子が多いような。
広瀬 影踏みは影が長くなる冬のイメージでしたが、落ち葉が風に舞う気候は十分に晩秋or初冬ですね~
この句で寒さを感じたので、きっと良句だと思います!
小野 現代の風景なのか、昭和の記憶か? 最近の子供たちをその時間帯に見ないので、新鮮です。
久保田 影踏み。とても懐かしい遊び方に思えますが、今の子もするのでしょうか。昔懐かしさを感じます。
大治 落ち葉風洒落てますね
白井 いいね 昔やった ながーい影と だいだらぼっちごっこ
片岡 影踏みに最もふさわしい季節と時刻ですね。
下河原 校庭で遊ぶ子供の情景が目に浮かびます。
影が長くなる秋。影踏みしながら、家まで帰った!
白鳥 郷愁を感じる句です。今の子も影踏みするのかな。
月足 長い影に落ち葉
36 靴擦れを忘れ喋くる道小春 木原 片思いの女子とたまたま下校が一緒になった。こんな時に限って新しい靴で靴擦れ。
でもそれどころじゃない。気を引くために喋りまくった。そして三年続く片想い。
月足 かしまし?感に、ほっこり
手塚 ほのぼのとした子供の様子。絵本を見るようです。
村松 穏やかな日和に靴擦れなんか気にせずお喋りに興じる人 私のこと見ていた?
町田 忘れ喋くるが面白いです。また、…道。小春と切れるところが新鮮な感じがしました。
下河原 Q 「道小春」は小春道ですか?
久保田 あんな痛い靴擦れを忘れるなんてどれほど楽しいのでしょうか。
白井 とにかく ずーと小春日和ならに 小夏だよりだった
白鳥 話すことがたくさんあって、聞いてくれる人もいて幸せ!
37 清んだ空まぶたに映る引き振袖 白井 5年前高校の同級生と同居 2年前入籍から何の連絡もなかった娘
この秋ようやく写真を取るので一緒どう?と
大治 美しく艶やかな女性の姿が浮かんで来る句です
片岡 娘さんの花嫁姿でしょうか。美しい以上に深い。
村松 晴れた空に映える引き振袖 お祝いの気持ちが溢れているような句
町田 「引き振袖」初めて知りました。美しい娘さんの花嫁姿ですね。
ショルツ 秋の婚礼の思い出でしょうか?
小野 ご自分の結婚式の記憶?
下河原 女性の振袖姿は美しいですね。でもこの「引き振袖」はもしかすると七五三の姿ですか?
38 息遣い坂の続きに十六夜月 白井 10月の十五夜翌日 坂道多き地元の坂の上り ふと上を見上げるると坂上交差点いっぱいに月が
五嶋 坂の上の月。
小野 坂道の街ならではの光景でしょうか。荒木町を思い出しました。
「息遣い」は「いきづかい(名詞)」なのか、「いきつかい(名詞+動詞)」なのか
伺いたいですが、私は後者に思えたのですがいかがでしょう?
久保田 坂を上がったら月。秋らしい光景ですね。
手塚 十六夜の月がさぞやきれいだったことでしょう。
木原 坂の上の雲ならぬ坂の上の十六夜月か。いいね。
町田 息遣いだけが聞こえる静かな夜。絵にかいたような光景です。
白鳥 きれいなお月様。息を切らして上ってきてよかった。
月足 長い坂道の上に十六夜月
大治 坂の上の雲ではなく月も一興ですね
片岡 急坂の上の上の少し欠けた月。
39 秋つるべダイヤに変わる高き峰 白井 11月3日文化の日 たぶん我が家近くから ダイヤモンド富士か? 眩しく不明
ショルツ ダイヤ富士ですか?! 画像をぜひ!
広瀬 ダイナミックな句ですね!高い峰が夕陽に染まりゆく様子をダイヤモンドに例えるとは!
鋭いカットの輝きはまさにダイヤモンド!
月足 高い頂きに沈む陽
大治 神々しい感じがとても素敵な雰囲気を醸し出しています
木原 夕日が山に沈んでいく美しい景が浮かびます。
下河原 日が短くなるとともに、山が白くなる様が素敵です。
村松 夕焼けに輝く山はきれいですよね ダイヤモンドに変わるなら雪を被った山でしょうか
富士山か?
五嶋 Q 山の端に沈む瞬間の太陽、でしょうか。
白鳥 夕日が山の峰で輝いているんですね。
40 柿取りき静かにふけり烏鳴く 白井 今年は遅いですが 11月半ばでようやく柿もぎ なぜかこの時期烏の騒ぎが切なく
下河原 カラスと柿は絵になります。
41 鹿鳴や書を閉ぢ家人家にゐず 片岡 十月初旬、切ない鹿の声が山に響いていました。
小野 晴耕雨読的な生活をイメージしましたが、この日はきっと雨ではない。そう思うと、
より一層の贅沢感がありますね。歴史的仮名遣を使っているところにも、こだわりを感じます。
月足 読書に夢中で時が飛んだ?
手塚 鹿鳴の季語が秀逸。よっぽど本に没頭していのですね。
木原 読書に没頭。鹿の鳴き声で我に返ってみるとひとりぼっち。
村松 鹿の声が聞こえ読んでいた本を閉じる 誰もいない静かな家 落ち着いた時間が流れている
町田 「鹿は秋、妻を求めて鳴く声が哀愁を帯びているので秋の季語になった」と書いてありました。
そんな季語を持ってきて家人家にゐずって面白いなあと思いました。
下河原 Q 「書を閉ぢ家人家にゐず」意味の解説をお願いします。
白井 ちょっと難しく わかりません??
白鳥 どんな山里にいるんだろう。
42 猫のぞく金目秋鮭投げてやれ 片岡 人恋しい秋には猫も大歓迎です。
ショルツ 秋の味覚にありついた飼い猫さんラッキー!
五嶋 きっと凄く満足したこの日の猫が、うらやましい
小野 ご主人さま、そこのそれ、分けてくださらぬか…と猫が言ったのですね笑
下河原 「投げてやれ」の表現が面白いです。
白鳥 ネコには贅沢!塩気のないやつにしてね。
月足 贅沢な猫
手塚 贅沢な餌。でも印象深いです。
大治 投げてやれという表現が自分は好きです
木原 贅沢な猫さんですね。
白井 それはもったいないので 煮干しでいいじゃん
43 草刈りも風の渡るや天高し 片岡 草刈りも、十月の風の中では心地よい。
広瀬 下の句と併せ読んで、作者が秋晴れの日に一生懸命に雑草や蔦を刈り取っている姿が
目に浮かびました!この句を読んで、自然との共存・共生を感じました。
久保田 やっと爽やかな秋になった、という実感が伝わってきます。
手塚 秋空に風の音が聞こえてきそう。
大治 草刈りの手を一瞬止めた時の気持ちですね 気持ちよしt
木原 今日は天気も良いし草刈りでもするか、といった感じでしょうか。秋風が心地よさそう。
白井 まだまだ暑く 草刈りも大変汗 でも秋のそら
町田 すごく清々しく気持ちが晴れ晴れする句です。
草刈りしながら、風流を楽しむのがすごい。
ショルツ 辛いだけの夏の草刈りとは違う爽快さ。
44 蔦はげば檸檬樹放つ香りたつ 片岡 庭のレモンの木から、夏から、からまった蔦をはいでやれば、何果分もの香りで
礼をされたようでした。
村松 レモンの木知らないけれど 視覚(蔦を取り除く情景)臭覚(放たれる香り)に訴える
開放感のある句
月足 実体験ですね
白井 つたがはった家 レモンの木もあるのか
下河原 蔦を取り除いたら檸檬の香りがしたのでしょうか?
45 末枯(うらがれ)や寝息がとまるその一瞬 下河原 母が亡くなったことでの4句です。
母が食事を取れなくなったと施設から連絡を受け、妹と丁度面会していた中、
寝息(痰が少しからんで音が出ていました) が突然止まって永眠しました。
ほんの一瞬の出来事でした。病院にはいることなく施設で静かに亡くなりました。
久保田 睡眠時無呼吸症候群?末枯(うらがれ)が効いていますね。
月足 末枯れ、紅葉に続き、いよいよ冬の感。寝息の止まる瞬間はいろいろな思いが浮かびます
○Q 無呼吸?とすると、その一瞬がすごい
町田 Q 怖い
ショルツ ご逝去の瞬間? だとしたら、安らかな御最期。お悔やみ申し上げます。
手塚 睡眠時無呼吸症候群ではないですよね
木原 え?大丈夫ですか。
白井 うらがれ 真っ青なそらですか?
片岡 お隣りで眠っている人?
白鳥 こわいだろ!
46 ちんあなご母に抱かれて白桔梗 下河原 母は認知症を患い手も固まって動かなかったのですが、施設の人が母が抱えられるように
「ちんあなご」 のぬいぐるみを買ってくれて、最後まで抱きながら亡くなりそのまま花に
飾られた御棺にも入れて上げました。 「ちんあなご」も「穴子」同様もしかすると夏の季語
かも知れませんがここでは単なるぬいぐるみです。
白井 いいね 水族館で 同じ方向みて
町田 Q ちんあなごが母に抱かれている図が想像できませんでした。
小野 解説をお願いします!
手塚 気になる句です。ちんあなごの様子?
白鳥 水族館?白桔梗とは。
47 秋晴れや甥姪(おいめい)静かに花飾り 下河原 父の葬儀同様、妻と妹夫婦と従弟のみが集まった家族葬で花に囲まれた葬儀をしました。
小野 普段はやんちゃな甥っ子、姪っ子も、七五三でおめかしすると神妙になるのかな。
大治 本当は騒ぎたいのに静かにしている姿が可愛い
片岡 メルヘンのような風景が浮かびます。
白井 Q すみませんが ?
ショルツ ご出棺時の哀しみも若者、花、秋晴れが救いになったのではないでしょうか。
月足 七五三でしょうか
48 十年の年月思う枯野原 下河原 母は、アルツハイマー型認知症と診断されて18年が経過し、施設に入居して丸14年が過ぎました。
ここ10年間はまったく意思疎通は出来なかったのですが優しい施設の方々にお世話になりながら
施設で一番古くからの入居者になっていました。「枯野原」としましたが、それはあくまで
意思疎通が出来なかった私の立場からで、きっと母は花一杯の野原の中だったかと思います。
ショルツ 想像です。違ったらお許しください。長かった闘病、看護を静かに振り返って、
無に近い感慨を伝えているように感じます。
五嶋 この歳になると、こういう情景が心に染みます。
広瀬 今回は「枯れ」がテーマなのですね?我々の年齢には共感性の高い言葉です。
木原 十年ひと昔と言うけど、この年になるとあっという間だな。
村松 思い出のある地が10年経って枯野原になっている 言い表せない思い
町田 いいですね。色んな花が咲いたとしても枯野原は毎年同じ光景の気がします。
自分の過去もしみじみと振り返る感じも出ています。
白鳥 いろんな十年があるもんね。
Q
白井 十年と言えば 55~ 震災から?ですかね
49 裸木にシマフクロウの凛と立つ 村松 知床のナイトツアー(夜自動車で回るツアー)で見かけたシマフクロウ 立ち枯れた木の
てっぺんに立つシマフクロウの存在感が印象的でした シマフクロウはネイチャーガイドの人
でもなかなか見られないとのことなのでラッキーでした
ショルツ 木の一部のような立ち姿。普通に立っているだけかもしれないのに凛と賢そうに見えます。
五嶋 「凛と立つ」の表現、素敵です。実際に見てみたい。
広瀬 なんか良い風景ですね~私も見てみたいです!
小野 4句とも「どこに行ってきたんですか?」と聞きたくなるような句ですが、
情景が目に浮かびます。1句目から3句目までのキーワードは「孤高」ですね。
シマフクロウ、かっこいい。北海道にしか生息しないそうですね。
久保田 冬枯れのとても絵画的な光景が浮かぶ句ですね。
手塚 どうどうとしたシマフクロウを見てみたい
大治 枝だけの木とシマフクロウの対比がいいですね
町田 裸木もシマフクロウも毅然としていて広大な自然の中の生を感じます。
月足 北海道の四句?景が浮かびます
白井 シマフクロウと言えば 知床にわずかにのこる絶滅危惧種どこで眼られる?
下河原 北海道にしか生息しない「シマフクロウ」見て見たいですね。北海道に行かれたのですか?
白鳥 実物見た?
50 崖の際空高く舞う尾白鷲 村松 こちらも知床のネイチャーセンターの裏を歩くガイドツアーのひとコマ 海を見下ろす崖の際に
いたのは私たちで尾白鷲はその上の空を飛んでいました ちょっとわかりにくいですね
小野 これも尾白鷲の悠然と舞う姿、かっこいいです!
そこに惹かれる作者の生きっぷりにもつながるのかな?
白鳥 天然記念物、ほんとに?
ショルツ 大型の鳥特有のゆったりした舞い姿が威厳を伝えます。
月足 こちらも景が浮かびます。どちらにも遭遇でき、良かったですね。
白井 そう 海の崖かね?
片岡 初めの三句は北海道よりももっと北のイメージです。
51 最果ての海風に染む珊瑚草 村松 網走の能取湖(汽水湖)で見たサンゴ草の景色 実際に見たのは9月なのですが
サンゴ草の季語が晩秋だったので今回の投句です
月足 真っ赤な紅葉を楽しめるようですね
木原 どこでしょうか。南の島が思い浮かびますが。
片岡 孤絶感、一人きりの海岸。
下河原 北海道のオホーツクの「珊瑚草」ですかね。見て見たいです。
ショルツ 本当に珊瑚色が鮮やか!
白井 最果てというと 知床そば?
町田 最果て、海風に染む、珊瑚草 言葉選びが素敵です。
白鳥 北海道に行ったんですね!こんな景色見てみたい。
52 街路樹の紅葉も実も美しき 村松 実をつけた木が紅葉していてきれいだったのですが何の木なのか一緒にいた誰もわからず調べたら
ハナミズキでした 何度も通ったことのある道なのに今まで気づかなかったので花のついた
ハナミズキもいいけど紅葉したハナミズキもきれいで見違えちゃったって言いたいんですけど
力不足です ハナミズキの紅葉とすると違う季節の季語が重なってしまうのでそこも悩んで
街路樹としました
白井 そうですか いいね
美しき が良かった。
下河原 紅葉の街路樹は本当に絵になりますね。
53 長き夜や伏せたる本の句を想ふ 町田 俳句の本を読んでいて、その句を何かいろいろ想った日がありました。
広瀬 いいね!一気に読み切るのではなく、味わって時間を掛けて読む本!俳句の本かな?
小野 ゆっくりと流れる時間。豊かですねー
久保田 俳句の勉強をしているのか、休憩で本を閉じたのか。秋の夜長感がよく出ていると思います。
大治 思いを巡らす時間はいくらでもありますね
片岡 一度本を伏せ、静かな秋の夜に句の世界に遊ぶ。贅沢な一人の時間。
下河原 この季節、作者は句集を読み更けているのかな。
村松 ゆっくりと本にあった句について考える夜 見習いたい姿勢
月足 私の場合、夜は長いが句はほぼ浮かばず
手塚 私は投句の締め切りが近づくと句を想います
白井 そうえんだけど 小生は 何処?にいったか不明
白鳥 秋の夜長、勉強に余念がない。
54 妙齢のフラミンゴをり秋夕焼(あきゆやけ) 町田 秋の夕焼けは本当にきれいで朱鷺色とか書いたこともあったけど、フラミンゴの色だよねと思い、
動物園のフラミンゴを思い出しました。
手塚 妙齢なのが良いです。優雅さを引き立てます
木原 「妙齢のフラミンゴ」という表現が面白い。だけどどういう意味?
ショルツ Q フラミンゴ⁈ どこ?
下河原 Q 「妙齢」は若くて美しい女性と有りました。フラミンゴは誰を指すのでしょうか?
月足 比喩?
白井 どこにいのるかね? フラミンゴの若い朱と茜がいい
片岡 「妙齢のフラミンゴ」が面白い!どうして分かるのかな。
白鳥 誰のことだろう?
55 土広し秋蒔きの芽よ先ずひとつ 町田 茄子やピーマンを抜いた畑は広々として土一色。種を蒔くと毎日水をやって芽が出るのを
心待ちにします。スナップエンドウがひとつ芽を出した時の感動を思い・・・
ショルツ 畑の広さと芽の小ささのコントラストが見事。
下河原 秋に蒔いた種がひとつ芽を出した様が良いですね。
村松 これから沢山芽が出てくる期待と広い畑にポツンと出た芽の可憐さ この句好き
月足 黒土にひとつひとつ
白井 まびき菜のつまみとり いいね
56 谷戸巡る風ざわざわと冬支度 町田 散歩で谷戸に降りると風がざわついていて、木の葉などに冬支度よ!と伝えている感じがしました。
五嶋 初冬の谷戸の情景が、目に浮かびます。
広瀬 「ざわざわと冬支度」オノマトペが良いです!作者はきっと普段から自然と会話できる人!
小野 「谷戸」と「風ざわざわ」が響き合っていますね。
家の中でも冬支度、自然の木々たちも冬支度って感じ。
月足 ざわざわと冬に向かう感じが合うように思います
木原 風の音で季節の移ろいを感じる。
白井 落葉と風と枝となんか 里の秋景色 いいね
片岡 このオノマトペ、あの人かな。
白鳥 風の音にも冬の訪れ。季節感がじんわりくるいい句です。
ショルツ その地形特有の風なのでしょう。
57 街路樹に白い目印春は来ず 白とか、赤の紐が街路樹に巻かれていた。おそらく、伐採の候補か。この木には春は来ないのか?
白鳥 伐られる木の目印でしょうか。「春は来ず」に悲しみとすこし憤りを感じます。
下河原 Q 「白い目印」は何ですか?
月足 季節外れの花?
白井 うーん 白い目印とは? 枯れ桜の枝を切ることかなー
58 日輪に朱色に光る紅葉あり 朝のランニングの風景。
大治 日輪の朱と紅葉の赤のコントラストがいいですね
木原 陽に照らされた紅葉。美しい。
白井 いいね
片岡 美しい。秋のしめりを感じます。
下河原 朱色の紅葉は美しいです。
村松 晴れた日の紅葉は格別
町田 朱色に染まるじゃなくて、朱色に光るがキラキラして素敵です。
59 昨日より厚化粧かな秋の那須 快晴の朝、1日前より、何となく紅葉が進んだような気がした。
ショルツ 紅葉の染まり具合を厚化粧として面白い。
五嶋 那須は一気に紅葉、ですか?
広瀬 山装うを「厚化粧」とは!!「言い得て妙」ですな~日々色づく…というより色濃くなる感じですね~
小野 分かったような分からないような感じですが、「厚化粧」の比喩がおもしろい。
久保田 急に寒くなり、化粧が厚くなる季節ですね。
月足 紅葉進みましたね
手塚 日に日に秋は深まります。
村松 山に被った雪が少しずつ増えていく様子ですね
白井 そうですか
片岡 去年お邪魔したとき、高速から見る山々が綺麗でした。
下河原 すっかり山も雪化粧になりました。今朝富士山が真っ白に良く見ました。
白鳥 紅葉が昨日より鮮やかになっている。
60 ***
61 明日知らぬ蜉蝣(かげろう)そっと外に追う 白鳥 羽化した後は口がなく、あっという間に命を終えるかげろう。せめて広い世界で自由に。
五嶋 作者の優しさを感じる句、です。
久保田 作者の方の優しさとかげろうの儚さが感じられます。
大治 はかない気持ちが伝わってきます
木原 はかない命、奪わずに逃がしたのですね。
村松 「明日知らぬ」「そっと」カゲロウの命のはかなさに寄り添う優しさが感じられる句
町田 はかなげな蜉蝣を明日知らぬと表現しているところがいいです。
また、そっと外に追う優しさも素敵です。
カゲロウを思う気持ちが伝わりました。
小野 Qコ 良い句だと思いつつ、蜻蛉が家の中にいるのがイメージできませんでした。
ショルツ 軽微な虫の残り少ない時間を慈しむ心。
月足 蜉蝣のはかなさ
手塚 蜉蝣というのは「人生のはかなさ」のたとえ。
白井 そう かげろうの命 一晩とか その間に・・・
下河原 「明日知らぬ蜉蝣」の言葉が何となく心に残ります。
62 檸檬ひとつ飾る頂(いただき)探しおり 白鳥 いただきもののレモンの色がきれいすぎて。小説のように何かのてっぺんに置きたくなりました。
下河原 Q 檸檬が1個飾った頂きとはどんな情景なんでしょうか?
白井 なんだろう? お酒かね?
片岡 梶井さんですね。ゴチャゴチャの色彩の山を築かないと。
63 茅葺きの軒の産着や葉鶏頭 白鳥 義兄の法要に行く途中福島で見かけた光景。茅葺きの古い家にも新しい家族。
小野 牧歌的な句ですね。川崎北部にはまだあるのかなと思いながら味わいました。
知り合いの農家を思い出したり。
月足 都会からの若き移住家族?
手塚 どこの風景ですか。産着が生活感もありすてきです。
木原 田舎のゆったりとした生活が思い浮かんできます。葉鶏頭との取り合せもいいですね。
白井 お宮まりかね
片岡 これはまたなんと日本人の心の奥の風景でしょうか。柿が色づき、
鶏が日向で土の虫をついばんでいます。
下河原 「葉鶏頭」と産着の対比が良いですね。
村松 お宮参りの前か後か産着に風を通しているところですか 産着と葉鶏頭がのどかな風景に
華やかな色を添えている
64 線と点の眼が空を見る捨て案山子 白鳥 田んぼわきに捨てられた案山子。初めての仰向きか。
ショルツ 務めを終えた案山子さんなのにまだ生々しさが残り、ギョッとさせる雰囲気。
広瀬 めっちゃ秋の侘しさ淋しさが表れてて良い句ですね~
月足 仰向けの案山子の悲しさ。線と点が、リアル
久保田 かかしの線と点の目、まさに!
白井 でた捨て案山子 ちょっといかにもほってきぼりの案山子?かね
町田 捨て案山子は目を閉じることもなく空をみているのですね。